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もうここに自分の居場所はないんだ、と思う時。
久しぶりに、きっかけがあり、
新卒から10年働いた会社の同期に会いました。
とても高級で素敵なレストラン、
美味しいものを食べながら、女子会。
久しぶりにみんなの顔を見れて嬉しかった。
でもなんだか、もうここには居場所がないんだ、と終始感じてしまった会になりました。
みんな、話しかけてくれたし
自分も少しは話したのだけど
自分がどういう話題を投げかけていいのかもわからず、
おそらくみんなもそうなのだろう
子供がいる人 いない人
管理職として働くみんなと 派遣の自分
共感できる、共有できる部分がわからない
差し障りのない無難な話になる
仕事の愚痴や、会社の同僚の噂話、
みんなの話題が頭の上を飛び交う感覚。
こころになにもひっかかってこない
ここにいるのに、
ここにいない人かのようで
10年前に正社員を辞めたわたしは
病気からの無職からの派遣社員になり、
バリバリ管理職として仕事をしているみんなとはこんなにも興味関心やお金の使い方、話題が違ってしまうことは当たり前で、しかたないことだとも思えたし、
(終わってみればなんでそもそもこの会に参加したのか?と自分で自分につっこみたくなります。。)
予想していたことではあったけど、
実際に感じるとなんだか心がきゅーっと縮こまる。
あの頃いた同じ場所からは降りて、もうみんなからはるか遠いところに離れているんだということを否が応でも突きつけられる。
誰も悪いわけでもなく、
ただ違ってしまっただけなんだろう、
もうこの場所では、分かち合えるものがなにもないんだな、ということを
ひしひしと実感し、空しく哀しくなりました。
同時に、今の自分の側にいてくれている大切な人たちや、大事だと思っているものを、大切にしたい
今、大事だと思えるものがある、ということの幸せや、そう思える自分を誇れる気持ちも感じて、
色んな気持ちがぐるぐる混じりあう時間を過ごしました。
電車に乗るため皆と別れたあと、
ほっとしてしまったのも事実。
自分は自分でいい、と思えても
そんな時はもやもやともするもので。
なかなかすぐには割りきれない自分、
こころをフラットに戻したくて
そんなときに読む本。
『すこやかなほうへ』/小川奈緒
都内で雑誌のファッション編集者としてバリバリ仕事をしていた奈緒さん、仕事を子育てと両立させるためエッセイストへ転身し、それに伴い住まいも都内から郊外暮らしへ移されます。
その過程で収入が減り、前の仕事関係者との付き合いも減り、仕事への考え方も、友人付き合いも変わっていく。
第一線から「降りた」その過程で
もやもやした気持ち、
自分はこれでいいと思える気持ち。
エッセイのなかに
両方の気持ちを代弁してくれるような言葉がちりばめられていて、こころにぐっとくる。
"せっかく誰かとゆっくり話をするなら、いまとこれからの前向きな話がしたい"
"友だちは変わっていくもの"
"『なんとなく』の感覚が何より大事"
"相手はあいかわらず活躍していて、自分より先に、多く、手に入れているとしても、自分はそれとは別の場所で、しあわせを手に入れている"
奈緒さんの本からは、
それでいい、それでいい。
大丈夫。
違和感がある、そのことを受け止めて
今とこれからを見ていこう、
今とこれからを笑って語れる人といよう、
と、ポジティブなメッセージを受けとることができる。
同じような経験を持つ、
先輩の言葉のあたたかさ、そっと寄り添ってくれるような優しさを感じつつ、
今日もじぶんをねぎらって
自分に優しい言葉をかけながら眠ろうと思います。
あなたはあなたの
そのままでいい。
今とこれからを見よう、と。