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腰痛になった私は〇〇美人になった

昭和のおばちゃんが日々見聞きしたこと感じたことを昭和目線で独りごちます。

庭仕事中、砂利の入ったコンテナを持ち上げたとき、ピキッと腰がなった。

はうっ!

これはいけない!!
右腰に違和感を感じながらも、それなりに動いていたのだが、左手でポットを持ち上げようとしたときに2度目の

はうっ!!

がきた。

もうダメです。完全にきました。
じっとしていても痛い。
立ち上がるときには もっと痛い。
ドアを開けるときも痛い。
大根をおろすときも痛い。
靴下を履くのはあきらめようかと思うくらいだ。
何をするにも腰に負荷がかかるのだ。
こうなって初めて、腰の重要性に気が付かされた。
肉づきに要で腰とはよくできた漢字よ。誰が考えたのか知らんが天晴だ。

さて、痛いとは言っても、ずっと寝ているわけにはいかない。
いや、休みなので寝ていてもいいのだが、それはそれでしんどいものだ。

というわけで、そろり、そろりと動いてみる。
娘が貸してくれたコルセットをまくと、背筋が伸びるので姿勢がよくなる。
頭から何かに引っ張られているように、ほぼ かかとを着けずに摺り足で歩く。
しゃなり、しゃなり・・・・。

腰痛に前かがみは厳禁だ。
テーブルを拭くときも上体は曲げない。
膝を曲げて手の高さをテーブルに合わせて拭く。
物を拾うときも もちろん上体はまっすぐで膝だけまげる。
振り向くときも上体だけをひねらない。
体全体でゆっくり回る。

そんなゆっくりした動き
これ、いま私もしかしたら

着物美人?!

着物こそは着ていないが、所作がまさにそれだ。

「腰が痛いと動きが、こんな感じなんやけど…」と、夫にいうと
「うん、なんか大和撫子みたいやな」
ほら!!

昔の人は、着物の帯がコルセットの役割してたんや。そう考えると、着物は腰痛にいいのかもしれない……とか
腰が曲がっている、お年寄りは逆に腰痛ではないのだろうか……とか、体を動かせない分、どうでもいいことを考える。

実家の母や、職場の先輩が腰が痛くて…とたまに言うが、「大変ですね」などと言っていた、あの頃の自分は何もわかってなかった…と、今なら言える。
ごめんなさい、これからはもっと労ります。

兼好法師も徒然草で言っていたではないか。
病気をしたことがなく非常に健康な人は、思いやりに欠け、友にはむかないと。
こういうことか…。

兼好法師さま、良き友になる条件をクリアしましたよ、と独りごちるおばChannelであった。



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