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ショック・ドクトリンという絶望

地球のため、全人類、夜は戒厳令(188)

「ショック・ドクトリンという絶望」

人類は「足るを知る」ことができず、「もっともっと」が止まらない。
そのため、地球は量的限界、機能的限界を迎えてしまった。その現れが地球温暖化であり、気候変動だ。環境汚染は言わずもがなだ。

限界を超えたのであるから、少なくとも限界の範囲内で折り合いをつけていかなければ、早晩、もとい、すぐに地球システムは破綻する。

しかし、折り合いを付けることは、最早、人類にとって不可能であると、ますます、その確信を強めた。

「宗教」や「洗脳」は折り合いとは対極にあるものだ。
「宗教」をベースに、あるいは、「洗脳」をベースに折り合いは不可能だ。
テレビを点ければ、「行け行け!」「買え買え!」「食え食え!」「働け働け!」と洗脳を仕掛けてくる。「立ち止まれ!引き下がれ!折り合いをつけろ!」とは誰も言わない。

そして、最近、更に絶望的になる悪魔の手法を知った。

「ショック・ドクトリン」だ。

新聞広告に「堤未果のショック・ドクトリン 政府のやりたい放題から身を守る方法(幻冬舎新書)」が掲載されていて、また、その広告の中で、今ちょうど、NHKのEテレの番組「100分de名著」で「ショック・ドクトリン」を放送していることを知った。

「ショック・ドクトリン」はナオミ・クラインという人が書いた本で、日本語版は岩波書店から出ているが、かなりのボリュームがあるらしく、そのことを見聞しただけで怖じ気づいてしまい、結局、広告の本とEテレのテキストを購入した。

Eテレのテキストは120ページ程度で、字も大きく、テレビと並行して読めば理解しやすいかと思い、先ず、テキストから読み始めた。

放送は25分ずつ4回の100分で、だから「100分de」なのであって、テキストもそれに合わせて作られている。
第1回の分を読んだだけで、あまりの驚愕に吐き気すら覚えた。

もちろん、かいつまんで、あるいは、丸めて簡単に説明することは私にはできないので、読み始めたテキストから文章をいくつか転記するので、それでどんなものかを察して、Eテレ見て、テキスト読んで、「堤未果のショック・ドクトリン 政府のやりたい放題から身を守る方法(幻冬舎新書)」も読んで欲しい。

テキストのグラビアのページだけでも十分に絶望的だ。
 
(以下転記。太字化は千葉源吾)
惨事便乗型資本主義に警鐘を鳴らす」
「戦争やクーデター、テロ攻撃や大規模な自然災害が起きた説きに、政府は民衆に何をしてくれるのだろうか?」
政府にとって大惨事(ショック)は、民衆を思いのままに支配する政策(ドクトリン)を実行に移す、絶好のチャンスである」
「2005年8月、米ニューオーリンズに甚大な被害をもたらしたハリケーン・カトリーナ。しかし本当の〝ショック〟はその後だった。公教育制度の解体、急激な民営化。一番の被害者は、教育を受ける権利を奪われた貧困層の子どもたちだった
「CIA拷問マニュアルから学んだショックの活用法」
「CIAは心理学者・精神科医の協力を得て『人間の精神を自在にコントロールする方法』を実験した。そこでまとめられたCIA拷問マニュアルを、新自由主義経済の実現に利用したのが米国の経済学者ミルトン・フリードマンである。彼の教えを受けたシカゴ学派の弟子たちは、各国政府の中枢で影響力を発揮し、大惨事が起こる機会を虎視眈々と狙っている。」
「キッシンジャー米国務長官の来訪を歓迎するチリのピノチェト大統領。シカゴ学派の指示通りに恐怖政治を維持して新経済政策を実現させていった
「1984年、訪中したレーガン大統領と握手を交わす鄧小平。フリードマンに学んだ鄧小平はこの5年後に天安門事件という格好のショック状態を招き寄せた
「世界中に散らばったシカゴ学派のドクトリン」
「1987年、ホワイトハウスを訪れたサッチャー英首相とレーガン米大統領。フリードマンの教え子である二人は、英米でその政策を推し進めた」
「1991年8月、共産党保守派によるクーデターを阻止してモスクワの群衆に応えるエリツィン大統領。この4か月後、ソ連を崩壊させたエリツィンは、国民が混乱する中、経済的ショック療法を実行した
「シカゴ学派の狙い-永遠に続くショック状態」
2001年に同時多発テロが起きた時、米国の政権中枢にいたのはブッシュ(子)大統領・チェイニー副大統領・ラムズフェルド国防長官の三人だった。フリードマンの教えを政策の柱とする彼らは、この大惨事を最大の契機と捉え、アメリカという国を『株式会社化する国家』へと一変させた。」(ここまで転記)
 
「宗教」「洗脳」「シッョク・ドクトリン」。過度な情報化もあいまって「今だけ、カネだけ、自分だけ」の資本主義経済が「キチガイに刃物」状態になった。

当然、人命・人権・環境など一顧だにされない。

地球システムは破綻する。

日本に限って言えば、中国・台湾、ロシア、北朝鮮、南海トラフなどの天変地異、起こるのを虎視眈々と狙われているかと思うと吐き気がする。
 
私も男性の平均健康寿命まで10年を切った。
しかし、あと10年かと悠長に構えられなくなり、ともすると、あと数年で本当に地球がおかしくなることを考えてしまう。
寿命をもって逃げ切ろうと思ったが、難しいかもしれない。
 
働いて時間を無駄にするのはもったいない。
退職金もとっとと使ってしまおう。
 
ソ連崩壊も仕込まれたものらしい。
崩壊したソ連は、多国籍企業群に国の資産を奪われた。
ウクライナ侵攻は、奪われたものを取り返す意図があるのではないか。
肥沃なウクライナの土地をロシアばかりでなく多国籍企業群も狙っているという。

ロシアは経済制裁を受け、多国籍企業が逃げたことで、逆にそれらによる収奪という呪縛から解放された。

ウクライナはロシアに侵攻され、ショック・ドクトリンの餌食になる。
この戦争に形式上勝とうが負けようが、どっちも地獄しか待っていない。
日本だって復興・投資という名でショック・ドクトリンに便乗しようとしているではないか。

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