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なにもない私。

この記事を読んで思い出して、少し前に記事を書いた。


6年前の年明け早々、暇つぶしに始めたマッチングアプリで知り合った22歳の大学生。

それが彼だった。

あの頃の彼との思い出は楽しかった事よりも、
悲しくて辛い事が多かった気がする。


アラフォーだった私は18歳歳下の高学歴のイケメン大学生にまんまとハマり、初めて歳下男子からの洗礼を受けた。

沼って、沼って泣いてばかりで、とことん執着した。

その頃の私はきっと、今よりも自信がなくて
おそらくママ活がしたかった彼の真意をどこかで気付きつつも、それでもいいから繋がっていたかったんだと思う。

でも、あんなに執着した彼に疲れきった
5年前、翔太くんに出会って心を救われたんだ。


私はこの彼、まさきくんに当時本当にメンタルをやられた。

でも、自分でもどうかしてる思うけど、彼の事を思うと悲しいわけではないのにお腹の底からなんとも言えない気持ちが込み上げて涙が止まらない。

そんな日々を過ごしていた。


私は今、とても幸せだ。

間違いなくあの頃より。




昨日、夕飯を作っていたらLINEの通知に気づいた。

最近は、その時の照明によっては時々霞む目を凝らしながらそのLINEをじっと見てみた。

〝元気?久しぶり、覚えてる?
俺がご馳走様するからランチでも行こうよ”

一瞬誰かわからなかったけど

まさきくんだった。


連絡が来たのは2年ぶり。

あの時も突然で会いたという彼に

ごめんねと言ってそれっきりだった。


今は彼氏がいるといったことを含め何通かのやりとりの後、

「急にどうしたの?」

と私は聞いた。

〝ちゃんとした関係として仲良くしたいなと思ったから。突然がなかったらずっと0じゃん。どこかで1にしないといけないから”

まさきくんはそう言った。


あぁ、こういうとこ。

こんな風に言葉を使う彼だから好きになってしまった。


わかっていたけど騙されても良いと思っていた。

そのくらい好きだった。


まさきくんとよく会っていた頃、
私の子供達はまだ中学生で夜遅くになんて家を空けられなくて、いつも昼間明るい時間に会って夕方にはバイバイしていたんだ。

LINEでランチに行こうよって誘ってくれた事が、

彼の中で私はあの頃のままなんだと象徴するようで胸が苦しくなった。

そして、気づかないうちに私は随分と遠くに来てしまったんだなって、どんな感情なのかもよくわからない涙が出て止まらない。


もうずっと会っていないのに、

こうやって折々連絡をよこす男たちによって

簡単にノスタルジーに引き戻される。


私は死ぬまで一生こんな感じなのかもしれない。


やりたいことも、目標も、何かを成し遂げたいという野望も、何者かになりたいという野心も、
なにもなくて


ただただ、息をして、恋をしていたらいつのまにか歳を重ねてしまっていた感覚。



そんな何もない私にもし出来ることがあるとするなら

誰かの記憶の片隅に残る事くらいなんじゃないかな。


こんな生き方、命を持て余してるようで、

何とかしなければと焦らなくもないのですけれどね。








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