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料理がしんどい私から「料理がしんどい人」へ 自己紹介
はじめまして。
家庭料理考察ライターのamiです。
編集者からフリーライターになり、食育の資格を取ったことから様々な食にまつわる記事を発信してきました。
その後、家族と食のコミックエッセイを出版し、Webマーケの会社で記事制作に携わり、現在に至ります。
食の資格を取ったり、食にまつわる記事を書いたいしていると「料理が好きなんだね」とか「料理が得意なのね」と思われがちですが、実は好きでも得意でもありません。
むしろ、しんどいです。
「やることが早い」という特技のおかげで、短時間で一気に何品も作ることはできるものの、それがすごく美味しいというわけでもなく、味はいたって普通。
特別美味しい!というわけでもない。
では、なんでこんなにも食にこだわり、このジャンルで発信していきたいと思っているのか。
その目的は、料理が苦痛な人に向けて、少しでも料理(食)が楽しく価値あるものと感じる事で、家族や自身が笑顔になる事。
にあります。
私も日々の料理がしんどい。
でも、家庭料理の価値を重大さを見を持って痛感している。
だから、少しでもしんどい料理をラクにしたい、価値あるものと伝えたい。
共働きの現代は、家事、子育て、仕事、介護など、とにかく多忙なだけに、毎日料理を作ることは本当に大変なことです。
ましてや、料理が苦手な人にとっては苦痛でしかないかもしれません。
私もその一人です。
料理が苦痛な私だからこそ、食の本を読み漁り、栄養について学び、料理(食)の価値や大切さを身につけて刷り込ませることで、苦痛が価値あるものへと変わっていきました。
家族や自身の健康を支える食事作りは、生きる土台を作ることであり、愛を心身に届け、命を育む尊いことだと気づいたのです。
食に興味を持ったきっかけ
母一人子一人で育った私は、親の手作り料理をほとんど食べることなく育ちました。
いつもテーブルにお金が置いてあり、そのお金で当時住んでいた商店街のお弁当や惣菜を買ったり、食べる気がしない日は大きなアイスクリーム買って夕飯にしたり、ホットケーキを焼いてお腹を満たしたりしていました。
その頃はまだシングルマザーの家庭は少なく、母も食事を作る余裕がなかったようで、母が用意する夕飯といえば勤務しているデパートのお弁当でした。いわるゆデパ地下弁当です。
見た目はきれいだし贅沢なお弁当ではありますが、子どもの頃は美味しいともきれいだとも思うことなく、お腹を満たせればなんでもいいという状態でした。
外食も大嫌いで、ラーメンも食べ飽きるほど食べたせいか、今ではラーメンが大嫌い。
そして朝食は決まって菓子パン。
どれだけの菓子パンを食べて育ったのだろう。
ラーメン同様、今では菓子パンも嫌いになってしまいました。
菓子パンもラーメンも一生分食べたような気がします…。
食に興味がなく、お腹さえ満たされていればいいというエサ食いをして大人になった私は、子どもの頃から夢だった編集という仕事に就けたものの、病気を発症して退職することになってしまったのです。
パニック障害と鬱病を発症し、食と健康の関係に気づいた20代
終電で帰宅することも度々ある生活の中で、相変わらず食に興味がなく、お腹さえ満たさればいいというエサ食いをしていた私。
朝ご飯は、仕事をしながらウィダインゼリーを飲み、昼は時間があるときは同僚とランチへ。
夕飯は疲れて食べなかったり、友達や同僚と飲みに行って軽く食事をつまむ程度といった生活でした。
その頃、やっかいな仕事を1年担当していたこともあり、ある日突然、ゴム状のような柔らかく歪んだ地面を歩いている感覚におちいり、歩けなくなってしまったのです。
翌日はベットから起き上がることもできず、なんとか地下鉄に乗って通勤しようするも息苦しくなってしまい、途中下車するようになってしまいました。
診断結果はパニック障害と鬱病。
そのまま働けなくなり、退職することに。
そこからは通院するものの薬では良くならずカウンセリングを受け、これまでの人生を振り返りつつも自分が好きなこと見つめる作業を行っていきました(この間、地獄の闘病生活でした)。
考えてみれば、幼少期から常に根底にあったのは「不安」でした。
母に愛されているのか?という不安。
捨てられてしまうのではないかという不安の中で生きてきました。
また、自分が自分のことを愛していない
大切にしようという意識すら持ったことがない
ということにも気がついたのです。
これまでの私は自己肯定感が常に低かったけれど、病をきっかけに、自分をもっと大切にしていきたい!という感覚が芽生えていきました。
すると「医食同源」というワードが浮かび、これまでの酷い食生活を省みたのです。
すると「食べるもので体も心も作られるなら、自分の体に優しい料理を作って自分に食べさせてあげたい」と思うように。
おそらく、ヨガを始めたことで自分の体というものに意識が向いたのでしょう。
食の本を片っ端から読み漁り、料理をはじめて気づいた変化
そこからは図書館通いが始まり、料理研究家が書いたエッセイやレシピ本を片っ端から読んでいきました。
そして、苦手意識が強かった料理でしたが、レシピ通りに作ってみると、普通に美味しく作ることができることに感動し、自分のためにいろいろな料理に挑戦するようになっていったのです。
そこで気づいたことは、自分のために料理を集中して作ると、自己肯定感が上がるということでした。
すると不思議なもので、ヨガの効果と相まって、どんどん体調が回復し、誰かのために料理を作ってあげたいと思うまで元気になっていったのです。
ちょうどそのとき出会った旦那さんと結婚し、気づけば旦那さんの友人を家に招いて料理を振る舞うまでになっていきました。
まさしく自分で作って食べるという行為が、心と体を強くし、人生を大きく変えてくれたのです。
子育てしながら取得した食育の資格を仕事に
子どもが出来て思ったことは「自分と同じ思いはさせたくない」ということでした。
その頃は佐藤初女さんや辰巳芳子さんのエッセイをたくさん読んでいましたし、実体験として食が健康な心と体を作ることはわかっていたので、手料理を食べさせるようにしていました。
でもそれは栄養面だけのことを考えてということではなく、愛情という種を植えて肥料を与えて強く丈夫な幹(心)を育てるということ、いわば料理は家族へのラブレターでえることに気づいたのです。
愛されてるという実感を抱いて育った子は、確かな食事で育った子は、大人になって何かあっても簡単につぶれないという確信がどこかにありました。
私がブレブレの弱々の心と体の持ち主だったからというのもあります。
その後、母は糖尿病、旦那さんも遅い夕飯が続いてメタボになりかけていたこともあり、家族のために食育の資格を取得することに。
そこから食と健康にまつわる本もたくさん読んで学んでいきました。
私の大好きな本に土井善晴さんの『一汁一菜でよいという提案』というものがあります。
そこにこんな一文があります。
〝見返りを求めない家庭料理は、命を
つくる仕事〟
この一文に出合えただけで、読んだ
価値がありました。
なにより家庭料理の素晴らしさが、これでもかと本書には書いてあります。
(毎日ごはんを作っている皆さん、これを読むと、自画自賛したくなりますよ)
当たり前に作っている日々の料理が家族の命、心を永遠に支えていくものになることを読むと、「よし!今日も作るか!」とエネルギーが湧いてくるのです。
家庭料理って、なに?
インスタで映える料理を見ては「私は料理ができない」というママ友たち。
「ご飯と味噌汁と肉を焼いただけだから」と、うつむいて話すのですが、私にしたら、それで十分なのに、なぜ?と思うのです。
インスタ映えした料理が家庭料理だと思っているのでしょう。
そもそも家庭料理は、映える必要はないと思っています。
ハレとケの料理があるように、ハレの料理は誕生日や行事やイベントのときだけで十分。
毎日オシャレなイタリアンやフランス料理を食べて落ち着くことができるでしょうか。
いつもの料理をいつもの味で食べる。
それが家庭料理であり、そこに家族は安心感を感じるのではないでしょうか。
外食が続いたなら、塩分控えめでお腹に優しい料理を、子どもが風邪っぽいからネギたっぷりのスープを、産地がわかる食材とホンモノの調味料で塩分控えめの料理を、、、
と、家族のことを考えて作ることが出来るのが家庭料理の素晴らしさですよね。
もちろん外食も好きで行きますし、お惣菜を買う日ももちろんあります。
でも、毎日作っていると、どれだけの油と塩分が使用されているのかわかってしまうんですよね…。
これを毎日食べていたら、どうなるのかも想像がついてしまいます。
惣菜を買った日は、お味噌汁またはサラダだけは作るとか、惣菜をお皿に乗せて出すとか、子どもが食事をするときはそばにいるといった、ちょっとした工夫を意識するようにしています。
食事を整えて出すという行為も愛情表現になりますし、食べる方も美味しく食べられます。
ミールキットを活用する家庭が増えている昨今ですが、女性の社会進出という背景と関係しているのでしょう。
料理がしんどい人が増えている
作る時間や気力がない
ということではないのでしょうか。
今の30代の方々は子育てや料理の考え方が昭和世代とは違って、夫婦で「一緒にやる」人が多くなっていますが、40代は料理がほとんど出来ない男性が多く、仕事も家事も全部女性が担っている家庭が多いように感じます。
男女平等のキャリアを!少子化を!というのであれば、男性も料理が出来る教育なり環境作りをしなければいけないのではないかと思うこの頃…。
食は健康の土台にも関わらず、忙しさのあまり、食がないがしろになってしまっている人が多いことに、勝手な危機感を抱いています。
でも、しんどいですよね。
毎日お弁当作って、献立考えて作って、、、
当たり前のようにやっていますが、並大抵なことではありません!
とはいえ、健康でなければ仕事もできませんし、子どもを授かることも難しくなったり(私は不妊治療しました)心を壊して生きることも辛くなってしまいます。
それでは、本末転倒…。
そして鬱病やパニック障害は、食も関係していることがわかっています。
食べ方で感情の起伏にも影響するのです。
空腹時にジュースや菓子パン、お菓子などを口にすることで血糖値が急上昇し、その後急降下することで血糖値スパイクが起きるのですが、血管を傷つけるだけでなく、パニック障害を発症したり再発したりすることと関係しています。
何をどう食べるかで性格も変わってしまうのです。
カルシウム貯金が出来るのは20歳まで
話は戻りますが、先日、小学校の広報誌を制作する際に、給食の栄養士さんのインタビューを行いました。
「中学生に欠かせない栄養素とは?」というテーマでお話を聞いたところ、子どもに大切な栄養素の一つであるカルシウムは、20歳までしか貯金することができず、その後は貯金から消費されていくとのことでした。
成長期にカルシウムが欠かせないものですよね。
不足するとイライラしやすくなりますし、大人になるまでは子どもの成長と健康を支える食事をできる限り与えてあげたい。
お菓子をご飯にしている場合ではありません💦とはいえ、夏休みになると、意外にも私の子ども時代のようにお昼をお菓子ですませている子がチラホラいて、ついお節介をしてしまうことも…。
血糖値の乱高下でキレやすくなったり、怠くなったり眠くなったりもするので、気をつけたいものです。
これからやりたいこと
女性が超多忙な現代において、子どもや自身のためにも健康(全ての)土台である家庭料理(食)が大切であるということを普及していきたい。
そのために家庭料理という概念を変えること
子どもや自身の心を太い幹の様に育むこと食はラブレターだということ
食べた愛や栄養やエネルギーが心身に蓄積されていくということ
やりがいを持って料理をする方法や考え方
簡単だけど効率良く栄養を摂取できるレシピ
体調に合わせたレシピ等など、考えていきたい。
健康はもちろんですが、食は環境問題とも大きく関わっているので、そのあたりも発信できたらなと思っています。
何かお力を貸してくださる方がいましたら、お声掛けください。
長くなりましたが、ここまで読んでくださり、ありがとうございました✨
それでは、また。