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とうもろこしむす

6月になると、とうもろこしが多くなり嬉しい。
黄色の粒がたくさん詰まった身をかじるのは、
ただただ幸福だ。
今朝は、とうもろこしを蒸籠蒸しにした。一緒に青梗菜、ブロッコリー、えびを入れた。

とうもろこしのひげと芯をとり、葉のまま入れたので、葉の上にえびをのせた。
(我ながら、良い思いつきで嬉しい)

蒸し上がると、すべてがほくほくしてる。
わたしは、毎日何かしら蒸している。このほくほくに、塩をかけて食べるのがおいしい。

とうもろこしは、蒸されて綺麗な黄色をして、食べられるのを待っている。黄色の食べものは、すべて美味しさが増して見える。
夫に話したけど、夫は卵が苦手なので、賛同を得なかった。

とうもろこしの皮をむくと、高校生の頃の朝を思い出す。
どうしても行きたくなかった学校を、庭のとうもろこしの影に隠れてた。朝の土や葉の匂いの中、うずくまって虫やとうもろこしの葉やひげや、水滴を観察をしていた。悪いことしている気持ちと、また明日が来る不安に挟まれたて一匹のけものとして生きてた。

父親に見つからずにやり過ごせた日もあったけど、見つかってげんこつをくらってからはとうもろこしの影に隠れなくなった。そんな日々だった。

無心になって食べていた。とうもろこしは、あんなにたくさん粒があるのにがりがりとすぐなくなる。きっととても真顔で食べていた。

この旬の時にとうもろこしをたくさん食べることを誓う。

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