嫌悪感を言語化できた【日本の右傾化】塚田穂高編著
「これは最近の本?」と思うくらい
今の状況を表しています。
実際は2017年に出版。驚きました。
「未来予測でもしていたのか」と思う反面、
各著者たちが警告していた状況が
一層深刻になったと解釈できそうです。
※21人の専門家がそれぞれの章を担当。
旧統一教会の問題が出てから、
この手の本を読むようになりました。
読めば読むほど「容認できない」が本音。
それでも、「なぜ私はこんなにも嫌悪感を感じているんだろうか」と言語化したいので読みます。
・憲法24条の危機
9条が話題に上がるけど、
本当に狙われているのは24条。
結婚に関する条文です。
自民党案では「配偶者の選択」と「住居の選定」が
削除されていました。
それに対して憲法学者は、
「介入の余地を与える。世界人権宣言16条にも反する」と指摘しています。
9条の改正はよく耳にするけど、
こちらは盲点でした。
「今どき家族に結婚相手を決められて、家を継がないといけないなんて時代遅れだよ〜」と軽く考えている人もいるけど、
これが現実化したら『絞め殺しの樹』の状態になるなぁと感じました。
舞台が北海道の根室ですが、
北海道在住の方の感想文を読んでいたら「あるあると思った」と言う方が散見されました。
一部のエリアでは今でもこんな状態かもしれません。
・税制で誘導させられる
この項目の著者は、夫婦控除に異議を唱えています。現行では、配偶者の所得が一定以下なら控除があります。
夫婦控除ができれば、法律婚と事実婚で分断されると指摘しています。
更に「税金安くしてやるから、四の五の言わず結婚して子ども産め」と税制で誘導していないかと加えました。
これは盲点でした。
・「親が変われば子供も変わる」に孕む危険性
ある福祉に詳しいフォロワーさんから、
「統一教会よりもむしろ親学の方を警戒すべき」と指摘されたことを思い出しました。
「親が変われば、子どもも変わる」
個人がこの意識で行動するのは問題ありません。
しかし、国がその指針で政策を立てるとなると話が変わってきます。
「今の状況がよくないのは親が努力しないせい」と
自己責任で片付けられてしまいます。
本来、国がやるべき子育て環境整備から
目をそらすことができるため都合のよい考え方です。
提唱者の言葉を借りれば、
フルタイムワンオペ育児中の人に対して
「子どもを産んで仕事をすると決めたのはあなたの責任だから、自分でなんとかしなさい。あとは知りません」と言うことになります。
国としては少子化を食い止めたいはずなのに、
これでは「子どもを産んだら自己責任と言われるくらいなら、自己責任で産まないのがベスト」と逆効果になりそうです。
今の日本に対して、
「本当に少子化を食い止めたいのか」
「それとも少子化を加速させたいのか」
わからなくなってます。
・感想
「岸田総理をマリオネットのように操ってる人は誰だろうか」
このニュースを見て感じました。
以前『岸田ビジョン』を読みましたが、
総理の本音とは思えませんでした。
この書籍の内容が、嘘でないことを前提にします。書籍内に「多様性を重んじる」とありました。
それなら肯定するのが自然ですが、
よくわからない言い訳をして否定してます。
「『日本の右傾化』で登場する誰か(団体)が
彼を操ってるだろう」と感じました。
残念なのは、岸田総理に操り人形の糸を切るほどの力がないことです。
こんな状態では、同性婚に肯定的な人が総理大臣になっても、いざ決めるとなると言い訳して回避しかねません。
直接、岸田総理の答弁を批判しても、
そこが本質ではないだろうと思います。
「なぜ少子化なのに、子育て・教育支援が的外れだったり、乏しいのか」
「緊急避妊薬の議論が何かと理由をつけて進まないのはなぜか」
この問いに対して、ヒントになりました。
「この国何か変だなぁ」という違和感を
言語化する手助けになりました。
以上、ちえでした。
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