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没男の小説考⑥図書館の魔力


秋なのに読書が捗らない没男です。

暑いからかな!

小説を書いたり読んだりする人は同語反復ですが読書が好きなんだと思います。

そして、決まり文句の

幼い頃から図書館が好きで‥

というテンプレ!

素敵なことです。読書好き、素晴らしい。

ちなみに没男は学生時代、師の部屋に行き、没男が5回転生しても読みきれないであろう本たちが棚にミチミチに入っているのを見て絶望した覚えがあります。

まあ、全部は読んでないっしょ!汗

で、図書館なんですが、小さい頃に連れて行ってもらった記憶があまりありません。学校ではせいぜいゲゲゲの鬼太郎とかズッコケ三人組、学校の怪談ぐらいしか借りた覚えがありません。

両親は読書家なんですがね‥

あ、ハリーポッターと指輪物語全巻、吉川英治の宮本武蔵全巻は中学生の時読みましたね。

とにかく図書館とは縁遠い生活でした。家に本はあるんですがね‥

ようやく図書館に通い始めたのは高校生の時。目的は、

本を借りることではありません!!!

没男は当時中二病を拗らせ昔のロックばかり聴いてました。

しかしレンタルするにも買うにも金がない!

というわけで、CDをタダで借りに図書館に通ったのです。

高校に入ると図書館は勉強の場となりました。しかし、

図書館にいると睡魔が襲いかかってくる!

没男は結局図書館で本を借りない学生になりました。

あと、期日までに読んで返さなければならない重圧もありました。

進学し、友人が図書館をいい具合に活用する中、没男は某リサイクル店や古書店のネットワークを駆使し、手に入る本は徹底的に中古で買う戦略で行きました。

妻の友達が引くほどの本が溜まりました。

しかし、資金には限りがある!

そして、もはや出回っていない珍品がある!

嫌でも図書館を使わないわけにはいきません。
それでも、やっぱり図書館という空間が苦手なのです。

入った瞬間、本の圧力を感じる!

こんなにあるのかよ、タダで読める本が‥
何回生まれ変わったら読み切れる?

中島敦の小説に「文字禍」なるものがありますが、文字を刻んだ石板に潰されそうな‥

途方もない情報量を暗に感じて息苦しくなるんですよね。

で、やっぱり図書館で勉強すると寝てしまう。

なぜか書店ではあまり感じません。金がかかるからかな。

というわけで、絶対図書館にあるであろう本も没男は買っちゃいます。ついでにCDも買う派になりました。棚が‥もう‥

若い頃は生活ギリギリまで買っちゃいましたが、もう没男は人生に疲れ、かつて読んだものを再読しています。

若い頃の濫読の結果、まるで初めて読んだ感覚です。

直近だとヘミングウェイの「老人と海」が良かったですね。
贅肉を削いだ、形容詞も副詞もなるべく受動態も使わないソリッドな文体。もち翻訳ですよ?

もっと美しくとか芸術的に?とか
そんな欲望は程々にってことですかね。

僕はともかく、子どもは図書館楽しいみたいなんで、そっちに振りたいところです。ここにきて、ようやく僕も図書館が楽しめるかな。

ご自愛ください。

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