サンタクロースにお願いを
雪が降る街の片隅
僕は壁の内側屋根の下
僕の安住の地に土足で踏み込み
あっという間に部屋一杯
満ちて冷やしていった空気の塊が
何もかもを氷漬けにしていった
吐く息は白くなり指先も白く
瞼を閉じても穏やかさからは程遠い
むしろ痛みにも近い冷たさ
わずかな体温も触れた箇所から
徐々に削られていきやがては限界
既に泣くにも泣けなくなった
いたいけな僕はただ一人
心の寄る辺を探していた
窓の向こうから
こちらを見てるのは誰だろう?
サンタクロースか
はたまたトナカイか
誰だって構わないから
寒さを忘れられるならば
温もりを僕に下さいな
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