連載小説:芸能人の僕が干されたから、フリーランスになりました⑤
「それでは敦さん、ご報告がお願いします」
「はい、私が主演を務めさせていただいている学園青春ドラマ「ラブキャッシュレス」が今週土曜日から公開になります。主演の岡田を演じさせていただいており、ヒロインは紅奈さんが演じるかなえとのドタバタラブコメディとなっております。キュンキュンを感じにぜひ劇場へお越しください!」
「ありがとうございます!」
番組収録が終わった。
はあ、こんなクソ映画売れるわけねえだろ。そう思いながらも、ギャラが良い作品は出たほうがいいからな。
大体「ラブキャッシュレス」ってなんだよ。恥ずかしい恥ずかしい。
俺はテレビ局を出て、タクシーで家に帰った。
家について酒をに飲んでいると下口から電話があった。
「敦さん。次の作品の話なのですが、以前お断りしていたハリウッドオファーが再度来たのでお受けしていただいてもよろしいでしょうか?」
「あー。そんな話あったなあ。撮影期間は」
「撮影は1週間ハリウッドに行っていただき、撮影をしていただく流れです」
「了解。オファー受けるわ」
「ありがとうございます!お願いいたします」
週刊誌のことがなければ絶対に断っていたが、社長との契約書に
「あらゆる仕事を断らない」
と記載していたので、仕方がない。めんどくさいが。
明日も番宣があるので、早めに寝よう。
翌日起きてスマホを見た際にかざみから連絡があった
「今日会いたい」
番宣終わりには何も空いていなかったので、
「OK」
と連絡を入れた。
TV出演終わり、六本木の個室Barでかざみとおちあった。
会った瞬間感づいたが、かなり不機嫌だった。
「お疲れ様。今日はなんの仕事だったの」
「番宣があっただけ」
「あ。ラブキャッシュレスだっけ。あれどんな作品なの?」
「わかんね。クソ作品」
「主演なんだからそこらへんちゃんとしなよwww」
少し話したあとかざみが急に
「ねえ、この前最悪なことあって、週刊誌のおえらいさんに接待させられた。」
「あーなんで」
「わかんないけど、社長に誘われた。。。」
「そうなんだ」
「私今本当に敦のことが好きなの。だから他の人とそういうことしたくなかった。どんな理由でも凄く嫌な気持ちだった。」
「うん。。。かわいそうに。よく頑張ったね」
「ありがとう。ねえ、こんな事務所一緒に辞めて独立しない?」
「いや、それはできない。。。社長も何か意図があったんじゃないかな」
「え?社長の肩持つの?」
「違う。そういう意味じゃなくて、、、まだ判断するのは早いんじゃない」
「そうね、、ごめんなさい。感情が出過ぎたわ。とにかく私にこんなことをさせた人を私は一生怨むわ。」
これはまずいことになった。もし、俺がやったことによってかざみがひどい扱われ方をされたことをバレたらまずい。しかもかざみの感情が俺にかなり傾いており、これが旦那のふるかわにバレたらとんでもないことになる。
俺はかざみを慰めるために、家に誘い大麻を吸って一緒に寝た。
あー幸せ。
語り手
徐々に周りの人間に色々と塞がれてきますね。
かざみ可愛そうだけど、不倫女なのでざまあですけどね
干されるまで後6話。
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