見出し画像

夫の笑顔とキツネの影絵

昨日珍しく夫の帰りが早かった。
たまたま夕飯も早めに作り終えていたし、寝かしつけにも成功し時間もあったためいつもならゆっくりお風呂に入って帰りを待つところ「駅まで迎えに行くよ!」と自分から連絡し、久しぶりに駅まで迎えに行った。
駅の停車スペースもかなり混んでいたので駐車場に車を停めて、せっかく駐車場に車を停めたんだし、と改札まで行ってみた。
改札からどんどん湧いて出てくるような仕事帰りの大人達を久しぶりに見た。正直クラクラした。一年前までは私もこの中の一人だったのだ。くたびれていたかな。でもたまに夫と同じ時間帯に駅に着くことがあれば改札で待ち合わせしたりしてそれなりに楽しくしていたかな、懐かしいな。
私を見つけて笑顔でこちらへ歩いてくる夫。口では言わないけど、嬉しい、癒される笑顔だ。待ち合わせの時に私を見つけるといつもこの顔だな、とほっこりしながら合流。

帰宅が早いので嬉しくて一緒にお風呂に浸かって、それから準備していたご飯を美味しいねと話しながら食べた。二人ともめちゃくちゃ早食いなので食事の時間は短いけれど楽しく過ごした。食洗機に食器を片付けて台所が綺麗に片付いた、この時まだ21時前。早い!コーヒーでも飲む?とコーヒーを淹れてソファでまったりしていた。

すると2階から娘の泣き声が…トントンとしばらくしていたらまた寝るだろうと軽い気持ちで二階へ行く。しばらく添い寝していると寝そう、でも私が離れると音で察知してまた泣き出してしまう、の繰り返し。「せっかくゆっくりできる日だったのにな。」そんなことを考えてしまって余計にイライラしてしまう。夫が「代わるよ、歯磨きしておいで。」と代わってくれたものの、なかなか治まらず結局みんなでベットに寝転がり早めの就寝体制へ。なかなか寝てくれないことや、せっかくのゆっくりした時間に夫とこんなこと話したかったなとか色々考えるとイライラ悪いことばかり考えてしまう、一人頭の中で悶々としていた。
すると夫が暗闇の中つけていたスマホのライトで突然手で影絵を作って娘に見せ出した。天井に映る大きな影絵のキツネ。それを座りながら見上げる娘の懸命な顔。娘と話しながらニコニコ笑顔の夫。イライラしていた自分が馬鹿みたいだ。
悪い感情でいっぱいだった気持ちがスーっと引いて今となっては綺麗な思い出になってしまった。

夫は娘への接し方がすごく上手だ。上手という表現が正しいのかわからないけれど、いつも穏やかで明るくて笑顔。私はうまくいかないことが続くとすぐイライラしてしまう。
正直、離乳食を作ったり実際のお世話に関してはもう少しこうしてほしいな…と夫に対して思うところがたくさんあるけれど、「いつも穏やか」って子供からしたらどんなによくお世話をしてもらうより安心感があって大事なことなんじゃないかと思う。

今日駅の改札で私に向けられた夫の笑顔を思い出した。あぁ、娘もきっとこの笑顔を向けられて幸せだろうな。これまで私がそうしてもらっていたように。
私も、娘が私のことを思い出すときににっこり笑っているお母さんでありたい。
自分や自分自身の気持ち、メンタルと向き合う日々です。




この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?