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GIVE & TAKE「与える人」こそ成功する時代
人間は大きく3つのタイプに分類されます。
ギバー: 人に惜しみなく与える人
テイカー: 真っ先に自分の利益を優先させる人
マッチャー: 損得のバランスを考える人
果たして、もっとも成功するのはどのタイプなのか?
それぞれのタイプの特徴と可能性を分析したするどい視点をお届けします。
①3種類の人びと
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人は「ギバー」「テイカー」「マッチャー」に分類分けできる。
「ギバー」はギブ・アンド・テイクの関係を相手の利益になるようにもっていき、受け取る以上に与えようとする。
言い換えれば、自分が払う犠牲はあまり気にせず、見返りを一切期待することなく相手を助けるということである。
職場以外の家族や友人に対しては、このタイプの行動をする人はざらにいる。
「テイカー」は常に、与えるよりも多く受け取ろうとする。
たいていのテイカーは冷酷でもなければ非情でもない。
ただ用心深く、自己防衛的なだけである。
自分の身は自分で守らなければならないと考えているからだ。
「マッチャー」は常に公平という観点にもとづいて行動する。
仕事においては、ギバーかテイカーにはっきりと分かれることはほとんどなく、たいていの人がマッチャーになる。
マッチャーは相手の出方に合わせて、助けたり、しっぺ返しをしたりしながら、ギブとテイクを五分五分に保つのである。
では、どのタイプが最も成功、失敗するだろうか?
答えは、どちらも「ギバー」である。
どの職種であれ、ギブ・アンド・テイクのやり方と成功との関連を調べてみれば、ギバーが「バカなお人よし」にも「最高の勝利者」にもなれることがわかるだろう。
②成功しているギバーの特徴「人脈づくり」
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何世紀にもわたって、人脈づくりの重要性は認められてきた。
人脈には主に3つのメリットがあるという。
「個人的な情報」「多種多様なスキル」「権力」である。
協力的なネットワークをつくることによって、知識、専門的技術、影響力を利用できるようになるのだ。
ここで、根本的な疑問が湧いてくる。
それはギバーでも、テイカーでも、マッチャーでも、豊かなネットワークを築き上げることは可能なのだろうか。
結論として言えるのは、どのタイプも幅広い人脈を作れるが、ギバーは、そのネットワークを通じてはるかに長続きする価値を作るということだ。
理由は、人を助けはじめると、評価がどんどん高まり、自分の可能性の世界が広がるからだ。
テイカーはこびへつらって出世するかもしれないが、ひどい仕打ちをすることで転落する。
なぜなら、ほとんどの人がマッチャーだからだ。
マッチャーの中心的価値観とは、公平性、平等、ギブ・アンド・テイクの関係なのである。
テイカーがこの原則を破ると、そのネットワークにいるマッチャーは、正義にもとる行動を見逃さない。
マッチャーは「目には目を」の信奉者なのだ。
③成功しているギバーの特徴「協力」
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人を魅了したり、世界を変えたりするようなアイディアを生み出す孤高の天才は、特別視されがちである。
アメリカ人は独立を強さの象徴、頼りあうことを弱さの印と考えるという。
これは特にテイカーに当てはまり、テイカーは、自分が他の人よりも優れていて、別格の存在だと考える傾向がある。
だから、他人に頼りすぎると、守りが甘くなってライバルに潰されてしまうと思っているのだ。
ギバーは今の成功は自分一人の力ではなく、周りの力があっての成功だと考えており、頼りあうことが弱さだとは考えない。
それよりも、頼りあうことは強さの源であり、多くの人々のスキルをより大きな利益のために活用する手段だと考えている。
アナリストはその専門知識を利用できるため、ウォール街でもっとも転職しやすい職業の一つです。
つまり、どこにいようと頭の中に専門知識が入っていて、顧客の基盤も変わらないので、顧客ファイルがあればすぐに仕事ができます。
実験はこの優秀なアナリストが会社を移ったらどうなるかを追跡した。
ところが、優秀なアナリストたちの、その仕事ぶりは維持できず、少なくとも五年間は低いままだった。
それでも、成功を維持できたアナリストも一部いた。
それは、チームで移動した場合、アナリストのパフォーマンスがまったく落ちなかったのである。
これは、自分一人の力だけではなく、成功している要因として周りの力も非常に大きいことを見逃している例である。
お互いの貢献度を正しく判断するカギは、「他人がした貢献に注目すること」である。
建築家のフランク・ロイド・ライトは紛れもない天才だったが、天才を育てる人ではなかったし、彼の成功は弟子たちを犠牲にして手に入れたものだった。
驚くべきことだが数百人にのぼるライトの弟子のうち、現役の建築家として独立し、成功を収めた者はほとんどいなかったのである。
ギバーはこれとまったく正反対の影響を同僚に与えた。
仲間の貢献度を認め、仲間を助けることで同僚の才能を伸ばし、協力関係の効果を倍増させたのである。
④成功しているギバーの特徴「人に対する評価」
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ある調査で、教師が潜在能力の高さを「信じた」生徒(ブルーマー)がどうなるかを調査した。
※ブルーマー:才能を開花させる人
選ばれた生徒達は潜在能力が高いわけではなく、ランダムで選ばれただけである。
結果は、この生徒たちは知能を伸ばし続け、それはどの生徒がブルーマーとされたのか知らない、全く別の教師が教えていたときでさえ変わらなかった。
それはなぜだろうか?
教師が生徒の可能性を信じたために、「自己成就予言」(他人から期待されると、それに沿った行動をとって期待通りの結果を実現すること)が働いたのである。
教師が生徒を「伸びしろがある」と信じたことで、その成長に大いに期待をかけたからなのだ。
その結果、教師は生徒の自信を高めようと協力的な態度で接したため、成績が上がったのである。
教師はブルーマーに温かく接し、意欲をそそる宿題を出し、授業でよく当て、より多くアドバイスをしてやった。
つまり、成績のよくない生徒や、差別を受けているマイノリティグループの生徒の成績と知能検査のスコアを向上させるには、教師が生徒に対し期待を抱くことがとりわけ重要だということなのだ。
もちろんこれは大人の軍隊にも当てはまる。
訓練兵がミスをしても、小隊長はそれを能力が低いせいだとは思わず、学びのいい機会だととらえた。
小隊長の協力的な態度によって、訓練兵は自信と能力を高め、より高い功績を達成できるようになったのだ。
証拠が示すところによると、リーダーが部下の可能性を信じれば、軍隊に限らず多くの環境で、「自己成就予言」を生み出すことができる。
人をほとんど信頼しないテイカーにはどだい無理な話だろう。
テイカーは、ほとんどの他人もテイカーであると決めつけているので、同僚や部下の可能性に期待をかかることはまずない。
このような態度は、悪循環を生み、同僚や部下のやる気と成長を妨げる。
マッチャーはギブ・アンド・テイクの関係を尊重しているので、同僚や部下が高い潜在能力を示せば、それにふさわしい対応をする。
しかし、高い能力を示さなければ、それと気づかないまま、優れた人材を育てるチャンスを逃してしまう。
かたや、ギバーは、可能性の片鱗が見え隠れするまで待ったりはしない。
他人の意図を疑わず、楽観的に解釈するので、全ての中に可能性を見出そうとする。
人はみな「大きな可能性を秘めた人」として見る時点で、ギバーはそもそも、リーダーやマネージャーやメンターの役割を果たしている。
⑤成功しているギバーの特徴「影響力」
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研究から、人に影響を与えるための二つの基本的なアプローチは、「優位」と「信望」であることがわかっている。
優位を確立すれば、人から有力で権威があると思われるので、影響を及ぼすことができる。
また信望を集めれば、人から尊敬、称賛されるので、やはり影響力は大きい。
テイカーは、「優位」を獲得することに魅力を感じるし、それを得意にもしている。
力説し、声を張り上げて権利を主張し、確信を持って自分をアピールし、実績を強調し、信念とプライドをかけて売り込む。
彼らは確かに、優位を得る点では、ギバーよりもはるかに優れている。
しかし、疑い深くなっている人に対して優位に立とうとすればするほど、相手は抵抗するものだ。
優位に立つことはゼロサムゲームである。
それに対して、「信望」はゼロサムゲームではない。
尊敬と称賛はいくらでも与えることができるからだ。
信望には、無限に続く価値があるということだ。
では、信望とは、そのようにすれば集められるのか。
テイカーの強気なコミュニケーション法の対極にあるのが、「ゆるいコミュニケーション法」である。
ゆるいコミュニケーションをする人は、強引な話し方はせず、不明な点があれば明らかにし、人のアドバイスを喜んで受け入れる。
『まとめ』
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情けは人の為ならず。
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