大きな蜘蛛 その1
家の中に出没する『大きな蜘蛛さん』への恐怖心が異常に強くて、幼い頃はその度に泣き固まってしまってた。
半世紀を過ぎた今ごろ、それが溶け始めるかもしれないと期待できるような変化が私の中で起こり始めた。
大きな蜘蛛って文字を書くだけでもイメージしてしまうので、
この文字を書けるようになっていることに感動!
今、書いてる!自分すごい!って本当に思ってしまう。
書けるようになった(気付いた)のは、実は10日ほど前。
怖すぎて向き合いきれなかった私の中のこの部分。
長年かかったけど、正面から向き合える時期が来た気がする♡
まだ変化は始まったばかり。
なので、noteしていこうと思う。
そのきっかけになり始めたと思える数年前の出来事から書き始めてみます。
☆☆☆☆☆☆☆
春ごろから我が家に姿を見せ出す『大きな蜘蛛さん』
嫌いって言う言葉は、そんなにフィットしない。
ただ怖い。もう恐怖でしかない。
どんなに害虫を食べてくれるいい虫だと言われても、知ってるし、私にとってはそう言う問題じゃない。
害虫と呼ばれるGさんなんかは、別に怖くもない。
他の「虫」たちに関しては、私は嫌いなわけでも、特別好きなわけでもない。
怖いと思うことはほとんどない。
大好きな緑の中に身を置いている時なんかは、そばで姿を見せる小さな存在達(虫さん達)を見ていると、とても愛おしく思える。
住んでいる地域が田舎なのもあって、家の中によく出てくる小さなぴょんぴょん跳ねる蜘蛛に関しては、本当に可愛いと思ってる。
我が家には、『大きな蜘蛛さん』が毎年春から秋にかけて出没する。その度に、身体が硬直し、どう対処しようか考え始める。
そう、こんなに毎回同じ事が起こっているのに対処法が定まってない…
よく覚えていないけど4、5年前になるのかな
ある夜、2階から階段を降りてきていた私は、その階段の向かいにある玄関の白い壁にいた手を大きく広げるくらいの『大きな蜘蛛さん』と、ばっちり目が合ってしまいました。
身体は硬直、息は止まり、背中を向けれず、その場を一度は離れたものの、
その年は、玄関にアマガエルがお泊まりに?来ていたこともあり、アマガエルの身の危険を勝手に思い、恐怖心に立ち向かう勇者気分で『大きな蜘蛛さん』へ立ち向かいました。
その方法は、話し合い。汗
「なんでウチに入ってくんの?あっちが外だから出て行ってください」とブツブツ、
2m近寄るのが精一杯。
だけど、話しかけるのに2mは近すぎて(精神的に)、
4mほど離れた階段の途中から話しかける私。
聞こえてるでしょ。
無視なの?
言うこと聞きたくたいって感じ?
キラッと光る目がこっちを見てるようで、
身体ガチガチ、口の中はカラカラ、恐怖心MAX
恐怖が強くなると、やっぱり防衛本能で攻撃心に変わってくるんですね。
冷静になってたつもりが、
いつの間にか(アマガエルを食べられたくない心もあったから?)、
4m離れた所から睨みをきかせて「出てけー!」と本気で頑張ってしまってました。
自分が出していた感情なのに、
重い苦しいものを纏ってる〜と感じて、
もう嫌だ…と、
私自身がほとほと疲れた上にモヤモヤ。
そんな日から5日後、『大きな蜘蛛さん』がいた側にあったシクラメンの花がすっかり枯れてしまっちゃったのです。
日に日に枯れていく花を見たのは衝撃でした。
(この後『大きな蜘蛛さん』がどうなったのか記憶にありませんが、お泊まり客のアマガエルくんは生きてた記憶はたぶんですがあります)
花が枯れてしまうほどの空気をその周りにつくったのは、紛れもなく自分が放った念?エネルギーだよね。
自分自身があんなにドーッと疲れるくらいだからわかる、お花さんも枯れるよね、わかるー!と腑に落ちた出来事でした。
『大きな蜘蛛さん』と家の中で出会ってしまうだけで、どこにいても他の何にも集中できなくなるし、夜は怖くて家の中ですら動くことをためらってしまう、
あの時、
そのストレスフルな状況をいい加減打破したくなった。
自分の都合で虫を殺すのにも抵抗があった私は、『大きな蜘蛛さん』にもそうありたい願望だけがあって、
殺しちゃダメ、でも家の中もダメ、だから生かしたまま外に出す、すると又すぐ入ってくる 笑
この時期は、一時が万事ストレスMAX
(自分でそうしてんだけど…)
そこで頑張って考えたあげく出した私の解決法!
同居している父に頼み、我が家に『大きな蜘蛛さん』が出てきた時には、何はともあれ一緒に『大きな蜘蛛さん』を退治する=殺すことを手伝ってもらうことでした。
(解決にはなってない…汗)
それからは『大きな蜘蛛さん』に一度出会って隠れられたりすると「お家の中にいたら殺しちゃうからね、だから外に出てー」と責任転嫁な言葉をかけながら、
更に自分に都合の良い言い訳を!
⚪︎生活している中でたくさんの微生物も虫も殺してる。ただ気づいてないだけ!
⚪︎食事でお肉もお魚もまだ私はありがたく食している。ので殺傷をダメとは言えない!
⚪︎感情が動くから大変なだけで、退治するのが無感情だったらいいのかも。
⚪︎もっといい対処法を見つけるまで、『大きな蜘蛛さん』を無感情で退治できるようになろう!(自分を、自分の恐怖心から守るために)
と。
やり始めると、楽に感じる時間が増えていった。
罪悪感も残りつつ、楽だと力が抜ける感覚。
自分の心(恐怖心の意味)に向き合わなくていいし。
これで行こう!とその時は思った。
この方法を4、5年続けてきて…
小さな虫さんが居ると、
「お外はこっちだよ」って外に出してあげたりできるのに、
『大きな蜘蛛さん』は殺しちゃう…
って、やっぱり罪悪感
いつまでもこのままなのは嫌だなと自分の本心を確認しまして。
正解とか不正解ではなくて、
良いこと、悪いこととかでもなくて、
ただ私は『大きな蜘蛛さん』の存在を許せる人になりたい〜
小さなハエちゃんや名も知らぬ虫さん達に対するように、『大きな蜘蛛さん』の存在を意識しないようになりたいな
そう思って、
私の中のその恐怖感に本気で向かい合って行きたいと望んでみました。
《つづく》