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【社会人留学2年目】深呼吸 、立場をとること~Week 9~

こんにちは。

瞬く間に9週目が終わり、一週間のミッドタームブレーク(タイミング的に全くミッドタームではないのですが…)に入りました。休暇中は環境を変えてのんびり羽を伸ばしつつ、怒涛に迫りくる課題を捌いていく予定です。。

コンペメンバーとファインダイニングでお祝い❤

今学期はコンペティシンにかなりのリソースを投下していたため、アナリティクスの授業を3週スキップしてしまい、その分キャッチアップが大変です。時系列分析、重回帰分析、モンテカルロシミュレーションといった統計手法を学んでいるのですが、YouTubeの恩恵をとても受けています。私のような数学弱者にもわかりやすく噛み砕いて解説してくれる動画がいくつもあるので、片っ端から視聴しています。

私の専門分野とは異なり、日本でも非常に一般的な分野のため、日本語のリソースがたくさんあるのは本当にありがたいです。(一方で、それならば日本で学べばいいじゃないかとなるのですが、苦手分野を自ら学ぼうとはおもわないですし、私のコースでは必修科目なのです。。しょぼん)母語で聞くと解像度がぐんと上がり、何となく分かった気になることがなく、学習がはかどります。日本語でインプットすると「こんなに複雑なことをやっていたのか」と恐れおののくこともあるのですが。。笑

キャンパス内のカフェ。できあがると
名前や番号のかわりにトランプの絵柄で呼んでくれる

グループ課題もあり、実在する組織の最適化課題を特定し、それに対してDescriptive Analysis、Predictive Analysis、Prescriptive Analysisを適用して提案するという重めの内容です。前期に履修していた多くの友人たちがこの科目で相当なストレスを抱えていたので、私もそれなりの覚悟をしていました。しかし、友人たちのアドバイスを参考に、多くのデータが入手可能なオーストラリアの公的組織を選んだこと、そしてチームメンバー全員が責任感が強く、分析に強いメンバーが揃っているおかげで、想定していたストレスの10分の1程度で済んでいます。セメスターが始まる前は、この科目に悪い意味でドキドキしていましたが、いまのところ良い感じかとおもいます!

People & Capabilityでは、人材を内部育成するか(Make)、外部から採用するか(Buy)、それぞれの選択肢を取った時のトレードオフは何か、という論点を持ちながら、スタッフィング(採用、組織社会化、育成、配置など)に関わる理論やフレームワークを学んでいます。型のインプットが中心なので、正直なところ深い示唆はないのですが、今まで見聞きしたり経験の中で「こういうものだ」と学んできたことが体系的に整理されているので、意味付けができる点では気持ちが良いですし、説明力が上がるのも今後の実務の助けになりそうです。

先日、一本目の課題を提出したのですが、これがいろいろな意味で難しく、かなり頭をひねりました。「①組織を取り巻く大きなスタッフィング課題を3つ特定し、それが事業・組織に対してどのような影響を及ぼしているかを論じ、②任意の業界でそれぞれの課題がどのように位置付けられ、取り組まれているかを分析した後、③その業界を代表する企業の人事責任者になった想定で、それぞれの課題を解決するのに、内部育成(Make)か外部採用(Buy)のどちらを選択するか、トレードオフも含めて論じよ」というものでした。

特に難しくさせていたのは、1500ワードという字数制限。構成要素が多いので、特に③が薄っぺらくならないように注意しながら何とか制限内に収めたのですが、論理性とストーリーはあるものの、実務に対する示唆があるかというと全く…というアウトプットになりました。物足りない感は否めませんが、私は次のようにまとめました。①デジタル人材の不足、サステイナビリティ目標への対応、ニューロダイバース人材のマネジメント;②銀行における対応(特に興味深かったのは、投資銀行でニューロダイバース人材(特に自閉症の方々)の活躍が事業貢献に明確に繋がっており、活躍の場が特定されている点);③デジタル→外部採用、サステイナビリティ→内部育成、ニューロダイバース→外部採用&内部育成

また、この科目の負担でありながらも学びの源泉となるのは、毎週授業前にリーディング課題から得た示唆と追加の問いをプラットフォームに投稿し、クラスメートの投稿にもコメントするという活動です。先週のやり取りはこちら。

In “Onboarding Can Make or Break a New Hire’s Experience,” the authors criticised the lack of structured onboarding processes in organisations, with 88% of workers reporting lacklustre onboarding experiences, according to a Gallup survey. They noted that while the average onboarding process lasts only 90 days, it actually takes up to 12 months for new hires to reach their full performance potential. The article then discussed the keys to onboarding success, including setting clear goals and metrics, forming a multi-departmental onboarding team, and providing ongoing support.
One key point, which resonates with my own experience, is the importance of interaction with the CEO. When I joined my last employer (with about XXXX employees), my batchmates and I had the opportunity to participate in a roundtable discussion with the CEO. We were able to ask questions and hear his thoughts and expectations, which, as the article suggested, was invaluable in helping us understand the corporate culture and how we should engage with colleagues across departments.
As an HR professional, I’ve observed several employees who, despite having strong track records and the necessary KSAOs to fulfill their roles, did not perform as expected. One reason for this is the pressure to deliver results too quickly. The article also emphasised that “strong relationships aren’t built on poor foundations.” It is likely that the higher the position, the more crucial it becomes to build strong stakeholder relationships. Managers should reassure new hires that it typically takes 12 months to perform fully and that their initial focus should be connecting with key stakeholders.
My question is: as an HR practitioner, how would you communicate the importance of onboarding to line managers, especially when they are busy and may be reluctant to dedicate more time, as the article pointed out?
「Onboarding Can Make or Break a New Hire’s Experience」の中で、著者たちは、組織における構造化されたオンボーディングプロセスの不足を批判しており、Gallupの調査によると、88%の労働者が不満足なオンボーディング体験を報告していることが述べられています。平均的なオンボーディングプロセスは90日間しか続かない一方で、新入社員が完全なパフォーマンスに達するまでには12か月かかると指摘しています。記事では、オンボーディング成功の鍵として、明確な目標と指標の設定、マルチデパートメントのオンボーディングチームの編成、継続的なサポートの提供が挙げられています。
私自身の経験と共鳴する重要なポイントの一つは、CEOとの交流の重要性です。私が前職に入社した際(約XXX人の従業員がいる企業でした)、同期と共にCEOとの円卓会議に参加する機会がありました。そこで質問をし、彼の考えや期待を聞くことができたことは、記事が示唆しているように、企業文化を理解し、部門横断的にどのように同僚と関わるべきかを理解する上で非常に貴重な経験でした。

著作権の問題がありそうなので、クラスメート(面識なし)からの返信は日本語訳のみとします。

ココ、洞察を共有してくれてありがとうございます!特に、CEOとの対話に関するあなたの個人的な経験については興味深く思いました。そういった交流はなかなか珍しく、新入社員が会社やその文化に対する見方を形作る上で大きな影響を与えると思います。
あなたの質問に答えると、忙しいラインマネージャーにオンボーディングの重要性を伝える鍵は、長期的なメリットを示すことだと思います。一つの方法として、成功したオンボーディングとパフォーマンスの直接的な関係を強調することが挙げられます。マネージャーが、最初に少し多くの時間をかけることで、新入社員が早く適応し、パフォーマンスが向上し、離職率が下がることを理解できれば、オンボーディングが余分な仕事ではなく、長期的に自分たちにメリットをもたらす戦略的な行動として捉えられるかもしれません。
また、オンボーディングプロセスをマネージャーにとって負担に感じさせないよう、管理しやすいステップに分解することも有効だと思います。たとえば、マネージャーは関係構築や重要な紹介に重点を置き、HRはより管理的なタスクを担当する、といった方法です。こうすることで、オンボーディングがマネージャーの忙しいスケジュールに新たな負担として感じられるのではなく、HRとの協力的なプロセスとして進められるようになると思います。

大切なタイ人のお友達CとGに
タイバーベキューに連れて行ってもらった~❤
コンペも見に来てくれてありがとう!

一方、HRM in New World of Workは、理論やフレームワークがほとんどなく、今現実に起こっている答えのない課題に対して、ニュース記事や産業系文献を読み、教授の見識に学びながら、クラスメートと議論を通じて理解を深め、自分の立場を見つけるスタイルになっています。(少なくとも私はそのように捉えています。)

直近ではユニオン(労働組合)について議論しました。組合の存在意義は「使用人と労働者の均衡を取ること」にありますが、世界的には労働組合の数は減少しています。背景には、製造業中心からサービス業への転換、ギグワーカーやフリーランサーなどの"atypical/flexible"な働き方の増加が挙げられます。また、”Hostile management” と表現されることもありますが、某企業は労働者が組合に加入することに明確に反対する姿勢を取っています(主張は、労働者含めステークホルダーの利益にならないから、という理由です)。良い悪いはなく、どの立場を取るかが重要ですが、教授が一貫して労働者中心の立場を取っていることに私も共感しました。授業後、会話の流れで「I wish I had a boss like you」とお伝えすると、教授は「I wish I had a boss like you too. Seems like we have similar values, so we will get along.」と返してくれました。マネジメントと価値観を重ねられることが、私にとっては働く上で欠かせない判断基準であると改めて認識しました。

それでは、よい一週間になりますように~^^

Mと一緒に私の大好物、塩釜焼きをつくりました~。
とってもおいしくできました❤


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