「若気の至りの閉幕」詩―青ブラ文芸部#白いワンピの女の子 応募作品
二人は ともに 社会人
私は 普通のどこにでも歩いてる 女の子
あなたは 粋なブラックスーツに
黒縁眼鏡姿は TVコマーシャルに
出てきそうな風情がある
あたしたちが 若さを
指の間から 全部
こぼして 尽くしても
二人は こうして
神保町の ぬくもりのある
小さな カフェで 向かい合い
目と目を 見あわせているかしら
あたしたちが
逃げていく若さの 後姿を
がむしゃらに 追いかけたら
二人は 何とか 青春時代に
ぶら下がって いられるかしら
青春は 無くなってしまってから
気づく 空のワイン袋みたいなものだと
あなたは 大人ぶっていう
私は メイクを 気にしだして
何もかも 自然まかせだった
昔には もどれない別れ道まで
きて戸惑ってばかり・・・
私が 母さんが 一生懸命に 縫ってくれた
真っ白なワンピースを着て
ある日 あなたを 戸口で出迎えたら
あなたは どんな顔をするの?
「すてきだぁ。僕の花嫁さんみたいだぁ」と
抱き上げてくれるかしら・・・
それとも・・
「あれ どうして白いワンピで おしゃれしてるの・・
どこかの パーティにでも 呼ばれたの?」と
眼鏡をかけ直しながら フーンと服装チェックを
するのかしら
もう 私は若くないの
だから このワンピースの
ウエディングドレスをきて
あなたの お嫁さんになりたいの
もう 二人とも
「いやぁ。。。若気の至りで」という
都合のいい セリフを語れる
舞台には 幕が降りてしまった
命の花が しぼんでしまうように
若さも つかの間で 散ってしまうの
でも 私のあなたへの愛だけは
水をやり 大事に コツコツ
育ててきたの
山根あきらさんの#青ブラ文学部
#白いワンピースの企画に応募
させていただきました。山根さん
また おせわになります
#詩 #Poetry #lyric #白いワンピース #青春 #私の作品紹介 #青ブラ文学部 #立山 剣 #創作大賞2024 #オールカテゴリ部門 #山根あきらさん