資本主義経済という化身はサイコパスだ
地球のため、全人類、夜は戒厳令(170)
「資本主義経済という化身はサイコパスだ」
こんな奴に付き合っていたら必ず破滅する。
ここにもサイコパスに魅了されてしまった者がいた。
ある書籍の広告だ。喝破してやる。
社会も家庭も似ている。稼ぐ者が居て、家を守る者が居る。
家にも社会にも庇護されるべき者が居る。
それらを含め全員が稼ぎに出る社会も家庭も成立しないばかりか破綻する。
それを念頭において考えたら分かりやすい話ばかりだ。
太字はその広告で書籍の内容を紹介する文言だ。
「日本は経済成長をしなかったら『超高齢化社会』を支えられなくなる」
そもそも日本と同じだけ世界が豊かな暮らしを送ろうとしたら地球が3個必要だという研究結果もある。つまり、日本の繁栄は経済帝国主義によって支えられている。他国が本来享受できたいた経済をかき集め、相手側から見たら取り上げて日本の経済が成立している。その分、摩擦も大きくなり、成長した分、防衛費に回さざるを得なくなり、ちっとも暮らし向きは良くならない。成長しても「超高齢化社会」を支えることはできない。
「20年後の国民の社会保障負担率は驚くべき数字になる」
と脅しているが、そうならないと確かにやっていかれない。
ただ、慌てる必要はない。
今の社会・経済のやり方でやっていけば、つまりこのサイコパスな資本主義経済のやり方でやっていけば、破綻するだろうが、暮らし方を改め、社会構造を見直し、分配・再分配を見直せばやっていかれる。
経済の規模ではなく、仕組みが正しければ良い。
「『負担が4割増える』ため国民の生活水準は低下する」
というか、そうなっていく方がむしろ安定した社会になっていく。
日本は日本の分相応の暮らしになる。
国土に限りがあるから仕方ない。人口が多すぎるのだ。
稼ぐ者、暮らしを支える者が適正に社会に配置され、生活財が適正に配分されることで安定した社会構造になる。
「年金支給開始が70歳になれば生活保護受給者が激増する」
生産性が向上し続ければむしろ失業者は増える。当然、高齢者から先に失業するだろう。稼ぐセクターではなく、守るセクターで面倒を見れば済む話だし、年金とか保険(健康保険や介護保険など)は、そもそも聞こえの良い租税であるから、本来の租税に一本化して累進制を強化すればまかなうことができる。
「現役世代にとって医療費の自己負担率が3割で済むとは限らない」
むしろ、もっと安く済むようになるかも。医療を儲けさせるやり方で、稼ぐセクターでやらせるからいくらあっても足りなくなり、何割負担であろうとも高く付く。公〝的〟セクターでやらせれば、医療費から儲けようとする資本や資本家それに群がる者たちを排除できる。保険などなくなり、累進制を強化した租税から賄うから、国民は医療費の無駄遣いを防止するための医療代金さえ払えば良いことになる。今までよりも負担が安くなるかも。
「20年後の医療・福祉分野では96万人不足する。介護を受けられない人はどうなるか」
内需拡大だ。どこが悪いのか。他分野で生産性が上がっちゃっているだろうから、その分、こっちへ回せば良い。
「医療・福祉が最大の産業となる異常な姿」
人口構成がもうすでに、そうなるようになってしまっている。その当然の帰結を異常といえるのか。相互扶助が当たり前の社会になっていれば、決して異常には見えないし、医療も福祉も経済の一部であって、内需だから使った分国民の所得にもなる。外国にカネは流出しない。食料・エネルギーなど生存に欠かせない物を買えばいいやで国民の所得を海外に垂れ流すよりはよっぽどまし。食料・エネルギーと同じ轍を踏んではならない。
「『自動運転』の普及で、地価が暴落する可能性も」
そもそも土地は人間が創造したものではない。いわば天地の恵みであり、それを勝手に囲い込み、自らの物にしてしまったのだ。地価など幻みたいなものだ。暴落大歓迎だ。誰もが安心して住まいを確保できる。賃貸にも影響し、家賃・地代に怯えることもなくなる。
広告の本の著者が言っていること、読んでいないので詳らかには分らないが、本の中身を連想させる文言の限りでは、今の経済システムのままで規模を拡大せよ、拡大できないとこうなるぜ。という大前提に立っているように見える。そして、その立ち位置に何の疑問も持っていないのだろう。
繰り返しになるが、世界が日本と同じだけ繁栄するには地球が3個必要だという。つまり、日本は目に見える形で戦争はしていないが、他国の得べかりし利益をかき集めて繁栄していることのひとつの証拠でもある。
また、人間の経済のせいで地球が量的限界・機能的限界を迎えた。そして、地球温暖化・気候変動を引き起こした。温室効果ガス・排熱を吸収・解消する地球の浄化能力を超えても排出し続けたからだ。浄化能力の範囲内ならこんなことになっていなかった。
つまり、他国との関係に於いても、地球のためにも、最早、日本は経済を拡大すべきではない。(経済を縮小するなんて考えている経済学者は一人もいないだろうな? そんなこと考えていたら落第していたはずだ。落第していないとすると単なる学問として履修した人だけだろう)暮らし方、経済運営のやり方、社会構造のあり方、カネに対する考え方、全て見直して再構築することで可能だ。
そして、地球が戦争する惑星ではなく、折り合う惑星にならなければならない。