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介護事業を20年経営して思うこと Vol.35
株式会社北陸福祉会 専務取締役の高澤 由香里と申します。
今回のテーマは、「初期対応と分岐点」です。
当社は、富山県高岡市・砺波市・南砺市にて、
グループホームやデイサービス・小規模多機能型居宅介護事業を、
20年運営しております。
介護事業の経営はもちろん、介護現場に私も出て
日々ご利用者様とかかわってきた中で、
いま思うことを綴りたいと思います。
坐骨神経痛?
70代の母から「腰回りが痛い」と聞いて実家に行くと、
痛いどころかまともに歩けない状態。
本人は「坐骨神経痛だと思う」と言うが
私が見たところきっと他の理由があると推測。
すぐにCTやMRIの予約を取ったところ、
結果は疲労骨折。
それは痛いはずです。
でも私の母はなかなかの頑固者で
日課になっているスーパーへの買い物には行くと言う。
歩行器には抵抗があるようで、一点杖を使っていた。
これではいつ転倒してもおかしくない。
そこで四点杖を購入。
それから耐圧クッションも渡しました。
普通の座布団を使っていたが、
これでは悪化してしまうのが明らかだったから。
見て見て!足がスリムー!
数日して、ずいぶん良くなったと連絡が入った。
でも今度は体がすごく「むくむ」と言う。
水分不足と当たりをつけて聞くと
痛み止め薬は飲んでいるがやはり水分をあまりとっていない。
朝昼晩と水を取ることと、足を上げた状態で横になるように伝えた。
数日後、また実家に顔を出すと
むくみが取れて嬉しそうな母から
「足がパンパンだったけど、すっとしたでしょ!」
「見て見て!あんたには負けるけど、足がスリムー!」笑
と足を見せて笑う母。
後日、
「私は幸せ!あんたの言うことを聞いていれば良くなるのね!」
とLINEがきました。
なんだか嬉しかったです。
20年以上介護の現場で精一杯やってきたことが
身近なところで役に立ったと思いました。
介護度がついてからの介護はもちろん重要ですが、
そうなる手前に出来ることが実は沢山あります。
ちょっとしたことを見逃さず、初期対応する。
介護が必要になるかどうかの分岐点。
何でもかんでもすることを抑制せず
出来る限り本人の意思を尊重しながらの対処。
慌てず冷静に、先を予測して対応を考える。
介護経験をしてきて本当に良かった!
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当社では、相手を想って行動できる方と一緒に仕事をしたいと考えています。ご興味を持っていただきましたら、一度お話ができたら嬉しいです。
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