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過去は変えられないと思いますか?

私はここ数年、
夏になると
すこぶる体調が悪くなってしまいます。
それは、夏バテとか
そういう話ではありません。

なぜそうなってしまうのか
ずっと疑問でもありました。

病院にかかるたびに
相談するのですが、
「わからない」と言われてしまいます。


ところが昨日、
ある二人の投稿を読んだことをきっかけに、
「そういうことかもしれない」と
気づいたことがありました。

その人たちの投稿は、
とても心温まるものでした。

一人目は、
コロナ禍での出産時のお話です。

誰の面会も許されない中、
旦那さんと義理のご両親が
外の駐車場から
手作りのプラカードを
見せてくれている動画でした。

そのプラカードには
「お疲れ様」「ありがとう」と
書かれていました。

出産後の今も
義理のお姉さんの子どもたちと変わらず、
息子を可愛がっているくれていることに
本当に感謝している、
とも書かれていました。

もう一人の投稿は、こうでした。

夏が終わり
秋が近づいてきているのを肌で感じている。
その空気をまとうと
子どもが生まれたときの
いとおしい感覚がよみがえってくる。

といったような内容でした。

その二つの投稿を読み終えた私は、
思い出したくもない、
自分の出産時のことを
思い出していました。

子どもは
結婚して2年後に授かりましたが、
出産直前までの2ヶ月半くらいの間、
切迫早産で入院をしました。

絶対安静状態で、
腕には24時間点滴をされ、
お風呂もダメ、
歯磨きも立ってしてはダメ、
リスクを下げるためには
横になっていなくてはいけない
と言われていました。

元旦那とそのご両親は、その間
一度だけ見舞いに来ました。

その、たった一度顔を見せた時に、
「○○君(元旦那)のお世話もしないで
毎日横になって、いいご身分ね。」と
本気で伝えてくるような人たちでした。

私は、
赤ちゃんが無事に生まれてきてくれるのか
毎日毎日、
不安でいっぱいでした。

そこに加えて
元旦那とそのお義母さんの非情な態度が
私の気持ちをザワつかせていました。

出産時、
出産後も色々なことがあり、
心身ともに
休まることはありませんでした。

そして出産から2ヶ月後、
私は当時の旦那と離婚をしました。

出産後から離婚までの2ヶ月間は、
それこそ思い出したくないほどの
壮絶な戦いが繰り広げられました。

その壮絶な季節がまさに、
初夏から夏にかけての2カ月間だったことを
思い出したのです。

「だから、夏なのか…。」

あの時の感覚を、
体感として
身体は覚えているのかもしれません。

私は人生でたった一度だけ、
命をかけて
新しい命を生み出しました。

それは、私にとっては
簡単なことではありませんでした。

その直後、
「この生まれた命を守らなければならない」と
本能的に思ったのです。

私は我慢を選んできたけど、
この子に同じ思いをさせるわけにはいかない、と。

出産後の疲れた体を労わる暇もなく、
戦闘態勢に入りました。

その戦いは、
一瞬でも隙を見せたら
噛み殺されてしまう、
そんな戦いでした。

産後にそんなハードな戦いをするなんて、
無茶だったと思います。

これから出産を迎える、
もしくは出産したばかりのお母さんには、
絶対にお勧めしません。

出産後のお母さんは
安静にするのが一番だし、
ゆっくりしすぎて丁度いいのです。

生まれてきた赤ちゃんを
可愛いな~と思いながら
過ごせばいいんです。

学べば学ぶほど、
それは本当にそうなんだと
わかってきました。

でも私は、
後悔していません。

今、こんなに体調が悪いのが
そのせいだったとしても、
引き下がらなくて良かったと、
今でも心から思っています。

この出来事に関しては、
私だけが正しかったわけではなく、 
向こうには向こうの正義が
あったのだと思います。

今は、
そう思えるようにもなりました。

それでも、そんな綺麗事だけじゃ
心が片付かないこともあります。

片付いていないから、
不快な症状が
強く出ているのだと思います。
そして、今が
その傷を癒す時なのだと思いました。

だから私は、
今の自分を
自分で精一杯
労わってあげようと決めました。

娘は立派に大きくなって、
一人でどこにでも行けるようになった。

もう戦わなくていいよ。
もう、怖くないよ。
外に向けてた刃をおろして
安心して
幸せになっていい。

「あの人と一緒にいることと比べたら、
これくらいのことは全然平気。」
って、もう思わなくてもいい。

平気な顔して
「私は強いから」って言ってきたけど、
本当は、すごく傷ついていたんだよね。
怖くていつも泣いてたよね。

「誰にも頼らない」んじゃなくて
「そうするしかなかった」。
本当は
ずっと誰かに頼りたかったんだよね。

「お疲れ様、ありがとう。」
「よく頑張ったね」って
言って欲しかったんだよね。

よくやってきたね。
よく頑張ったよ。
大丈夫、
あなたのやってきた事は
間違いじゃなかったよ。

過去を見れば今がわかる。

過去を振り返れば、
今の自分の状態が
なぜこのようになっているのかが
わかるのだと思います。

だとしたら、
今の自分を労わることで、
過去の自分を癒すことも
出来るのだと思います。

過去は変えられないと言いますが、
そうでもないかも知れません。

過去の自分を癒してあげる事は
いつからでも
できるのですから。

過去の傷を癒してあげれば
今の私は満足します。

進むばかりが人生ではありません。
過去を振り返って、
今の自分を癒すことで、
未来の自分を励ますことにもなるのです。


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