ウミネコ童話集🍀佐守良日さん『Forever as a child』のご紹介と挿し絵作成のお話
ウミネコ制作委員会さん(ぼんらじ編集長)が企画された『ウミネコ童話集』で、私はお二方の作品の挿し絵に立候補し、描かせていただく幸運を授かりました。
今回はそのお一人目、
佐守良日さんの童話『Forever as a child』の作品紹介と、挿し絵の制作話をしていきたいと思います。
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まず、物語の冒頭「そこは、祈りをとらう森」というところで、「祈りを捧げる」でも「祈りを込める」でもなく、とらうとは、なんぞや?と、想像の翼が折れたエンジェルロッタは釘付けになりました。
とらう→トラウム→Traum(ドイツ語の“夢”)
と勝手に変換し、いや、でも日本語であるからして、「捕う/囚う/捉う」という漢字を当てるのかな?
うわぁー、気になる気になる!😆✨️と、ワクワクし出すやつ。
みなさんも気になりますでしょう?
↓↓素敵な童話、コチラから読めます🍀
読み進めていくと、そこには何かのタイムリミットを予感させる焦燥感のようなものがあって、主人公の僕とともに、言いようのない不安に襲われました。
僕には大切な親友がいて、彼が僕の15歳の誕生日を目前に消息を絶ちます。親友の謎の失踪にショックを受けながらも、ふたりの絆と約束を信じて彼を探しに行く決心をする僕。
しかし、一体どこから探せばよいのか見当もつきません。
そこで彼が訪ねたのは、ある占い師のもと。彼女の助言に従い、僕は不思議な森に足を踏み入れることに。
そう!『祈りをとらう森』です!
読んでいるとき、私もその森に迷い込んだ気がしました。ずっと神秘的な靄が漂っているのですが、不気味ではありません。むしろ、明るくて木々が朝露でキラキラしていて、その美しさに心とらわれる森。
…ん?とらぅ…………|д゚)!!⚡️
失礼しました。先へ進みましょう。
そこで僕は不思議な少年に出会います。しかし少年は、「君も迷子かい?」という謎めいた言葉を僕にかけ、次の瞬間にはもう姿を消していました。
途方に暮れる僕。親友の祈りとは?少年が意味することは?
気になる物語の全貌は、ぜひ佐守良日さんの童話で体験してくださいね!
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『Forever as a child』には、いくつかのキーワードがあります。
「祈りをとらう森」「約束」「迷子」「少年」「子どもから大人へなること」
そして、作者である佐守さんからのお言葉にも、ある重要なキーワードが。
お話の主人公である僕と親友の年齢は15歳。それは、『元服』を意味しているのだそうです。
また、読んでいる間、森を彷徨っている主人公の心の中を読者である自分が彷徨っている。そんな不思議な感覚になりました。
佐守良日さんの他の作品もとても素敵なので、そのなかのひとつもオススメとして載せさせていただきます🎵
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続きまして…この作品に描いた挿し絵の制作話です。
まずはじめに、佐守さん。どこの馬の骨ともわからないロッタめに大切な作品の挿し絵を描かせていただき、誠にありがとうございました。
さて、過去に私がnoteに載せていたイラストは、下の絵のように、目が白抜きのつり目で、あまり動きが感じられないキャラクターというのが特徴としてありました。デザインとしての人物画という意識が強かったと自分でも思っております。
これが個性でもあるし、いつも描いていた画風なので、最初はこのテイストで試し描きをしていたのですが、微妙な表情を出すことにだいぶ苦戦し、お話の雰囲気とも合わないのではないかと感じました。
そこで、もういっそのこと顔の表現をまるっと変えよう!という決断に至りました。
まず、人物の目の表現を一からデザインしてゆくところからはじめ、決まったら、繰り返し人物の顔を描いて手を慣らしてゆきました。
図案は同時進行で考え、何度も作品を読み、最初に読んだときのイメージと、あとから読んだときの印象の変化を重ねるように構築してゆきました。
たくさん回り道してお時間も長めにいただき、ぼんらじ編集長には下書きの時点で相談に乗ってもらいました。例えば、スキャンした際、どのパターンが一番綺麗に見えるかなど比較してご覧いただき、とても丁寧なアドバイスをいただきました。その節は、お忙しいなか大変お世話になりました!😹✨️
一枚目の挿し絵は、モチーフのサイズが異なる同図案のもの2つを用意してあります。童話集にレイアウトするときマッチする方を選んでいただくので、本編でどちらが載るのか楽しみです。
続いて二枚目です。
現実にありそうでちょっと違う植物に、朝露でキラキラする草木を登場人物の背景に描きました。
こちらはスマホ写真を加工したものです。
佐守さんの物語の世界を大切にしたいという思いと、読んだとき自分のなかに浮かんだイメージやドキドキを絵に表現したくて、納得いくまで試行錯誤し、辿り着いた二枚でございます。
下書きを描いている間も、他の方のウミネコ童話集挿し絵完成記事を拝見して、そのレベルの高さにビビりまくり、自信を失くしては、とにかく練習あるのみ!と自分に言い聞かせました。
新しい画風やあまり得意ではなかった肩から下の体の描き込みはとにかく数を重ねて、本番も何度も角度を確認して微調整し、ペン入れまでこぎつけたのでした。
私にとっては大きな挑戦でしたが、何よりこの『Forever as a child』という素敵な童話の魔力に心をつき動かしていただいた感じでした。
今回このような機会をいただき、作者の佐守良日さん、企画しアドバイスしていただいたウミネコ制作委員会ぼんらじ編集長、本当にありがとうございました!
最後に、佐守さんの下のお名前、良日さんの読み方がとっても気になるので、教えていただけたらうれしいロッタでございます🙇🍀
最後までご覧いただき、ありがとうございました💖
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