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「隣の仕合わせ」―cofumiさん「隣の仕合わせ」企画参加作品

古いアパートの部屋
耳を澄ませば
しあわせたちの声が
フワリ フラフラと 流れてくる

むずがって 泣いている
赤ちゃん それをあやす
お母さんの 「いいこ いいこ」子守歌
心が マシュマロのように 膨らむ

窓の 隙間から
香しい香り
鼻を フンフンして 目を閉じる
紅梅が 春の使いとして
冬の風に乗って
甘いにおいを 散りばめてくれる
おねえちゃんと お人形遊びした
お庭の匂いだ

あの人からの 久しぶりの手紙
期待と不安に ユラユラしながら 開ける
「結婚式の 招待状・・・」
心の湖が 一挙に干上がる
終日 「嘘だ うそ!」と つぶやく
翌朝 普段通りが すり足で 戻ってくる

あの人の 幸せは
自分にとっても 幸せなこと
青空に向かって 「おめでとう」を
小さな声で 何度も 口ずさむ
二人の昔の 写真は
仕合せが詰まった 琥珀だ
宝箱に 仕舞っておこう

冬の朝は なかなか 起きれない
寝床で ぐずりグズグズ していると
ホッペや 鼻が こそばゆい
何度も 舐められて 生暖か。。
子犬の 朝の挨拶だ
無粋な 目覚まし時計より
子犬の「おはよう」は 
空っぽの心と 頭を
ペロペロ舐めの 幸せ言葉で
満たしてくれる

隣りの仕合わせ達は
ぼくを いつも 見守ってくれてる
 
cofumiさんの「お題で詩を書いてみませんか「隣の仕合わせ」」
企画に 参加させていただきました。どうぞ末端にお加えくだされば
幸甚です

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立山 剣
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