はじめてのトライアスロン(レース編)
入場まで
入場 6:30−7:10。
木更津トライアスロンは自衛隊基地内で行われるので、入場も「空港の税関か」と思わせるようなチェックがなされる。逆算しても5:30くらいにホテルを出れば十分だと思い、アラームをセットしたが、結局4:00くらいに目が覚めてしまった。興奮して早く起きてしまうなんていうことは、きっと「あるある」なのだろう。まあいい、寝坊するよりは。
途中のコンビニで朝ごはんと水、ドリンクボトル用のスポーツドリンクを購入した。トランジションで足の汚れを洗い流したり、飲用に水を2L×2本くらい必要だと説明に書いてあったが、2Lボトルを運ぶのは大変なので、500mLを4本買っておいた(会場が基地なので、飲食販売ブースがないのだ)。結局一番重荷になるであろう「水」については道中で購入という選択で正解だったものの、結果として使ったボトルは2本のみだった。
あと、レースではおそらく悩みの種になるであろう「トイレ」に関しても、早起きしたおかげで入場前に済ませることができた。小さなことのようだが、マラソン大会での反省が今回は生かされた。
スタートまで
早起きのおかげで、第1ウエーブの方々と一緒に入場。6:30入場で、スイム集合時間8:15まで随分時間があるが、いろいろしていると、案外丁度良い具合だった。せっかくなので紹介したい。
(1)座る場所を確保
持ってきたレジャーシートを広げる。最初の方に来たので好きな場所に広げることができた。
(2)休憩しつつ、説明動画で内容を再確認。
場所に慣れる意味で、少し休む。説明動画などを見て流れを確認した。
あとは、ワセリンを塗ったり、日焼け止めクリームを塗ったり。慌てる時間ではないので、ゆっくり行うことができた。
(3)注文しておいたviewのゴーグルをゲット。
混んでしまってからだと忙しくなるので、とりあえずミッションクリアしておいた。
(4)計測位置の確認。
これはやっておきたかった。つまり、スイムアップのどこでタイムが計測されるのか、バイクスタート、ランスタートの計測位置は? それぞれのセクションの「ゴール」がわからないと、色々と間違いが起こる(例えば、思いのほかトランジションまでの距離が長いとか、計測位置がわからなくて、ガーミンのラップボタンを押し忘れるとか)。 案の定、走っていればなんてことはない距離も、歩いて確認すると時間がかかり、結局20分くらいかかってしまった。でもまあ、やっておいて良かった気がする。
(5)トランジションエリアでのセッティング
バイク、バイクシューズ、ヘルメット、サングラス、ボトル、そしてランシューズ。あとは1番大事なゼッケン。これを無事セット完了した。
エネルギージェルはフラスクと呼ばれる容器に入れてヘルメットの中に入れておいた。(滑走路なので、そういう指示があった)
あとは汚れた足用にタオルと水、そしてスイムの耳栓を入れる袋を地面に置いた。耳栓のケースは開け閉めに苦労するので、簡易な袋を用意しておいたが、結局1つなくなった。
トランジションエリアを去る時、「忘れ物ないかな?」と不安になるが、そういう時は隣の人のセッティングを見た。同じようなものがセットされているので、何かあれば気づくだろう。
(6)表彰台で写真撮影。
これはゴール後に行うのでは?と思ったが、アミノバイタルのスタッフの方が「撮りますよ!」と、声をかけてくれたのでお言葉に甘えて早くも写真撮影。計測位置の確認で歩いているところをつかまったので、自転車などはなし。
そんなこんなで、いよいよスイム集合時間となった。
スイム
試泳
ウェットスーツについては、スイム練習の時に一度お願いして使わせてもらったが、海で使うのは初めてのため、感触を確かめた。確かにロングジョンだと、そんなに「浮きすぎ」感はなく、普通に泳いでいる感覚だ。しかし仰向けになってみると、本当に何もせずとも浮いていられる。なるほど、こういう感覚か。
フローティングスタート
試泳の後、一度上がってみたが、皆さんそこに残っている。なるほど、フローティングスタートとは、試泳からそのままスタートになるわけか。もっとも、スタート時間までまだ5分もあったので、ずっと浮かんでいるよりは、上がった方が楽に決まっているので、開始2分前に入ることにした。
ブイを確認
木更津トライアスロンは、四角形のコースを陸に上がらず2周するコースとなっている。そのため、ブイを確認して泳がなければならないのだが、上の写真をご覧いただければわかるように、ブイと監視員が微妙に同じに見えるため、泳いでいると、パッと見区別がつかない。「あれ?」と思いながら、しかし最初の段階でブイを必ず確認してから泳ぐようにした。
つまり、図にするとこういうことだ。
間違いの距離が長ければ長いほど、当然のことながらロスが多く発生する。したがって、曲がってすぐのブイ確認は必須なのだが、当然のことながら、皆さん同じように考えるため、ここでバトルが発生する。
バトル
バトルについては、事前に情報を得ていたため、どんなものかはある程度想定していたから最初に頭に誰かの手がぶつかったときは「これがバトルか!」と少し嬉しくもあった。当然だが、やり返すぞ!という気はない。ぶつかった時に横を見てみると、やはり真横から上がってこようとする人がいる。海中の視界はゼロだし、みんな真剣なので(私も真剣だが)、周囲を見渡そうという雰囲気ではない。仕方がないから逆方向に少し避けてみたが、どういうわけかその人も同じように寄ってくるではないか。おいおい、それでは意味がないよ。もうしょうがない、ペースを少し落としてその人を少し先行させ、そのあと少し横のラインから抜いていくとするか。そんな余計なことをしていたので、最初の方は若干ラインが乱れてしまった。それでも、バトルを味わえたという充実感の方が大きく、トライアスロンをやっている!という感覚が勝った。
バトルを通して感じたこと。
①viewのゴーグルだったらどうなったか?
もう関係ない。どんなゴーグルでも、強引に頭をドカンとくるので、力でゴーグルが外れてしまう。そうなったらいったん、立ち泳ぎでゴーグルを着け直すしかない。ゴーグルの種類以前の問題だった。
②バトルに負けないようにするには?
体幹を意識して、多少ぶつかっても、ストリームラインは譲らないようにした。ラインが崩れると、うまく泳げなくなるから。そうすると、少しくらい痛くても、スイム自体に影響はない。あとは、群れている場所でもスペースはあるから、そういうところを見つけて確保する。
水質はどうだったか?
大会参加を考える際、海や湖の水質というのは気になるところである。実際、私も海が良かったから木更津にした訳だが、視界に関してはほぼゼロと言わざるを得ない。東京湾内で、京葉工業地帯の木更津だから、仕方ないのではないか。しかし、臭いとかそういうのは全くなく、普通の海だった。波はその時全くといってなく、湖と見間違うほどの凪だった。
スイム自体はどうだったか?
三種目めの最初、ということもあるし、やってきたことを落ちついて淡々とやろうと思っていたので、キックは少なく(ツービート)、伸びやかなクロールを心がけた。100m2分を切れるか切れないか、というペースだったが、全体距離が少なめだったのもあり、予想よりも早くアップできた。
スイム 27:15
バイク
トランジション1
トランジションは移動もあるので5分を見込んでいたが、計ってみると3分半くらいで完了できた。少し貯金があると感じたので、バイクスタートは慌てずにスタートラインで少し歩き、呼吸を整えてからスタートした。
バイクパートは、飛行機の滑走路。ここで最速を出せない訳はない。逆に、木更津で走ったタイムを他の大会で上回ることができるのか、相当疑問である。
追い風部分はアウターで回し時速35キロ前後、向かい風部分はインナーにして時速30キロで回した。ただ、写真の部分以外に、周回ルートに狭い道があるので、そこは追い禁だから、そこだけ25キロ前後だった。(その部分で給水などをおこなった)。目標では6周のうち、3〜5周目に頑張ろうと思っていたが、結局疲れもあり、1〜2周目の方が速かった。それでも、爽快さという点でここでしか味わえないものがあったのは事実である。
ちなみに、バイクパートも実測39kmということで40kmに少し満たない距離であった。
バイクパート 1:17
トランジション2
トランジション2は思ったより早く終わった。おそらく、直前で「結ばなくても良い靴紐」を買ったおかげだと思う。直前の変更は少し不安だったが、これは正解だった。靴紐を結ぶ、とかそういう小さなロスを省くことができた。
ラン
3時間切り、はもう確実に大丈夫だと思っていたので、あとはランを楽しもう!と思っていたが、やはりブランクがひびき、7キロくらいでだいぶ息が上がってしまった。気温もだいぶ上がり、6月下旬だが30度を超えていた。
1月のマラソン大会同様、徐々にペースが落ちていき、最後の4周目に入った。トータル5:57/kmで推移していた。このまま苦しくゴールしてもよいが、もう少し踏ん張ってみたい。そこで4周目の入りの部分、給水所で水を2杯もらい、ストップした。周りの人から「頑張って!」と声をかけてもらう。ありがたい。しかしこちらはあえて止まっている。力を溜めて。平均ペースが6:00/kmまで落ちるまで待ち、6:00になったところで再スタート。心拍はだいぶ落ちた。周りを一気に抜いてラストラン。ゴールまで駆け抜けた。
ラン 55:49
トータルタイム 2:44:12
基地内なので原則撮影禁止だが、その代わりプロカメラマンが撮影してくれた写真を、無料でダウンロードできるサービスがある。これはかなりありがたい。
まとめ
各パートの距離が若干短かった分、目標達成のハードルが下がってしまったが、それを差し引いても、あらゆる点で準備や支援が整った素晴らしい大会だった。大会に関わったボランティアの方には感謝の気持ちしかない。
また、大会に快く参加を許してくれた家族にも感謝したい。
このnoteの序文から、「木更津トライアスロン」という一点に目標を設定して挑戦してきたので、これにて最初の挑戦は一区切りである。トライアスロンを年に何回も挑戦するほど予算はないので、今後どうするかはこれから考えたい。この記事が少しでも誰かの参考になれば幸いである。