幻のねじりシュラン【物語】
🍀投稿時、ほぼモノクロだった見出し画像でしたが、
ねじりさんご本人にお願いして色を塗っていただきました!背景のほんわりした表現や、おふたりさんのカラフルで温かい世界に感動!
(2021年11月4日 許可をいただき、こちらに見出し画像変更させていただきました)
☕ ))) ~
みなさんはご存知だろうか?
“ねじりシュラン”という幻のカンパニーを。
☕
どうも。ココア屋のマスターです。私、いつになくそわそわしています。
魔女で占い師の姉が、「おふたりさんがここにいらっしゃる。このマシマロ、ココアと一緒にお出ししなさい」
とだけ言い残し、百貨店の仕事場に戻っていったのは、つい1時間前。それから間もなくして、本当に彼らはやって来た。
廊下を歩く足音からして、不思議。何というか…キュルンキュルルン✨ぽてぽて💓って感じなのだ。
その気配だけで、私の胸は思春期の乙女のようにトキメキ、お肌にツヤが出てきた。
そしていま、カウンターの一番端にちょこんと鎮座ましますそのお姿は、可愛いを極めた者だけが辿り着く境地のそれであった。
おふたりさんは、キラキラした瞳で私を見つめてくる。
「うちの店、コココ…ココアしか提供しておりません」
私としたことが!これではニワトリさんではないか!しかも、ココアをお出しする前に声をかけてしまった。無意味に頑なに守ってきた私のルーティーンが…。
しかし、ここで挫けてはいけない。姉がいなくなったあと、手首のスナップを念入りに確認した。いつもどおり!
「あの、ひとつココアくださいな」
人差し指をそっと立て、おふたりさんのお嬢さんの方が小首をかしげた。コアラさんは微笑みながらコクコク頷いてらっしゃる。
ひとつ?そうか、ジャッジをするためなのだから、ココアは一杯でじゅうぶん。でも、どちらに?お嬢さん?それともコアラさん?ああ、どうする?
つつつーっ))) ピタッ!
「マーベラス!」
「お見事!!」
一瞬ビクッとして驚かれた様子のおふたりさん。私は悩みに悩み、カップ&ソーサーをおふたりのちょうど真ん中へとスライディングさせた。おふたりから温かな拍手がわき起こる。
「ほうっ、美味しいね」
「んまいね」
「あら?マシマロさんが何か言ってるみたい」
えっ?マシマロ、しゃべるのか?姉よ、どんなまじないをかけたのだ!
「ふ・つ・つ・かな おとうと・ですが…何卒何卒~。 だってさ!」
「うふふ( *´艸`)マスターって、嫁入り前なのかな」
んもう!姉さ~ん!マシマロに何言わせてるんだよ。
「決めました!採用です」
「こちらのココアを、我々が今度はじめるココア風呂のココアとして正式認定し、注文いたします!」
「え?ココア…風呂、ですか?」
「はい!ココア風呂です♪」
☕
ねじりシュランは、幸せの魔法を認定したお店に星をくれるカンパニーなのだと姉から教えられた。
星のためではなく、お客さんの幸せを願ってやってきたこのココア屋。でも、こうして星を貰えると、どこからか嬉しさとともに誇らしさが湧いてきて、自信につながる。
しかも、おふたりさんのねじりシュランで、この店のココアを使ってココア風呂を開いてもらえるなんて。
「この幸せの魔法をね、もっともっと世界に拡げていくのです。みんなが笑顔になるよう願って」
「疲れも痛みも孤独も、悲しみや怒りも、全部は無くせないかもしれないけれど、
それらをポポーンと放り投げて、ハピネスに塗り替えるのが私たちのお仕事なんです」
そう、言葉を残しておふたりさんは店をあとにした。
不思議だ。私の心は外の北風吹きすさぶ街とは裏腹に、芯からほんわりと温くなってゆくのだった。
~ fin ~
最後まで読んでいただき、ありがとうございました🍀
そして、ねじりちゃん🐨💕ココア風呂の幸福感溢れる物語を、可愛いおふたりさんとマシマローズの絵とともにこの世界に送り出してくれて、ありがとう!😆🎶
☕『北風ココア』のココア屋マスターともども、厚く御礼申し上げます!😊💓
ヘッダーで、おふたりさんのイラストを感謝の気持を込めてロッタ風味にしてしまいましたが、どうか大目に見てやってください😹
そして、冒頭でもお伝えしたように、当初、私に色を塗る技術と勇気がなく、このようなモノクロ寄りの絵をヘッダーにしておりましたが、ねじりさんが素敵な色を付けてくださいました!魔法のように可愛い色に塗っていただき、本当にありがとうございました!😭💖
その経緯を、ねじりさんが記事にしてくださいました😊💓さらには、ねじりさんやピリカさんに書いていただいた大切な記事、『北風ココア』のスピンオフついてもご紹介いただいております。
こんなに素晴らしい繋がりやご縁をいただき、本当にありがとうございます!💖
(モノクロ画像より下は 11/4に加筆しました)
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