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エシレのカヌレ 並ぶ価値のある美味しさ
久々に想像以上の美味しさに出会ってしまった。
先日頂いた、エシレの渋谷店限定のカヌレである。
エシレといえば香り高いバターだが、そのエシレのカヌレ。
とはいえ、カヌレ。
たいした期待はしていなかった。カヌレが流行った時にいくつかの店のカヌレを試したのだが、いつも期待外れというか、「まあ、こんなものか。」という程度だったのだ。
また、最近はスイーツは自分で好みのものを作るので、舌がそれに慣れたのか、頂きものでも、正直、そこまで美味しいと感じたものがなかった。また、自らそれなりのお金を払うのならば、もちろんそれなりの味のあるものに払いたい、そうでなければ作った方がいい、と、ますますスイーツを自ら購入することからは遠ざかっていたのである。
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それが、たまたま頂いたエシレのカヌレ。
まず、ロゴからして好みなのは言わずもがな。
…心躍るデザインである。ひとつひとつ個包装されているのもなんだか大切にされている感じがして可愛い。
でも、カヌレ。
見た目もいたって普通のカヌレである。
いくれエシレのバター使っていたって、たかが知れている、と、大した期待もせずに口にしたところ…
私の中での今までのカヌレは何だったんだろうかと思う程、私の中のカヌレの歴史が、概念が覆された。
外側はあくまでもカリっと、そして中はバターたっぷりでしっとりと、香り高く、そして、口の中にいれるとそのほろ苦い甘さがじんわりと口中に、そして鼻から抜けて多幸感に満たされる。
身体全体の力が抜けていくようである。
外側のカリっとさ…これが、意外とない。今まで知っていたカヌレといえば、外側が、なんというか、グニっという食感だった。それが容易にくだける心地よい軽さ!まずはここに驚きである。
さらに、内側のしっとりさ…はい、これも、今まで知っていたカヌレは外側と同様にグニっというものが多かった。つまり、色は違えど、外側と内側にそこまで食感のギャップを感じたことはなかったのだ。
この、カリっ&しっとりの絶妙な食感ギャップ、そして、(プラシーボ効果もあるのかもしれないが)エシレのバターを使用した贅沢な香りのそれぞれのバランスが絶妙で、もう、久しぶりに興奮が止まらなかった。
想像を遥かに超えた美味しさである。
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スイーツ情報には全く疎かったのだが、後から調べたところ、とても有名で、開店と同時に並ばないと手に入らなかった代物らしい。
500円のカヌレは私には高価だ。
値段以上に美味しい、それだけでなく、並んでくれた労力も含めて、値段以上の贈り物を頂いて、今更ながらプレゼントしてくださった方には感謝である。
そして、この美味しさは私も並んででも大切な人々にシェアしたい。この感動を、大切な人々にも感じて貰えたら嬉しい。
それほど並ぶ価値のある美味しさである。
開店前に並び、しかも1人限定4個…だけれども、贈り物をする時には並んででも、本当に心から自分のよいと思ったもの、美味しいと思ったものを贈りたいと、エシレのカヌレ、そして、それをプレゼントしてくださった方が教えてくれた。
心をこめるって、こんな形もあるんだな。
https://www.kataoka.com/echire/patisserieaubeurre/shibuya/products/demisecs.html