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「心が家出しちゃった..」―詩―

ボクの心が 戻ってこない
迷子になったの??
家出したのかな・・
それとも 道に迷ったのかな?
ボクは 毎日 フワフワして
奇麗なもの おいしい物
美しい人に出会っても わぁあ!と
気分が 高まらない

体の中の 心の部屋は 
ずっと 空っぽだ

あの人と 悲しい サヨナラをしてから
この フワリふわり病が 始まって 
心に 何か問いかけても
答えが 帰ってこなくなった

仕方ないので
苦し紛れに
「迷いネコ探し」のように
「尋ねこころ」の ポスターを
電柱や塀に 張りまくった

お気に入りのカフェ
銀杏の 大木の梢
街の 見晴らし台など
探したけれど 何処にもいない

ボクの中の 心の部屋は
明かりが消えたまま

探し あぐねて
山の上の 湖で
ボートに 乗って
寝転んで
空を ボンヤリと見てたけれど
フワフワリ病は ちっとも 良くならない

あの人と 二人で
学生服姿で ボートに
初めて 乗った日の
嬉しさと ほろ苦さが
胸のスクリーンに 浮かび
胸が熱くなり 少し涙ぐんだ
あの頃のボクは
自分の心に 正直だった

人の親切には 心から感謝し
人の幸せには 精一杯喜んだ
駄目なものは ダメといえた

ふと 目を開けると 
ボートは 岸辺についていて
舳先に 心(こころ)が 
腕組みして 立っていた

こころは、苦り切った顔をして
指を 突き出し
「おい 若造! 
自分にもっと 正直になれよ!
心の声を よく聞け。。
他人の思惑に 媚びるんじゃあないぞ
それが出来なきゃ 永遠の
バイバイだ」と
怒声を 浴びせて 消え失せた

ボクは ただ ただ 口を開けて
うなずく ばかりだった
心の 激しい言葉は ボクの体全体に
水紋のように 広がっていく

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立山 剣
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