ときどき日記(228)早く逝かせたい
老母は90歳の誕生日を迎えたとたん、これまでに無かった激しい痛みを訴えるようになった。
神経痛の薬を倍増しても効かない。けっこうヤバイ薬のはずなのに。
痛みはどうにもしてやれない。
脊柱管狭窄症はひどいことになっており、管の中はビッチリ詰まって手の施しようもない。
痛がる様子を見るにつけ、早く逝かせてやりたいと思うが、私はあれだけ痛がる老母を逝かせたとしても罪ではないと思うが、法律には抵触して刑務所へ送られてしまう。
楽にしてやったのに刑務所では計算が合わない。もう罪であることはどこかに吹っ飛んでいる。もはや刑務所との比較衡量になっている。
見守るしかないのか。
痛がる姿を見るたびに心の一部がえぐられ、灰だけが残る。
介護保険の区分変更申請をしたが、介添え、介助がたくさんいる施設に入れるまでには、いましばらく時間が必要だ。
逝くか入所するまでに、私は燃え残っているのだろうか。