今、注目の「福祉心理カウンセラー」とは?
医療、福祉、教育場面で引く手あまたの福祉心理カウンセラーという職業
福祉心理カウンセラーとは、乳幼児、児童生徒、障害者、高齢者などを対象に、生きていくうえで抱えている悩みや課題に福祉の知識を用いて寄り添う仕事。
カウンセラーの技術を用いてクライアントと共に悩みや課題を解決していく、とてもやりがいのある仕事です。
ただ、こうした職業に就きたいと思ってインターネットで「福祉心理カウンセラー」と検索しても、様々な業界や団体が似たような名称の独自の資格取得ができるものを色々出していて、どれが相応しいものなのか迷うくらいです。これはなぜなのでしょう。
福祉心理カウンセラーは医療・福祉・教育の様々な場面で必要不可欠な人材です。しかし、つい最近まで国家資格として正式に認められていた資格は「臨床心理士」だけだったのです。
それが2017年に現場のニーズに応える形でようやく「公認心理師」制度が誕生しましたが、それまでは大学院で専門の学科を学んだ人しかなれない臨床心理士だけが国家資格であったため、慢性的な人材不足に陥っていました。
そんな現場の必要ニーズを満たすために様々な業界が独自の教育カリキュラムで人材育成をして現在に至ったという訳です。
医療、福祉、教育分野で働いた自分の経験をカウンセラーとして活かす道
公認心理師制度が定着していく今後は、この国家資格を持って相談援助に臨むカウンセラーが増えていくと思います。
もっとも、これまで様々な業界が作ってきた独自の資格を学ぶことに意味がなくなるというわけではありませんが、これから福祉心理カウンセラーを目指す方は、並行して国家資格取得を目標にされるのが一番確実ということになります。
この新しい国家資格の強みは医療や福祉の現場で培った様々な専門職資格を持って受験ができたこと。
医師、看護師、各種リハビリ専門職、ソーシャルワーカー、保育士、教師など幅広い職業を対象に、一定年数の職務経験があればその知識経験を活かして資格取得のために頑張れるというのが経過措置として認められた点でしょう。
知識優先で資格取得ができる臨床心理士よりも即戦力として起用できる可能性が高いことも注目されました。
医療や福祉、教育の現場で日々対応してきた一つひとつの経験が、自身の新たな資格取得やスキルアップのための即戦力にもなる時代の到来です。