イスタンブール探訪
トルコ旅行の最終日、私はイスタンブールで思わずカメラのシャッターを切った。
あまりにも異国情緒に溢れ、空に魔法の絨毯が飛んでいそうだと思った。
多分、そのイメージは、子供の頃大好きだった『アラジンと魔法のランプ』から来ている。
『アラビアン・ナイト』は、ペルシャが舞台だが、幼い私は、こんなイメージを描いていた。
振り返ると、イスタンブールは、僅か一日半の滞在だった。
正直もう少し時間が欲しかった。
オスマン帝国以前のビザンチン帝国(東ローマ帝国)の首都コンスタンチノープル時代の遺跡もゆっくり見たかった。
一日半で、アヤ・ソフィア、ブルーモスク、トプカプ宮殿、グラン・バザールを回ったのだから、頭の中がごちゃごちゃだった。
さらに夕暮れ時のガラタ橋の喧騒が追い討ちをかけた。
飛行機の搭乗まで時間が迫り、かなり苛々しながらバスに乗り込もうとした矢先、礼拝を呼びかけるアザーンが鳴り響いた。
音の方角を見るとモスクがあった。
最後に撮った一枚にイスタンブールの記憶が集約された。