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結局「疲れを取る」って何なのか?

こんにちは。佑多です。

年が明け、自分の体を労るべく、以下の本を読みました。

・休養学
・世界の一流は「休日」に何をしているのか

しかしこの本を読んだ1週間後、僕は疲労の爆発で高熱を出してしまいました。自分の体調管理は何がいけなかったのか。
このnoteでは、両方の内容を自分なりに噛み砕くためにまとめたものです。


概要

まず「休養学」の方は、科学的・医学的な観点から休日の過ごし方についてまとめられています。
基本的なスタンスとして、体を休めると同時に活力を得ることで、仕事のパフォーマンスを上げることを目指しており、そのための方法や「疲労とは何か」といったことまで書かれています。

対して「世界の一流は休日に何をしているのか」ではマイクロソフトの役員だった方が、世界の一流(イーロンマスクのような)がどのように休日を過ごしているのか、なぜ彼らが結果を出せるのかを、「休日」という切り口でその行動を分析していくものです。

「休養学」を読んで

そもそも「疲れ」とは?

要はストレスがかかって心や体が疲れている状態。これは多くの方の認識と合っているはず。
(現代で最も大きいストレスは心理的・社会的ストレスである、とされています)

疲労が蓄積することで慢性疲労になったり癌や鬱病になるリスクもどんどん高まるとされ、回避するには疲労を緩和する、つまり睡眠・栄養・運動をしっかり取る必要があります。そして疲労回復のために従来は「寝れば治るやろ」とされていたところを、脳も回復させる別の行動を取る必要があることを主題にしているのがこの本です。

(栄養素としてはビタミンとミネラルが大事だそうです)

疲労蓄積のアラート

疲れが溜まってくると、自律神経の不調に陥りやすいそうです。

特に興奮や緊張による交感神経優位だと心拍数や血圧が増加して過緊張の状態になり、目の疲れや肩こりが出やすい、とのことでした。

(僕は今病み上がりでこのnoteを書いているんですが、「確かに…」ってなってます。ここ数ヶ月ずっと肩こりに悩まされてました。発熱数日前には口内炎もできてました)

この状態を避けるには副交感神経を優位にするしかない、つまりリラックス状態が必要です。例えば寝る前に熱いシャワーを浴びない、寝る前に運動をしない、ですね。

(コーヒーやカフェインは疲労のマスキングなので、元気が出たと錯覚してはいけない、ともありました。)(自戒)

そして本文中には「疲労は軽視されすぎ」と言う項もありました。「体の異常を知らせるアラートは、痛み・発熱・疲労の3つなのに、疲労だけ軽く扱われている」と。

活力を得るには

疲労回復と活力を組み合わせると、高いパフォーマンスを上げれる。
そのための具体的なアクションが、本書の後半では書かれています。

まず生理的休養として、睡眠・運動・栄養があげられています。

睡眠は一般的に考えられる休養で、だらだらすることを避けるために、時間を設定することが必要です。また15分から20分の昼寝はすごく有効で、その次は睡眠サイクル的に90分でした。

運動は老廃物やリンパを良くするためにウォーキングやストレッチなど、軽い運動をすることがいいとされています。

先述の通り栄養も大事なので、食べ過ぎないことや胃腸に優しい食事を摂ること、断食・ファスティングや白湯で体を温めることで、胃腸を労わることが必要だとされています。

そして生理的休養のほかに心理的休養もあります。
全部で睡眠・運動・栄養・親交・娯楽・クリエイティブ・娯楽ですが、
後半部分は次の本の方が詳細に書かれていいたので、そちらを詳しく見ていこうと思います。

「世界の一流は休日に何をしているのか」を読んで

日本と世界の違い

本書の序盤に、
「世界の一流はアクティブな休日を過ごすが、日本人はインドアで時間を過ごす」とあります。

この違いは、特にヨーロッパ圏にいくと顕著に感じますし、僕も最初違いに気づいた時に愕然としました。

彼らは休日の朝ごはんを外で取るし、ファミリーで取ります。
日本のサラリーマンは遅くまで寝ているイメージですが、ことヨーロッパ圏になると全く逆のようです。

そしてその「動」の休日でもリフレッシュすることができている、と。

本書曰く、

グローバル企業は…(中略)…「あの人は短い時間でスマートに仕事をしているのに、すごく成果を出しているね」といわれるような人が、高い評価を受けることになるのです。

本書 P76

そのために勤務時間は死に物狂いで働き、その時間に全て収める努力をする。タイムパフォーマンスの観点で見ても合理的です。

日本において努力は最上級の美徳ですが、世界ではそうではないのかもしれないですね。
少年ジャンプのキーは「友情・努力・勝利」ですが、逆にアメリカでは「天才」が好まれると言うのを聞いたことがあります。努力は別に見せるものではないとされているのかも。

努力は隠されるべきではあるが、察されて評価されるべきでもある。

柴田

最小限の努力で済むために彼らが伸ばしたのは、「見極め力」だとも書かれています。どれをやらないのか。

そして「人生を休日起点で考えろ」とも、この章の最後に書かれていました。

自己効力感

似た言葉として「自己肯定感」があります。
これは他人と比較したときに「自分の方が上だ」と感じること。

それに対して「自己効力感」は、
自分の能力や価値に自信を持つことで、
ベクトルが自分に向いています。

後者を重視した方が行動ハードルが低くなり、結果が出やすくなり、幸福になります。

世界の一流が実践している自己効力感を挙げるアプローチが4つあります。

  1. 簡単な目標を設定して、小さな成功体験を得る

  2. 新しいことにチャレンジする

  3. 家族や友人、人との繋がりを大切にする

  4. 自己省察の時間を持つ

イメージとしては、小さなことでも一歩を踏み出して自分を褒めてあげる。
そして内省をすることでもっと良くなる方法を考える、という感じですね。

自己効力感をあげる方法として、芸術鑑賞と読書が挙げられていました。
ここでは読書に絞って、具体例を紹介します。

ビルゲイツ:
毎週1冊のペースで本を読む。公衆衛生・エンジニアリング・疫病・科学。
毎年11月末に「今年読んだ最高の本」を紹介しており、毎年ベストセラーに入り込む。

マーク・ザッカーバーク:
2週間に最低1冊。「異なる文化・信仰・歴史・テクノロジーについて学ぶことを重視している」という

ウォーレン・バフェット:
1日5〜6時間は読書の時間を作る。投資とは無関係な本を大量に読み、その知識を投資判断に活用する。

日本のビジネスパーソンに絞った中でも、興味深いデータがあったので紹介させてください。

一流ビジネスパーソン962名に調査を行ったところ、1年間で平均43.2冊の読書をしている、というデータです。(月3.6冊=週に1冊)
対して平凡な社員の年間読書量は平均2.4冊。

そして彼らは一度に平均7冊をまとめ買いしており、
(1冊1,500円だとすると10,500円ですね)
内訳は話題のビジネス書5冊、自分が興味のある本が2冊。この5対2の割合で読書をしている、ということです。

土曜と日曜の使い分け

世界の一流は、土曜を「チャレンジデー」として趣味や家族との時間、ワークショップなどの未体験のものに挑戦する時間を、
日曜は「リフレッシュデー」として運動や読書、ヨガや瞑想で身体とメンタル、脳のリフレッシュを図る時間にしています。

このアクティブでアウトドアな土曜をどう使うか?が休日の鍵を握り、自分にとって大事なことは土曜に組み入れるのが重要とされています。

そのためのtipsとして、

  1. 土日の過ごし方を事前に計画する

  2. 金曜の午後に翌週のタスクを整理する

  3. 金曜の夜に予定を入れる

  4. 仕事を中途半端に残しておく

が挙げられ、こうすることでスムーズに休日に移行でき、
そこからスムーズに月曜を始めることができるとされています。

そして土曜日は自分の趣味の時間だけでなく、「リスキリングデー」として自分のスキルアップの時間にするのも良いとされています。
しかし「時間ができたらやる」と後回しにされがちなので、
気になるものは先に予約を入れてしまうことで、そのための調整は後からやる、のが良いでしょう。

反対に日曜日はリフレッシュデーとして、インドアで過ごします。
休養と教養を実現するために、軽い運動や読書、瞑想をします。
ハーバード大学の研究報告によると、8週間の瞑想プログラムで参加者の87%に不安症状の改善、80%のうつ症状が改善されたらしいです。
世界の一流の多くが休日に15~30分瞑想を取り入れ、ストレス軽減や脳の活性化を目指しているだとか。

加えて読書で大事なのは「アウトプット」だとされています。
特に「自分の環境にどう活かせるか?」「この知識を明日の仕事にどう反映させるか?」を考え始めて、すぐにそれを行動に移す。それを脅威的なスピードで、何度も繰り返すことで新たな知識を蓄え、自分のスキルをブラッシュアップします。
これが娯楽と教養の違いで、常にメモとペンを持ち歩き、備忘録として簡単なメモにまとめるのが推奨されており、マーカーで線を引くだけでなく、簡潔にメモをすることを習慣にしています。

習慣化するべきこと

最終章は、休日に7分でできることとして、瞑想・読書・ジャーナリングを挙げています。

そして効果的な休養と教養を実現するために、自分のコンディションを認識して、行動パターンを使い分けているそうです。

  1. 疲労回復パターン ゆったりと過ごす
    ストレッチ・ジョギング・食べ歩き・読書

  2. ストレス発散パターン アクティブに遊ぶ
    サウナ・会食・ハイキング

  3. 自己啓発パターン 新たな学びを得る
    映画鑑賞・美術鑑賞・書店巡り

大まかな行動パターンを決めておき、その時に応じた行動を組み合わせるのがいいんだとか。

2冊を読んだ学び

「休養学」は疲れている状態のマイナスからプラスに、
「世界の一流…」は0をスーパー・プラスに、のイメージでした。

ただ一貫しているのは、

  • 休日をダラダラとした疲労回復デーとして使わない

  • 休日こそ自分のエネルギーをチャージする時間である

  • そのためには読書やアウトドアを行うべき

  • 健康を作るのは睡眠・栄養・軽い運動である

これらを意識しつつ、体のアラートに目を向けながら、上手く仕事に対する活力を作る、というのが結論でしょう。

Next Actionとして、多くの具体的な手段が書かれていたので、参考にしていきます。

この2冊を一気読みして思ったのは、「読書っておもしれーー!!」ってことです。この2冊の中で「もっと本を読め」って言われるともっと読むしかないじゃないですか。

noteを書いての課題は、どうしても写経みたいになってしまったので、もっと自分の言葉で落とし込む、考えた上で言語化していくことが必要かなと思いました。

その意味でも、終盤に出てきた「メモをしながら本を読む」は結構大事だなと思いました。

身体を壊すと100%の状態に戻すのに数日数週間かかってしまうので、大事に成長していきたいところ。

それでは今日はこの辺で・・・!

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