連載小説:芸能人の僕が干されたから、フリーランスになりました④
「大麻所持に関してお答えいただいてもよろしいでしょうか?」
「・・・・・・」
「答えていただいてよろしいでしょうか?CMスポンサーのためにも
どのような状態かをどうなのかを発言したほうがいいと思うんですけど」
「・・・・・・」
やばい。なんで。どうして。バレたんだ。
俺は焦っていた。好感度が高い自分がこのように外で週刊誌の記者に囲まれていることもよくないし、ましてや大麻所持に関してバレていることは危険すぎる。すぐに事務所に連絡を入れた。
「下口。週刊誌に捕まったどうすればいい」
「え?内容はなんですか」
「大麻所持だ」
「何やっているんですか。とにかく黙秘してください。そしてすぐに
近くのタクシーに乗って、事務所に来て下さい」
俺は下口に言われたように黙秘をし、その場から逃げるようにタクシーに乗った。
「ちょっと!敦さん!逃げないでください!無責任ですよ」
記者の顔をぶん殴ってなりたい気持ちを抑え、
「とりあえず恵比寿にお願いします。なるべく早く行って」
大麻所持に関して今疑惑をかけられてしまっていることは、もうどうしょうもない。事務所に早急に行き話し合いをすることになった。
タクシーを乗ってからは下口と電話をし、社長・下口・俺3人で話し合いをすることになった。
事務所についてから、社長の松田が一言
「とんでもないことしてくれたね。敦」
空気がピリ付いていた。社長のゴリ押しでここまでこれたこともあり、とんでもないことをしたことは重々承知していた。
「すいません。」
「うーんどうしようか。」
「・・・・・・」
「給料50%カット☆」
「え?」
「だから、この週刊誌の情報をもみ消します。そのかわり敦、お前の給料
50%カットします。」
「できるんですか?そんなもみ消すこと」
「お前そんなことも知らないで芸能人やっていたのか。かなり犠牲はいるけどできるよ。おい、下口。お前もだぞ」
「え、、僕もですか?」
「当たり前だろ。第一お前が敦に大麻渡していたんだろ?」
「どうして、、、それを」
「お前誰から大麻貰っているんだよ」
「中野部長です。」
「中野は誰から貰っていると思う」
「え、、、まさか」
「俺だよ。ここの事務所で大麻吸っているやつは、全員俺が裏で作っている大麻を吸っているんだよ。」
うちの事務所ノーベルプロダクションは、社長の松田が12年前に設立した事務所であり、ここ数年で急拡大した事務所だ。まさか裏で大麻栽培までしてしまっているなんて、、、俺はとんでもない事務所に入ってしまったな。
俺は社長に
「あのーどのようにしてもみ消すかまだ教えていただいてないのですが」
「あー2つの方法を使うんだ」
この後松田は淡々と話した。
「まず1つ目は金だな。これは当然記事は金になるので、これをもみ消すために大体1000万円くらいかかる。でも敦の場合はTop俳優で好感度がめちゃくちゃ高い。恐らく1億くらい揺さぶってくると思う。」
顔が青ざめた。1億、、、、とんでもない大金だ
「まあ、敦は死ぬまでうちの事務所にいますっていう契約書書いてもらうけどね。」
はあ、、怖い大人だ。まあ他に行きたい事務所もないし別にいいや。
「そして2つ目は女だ。ここで誰を出すかだ。70歳のじじい相手に接待しなきゃいけなんだが、、、うーん」
やはりそうだっか。女を使うことが1番てっとり早いだろうな。
「あ、まつもとかざみにしよ」
「え!!!!!」
「!!!!」
下口と俺は驚きと同様を隠せなかった。
「ん?どした」
「いや、その、、、なんでもないですけど、ご結婚してますよね」
「関係ないって。むしろ略奪愛のほうが先方は喜ぶんだよ。
ほら、週刊誌の人間なんて性根腐ってんだろ」
「あのーかざみさんには僕のせいで接待をしてもらうってことお伝えするんですか?」
「いや、知らなくていいことをわざわざ伝えなくてもいいでしょ」
「はははあ、、ですよね」
まじかああああ。よりによってかざみかよ。やべええ。バレたらやべえ。
まあ、いっか。社長も内密にしてくれるって言ってたし。
そして来週の週刊誌を見たが、俺の記事はどこにもなく一安心した。
語り手
あーあ。敦が地獄に落ちませんでしたね。
でも大丈夫です。神様はゴミにはゴミの生き方をさせますので
干されるまで後7話。
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