ルチアがルチアとして生まれ変わる瞬間〜死の淵から自分を取り戻すまでのライフストーリー22〜
第22話「この1年自分を癒すことだけやりなさい。」
いよいよ、くみくみの講座が始まった。
この講座の受講生は私ともう1人。2人だった。それが私にとってとてもありがたかった。自分と向き合うと覚悟したものの、中々自分を曝け出すのにその頃の私はまだとても勇気が必要だった。
その講座では、様々な瞑想やワーク、チェックシートなどがあった。
その中で、『本質とつながる瞑想』という瞑想をした。森の中を通って出会った『本質さん』は、人ではなかった。針金が人のようになっているというか、昔懐かしいテレビのアンテナの様だった。シルバーで冷たく無機質な本質さん。あまり多くは語らなかった。
本質までも硬く凍りついているかの様だった。心の奥まで自分は凍りついているのではないか?と悲しくなった。
その後、その『本質さん』と一緒に『本当の願いを見つける瞑想』という瞑想をすることになった。そのワークは、<肉体を離れようとしている自分とつながる瞑想>だった。
未来の自分は、今の自分とは全く違って、凛として気高い印象があった。姿勢をピンと伸ばして一見とても元気そうに見えた。でも、どんなに痛くても苦しくてもそれを全て受け入れて、満たされているかの様にさえ感じられた。
そんな彼女から受け取ったメッセージが、
『この1年、自分を癒すことだけやりなさい。』というメッセージだった。
自分を癒すことだけ・・・
この講座にコミットすること。そう受け取った。
毎日の宿題として、『ホメホメクラブ』というワークがあった。
当時は3項目
①よかったこと
②気づき
③褒められること(自分を褒める)
このたった3項目を書くのに1時間くらいかかった。よかったことも褒められることも思いつかないのだ。いつも自分を責めたり、傷つけることばかりで褒めることなど見つけられない。無理矢理に褒める感じで落ち着かない。
最初のうちは、そんな感じだった。それでも、必死にそれをやり続けた。
このメッセージをもらった当初は、この言葉の意味をあまり深くは感じ取っていなかった。
だけど、ずっと、自分と向き合い続けることがどれだけエネルギーを使うことなのか?どれだけ大変なことなのか?講座が進む中で味わっていくこととなる。
この未来の自分からのメッセージは、時に迷いそうになった時や挫けそうになった時に私を支えてくれた。
「今は、これだけを頑張ろう。周りがどんなに先へと進もうが、私にはそれだけ時間が必要だ。」そう心に言い聞かせてそこに留まった。留まることの難しさ、向き合うことの難しさを嫌というほど味わい尽くして、1年後その成果が現れた。
そこに辿り着くまでの様々な出来事また、こちらに綴っていきたい。
今だからわかる・・・自分を傷つけるのも、強くするのも全て自分自身の心の中にだけ存在していることを・・・
次回へ続く