いつの時代も同じ【アンネの日記】アンネ・フランク著 深町眞理子訳
読んだことある人いますか?
私は意外にも読んだことがなかったです。
小学生のときに、アンネ・フランクの伝記を読んで知りました。
文庫だろうと思ったら、ハードカバーで580ページ!
約2年分の日記はこんな文量になるのかと驚きました。
メロディアスライブラリー2007.8.12放送。
・ティーンエイジャーにおすすめ
いつの時代も、10代の少女の不安定な感情は変わらないと実感しました。
子ども時代とは変わり、親への気持ちが変化していきました。
父のオットー・フランクに対しては、尊敬できると言ってるアンネも母親に対しては手厳しいです。
最初に出版された版では、性的なことや母親への厳しい発言については、カットしていたそうです。
改訂を繰り返して、この版では性的な記述も母親に対する厳しい発言も掲載されていました。
私にもこんな過去があったけど、
当時のほうがより共感できたかもと思いました。
・親目線で見てしまった
強制収容所に送られたものの唯一生き延びた父オットー・フランク。
他の家族を全員失った彼は、どれだけ絶望的な気持ちになっただろうかと考えると辛いです。
残された娘の日記が、心の支えになったのは想像に難くありません。
ある意味、「死後も後世の人間の中で生き続けている」というアンネ願いは叶いましたね。
彼女の死後40年経ってから生まれた私でも知ってるくらいだから。
まだ子どもたちは当時のアンネの年齢に行かないけど、中学生くらいになったらこんな感じになるのかもしれないと想像してしまいました。
・突然終わった日記
「アンネの日記はここで終わっている」
1944年8月1日を最後に、こう記されています。
脈絡もなく終わっているので、その後のことを想像してしまいます。
8/4にアンネたち8人の隠れ家の住民が連行されました。密告されたと言われています。
更に協力者2人も逮捕。
日記が終わったその後を想像すると、とても悲しく感じました。
・感想
文体は平易とは言え、量が多かったため、読むのに1週間近くかかりました。
「これは13〜15才のティーンエイジャーだからこそ書けた内容」と感じました。
30過ぎの私にはこんな文章書けません。
あとがきで訳者が指摘していました。
「言いたいことを言って、口論になっている様子を見ると、隠れて生活をしているとは思えない」
私も同じことを感じました。
一般的な日本人なら、不満なことがあっても和を乱したらいけないと本音を押し殺しそうだけど、隠れ家の住民には当てはまらないと気が付きました。
今の日本のティーンエイジャーと違うのは
国から迫害されていることです。
「戦争が起こったのは、政治家や資産家だけでなく、私たち一般人にも責任がある」
15歳の女性の発言とは思えない。
いや、むしろ言わせる時代だったと感じます。
日記の端々に当時の状況が伺えます。
口コミを見ると「オススメするのは全ての人」と言っている方がいました。
一番は同世代のティーンエイジャーですが、大人の目線から見ても発見があります。
オランダにあるアンネ・フランクの家に行ってみたくなりました。
以上、ちえでした。
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