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【あがり症】緊張は思考の力でコントロールできない

あがり症の方のための、
人前で話す練習会(あがっていいとも!)を
主催しているロン毛です。


あがり症の方が、人前で話す時には、
勝手に、身体が緊張してしまいます。


これは、脳の一器官である”扁桃体”の働き。



かねてより、私は、
この”扁桃体”についての記事を
ちょくちょく書いてきました。

(参考までに、いくつかの記事を貼っておきます)

【扁桃体に関する記事】
無意識に湧き上がる緊張はどこから来るのか?
役に立つ話:「恐怖条件付け」について
表情に反応する脳みそ
自己暗示によってセルフイメージを高めても、効果がなかった話
緊張の第1波と第2波
45秒でわかる:成功体験が大切な理由 〜恐怖条件付けの消去について学ぶ〜
核心的な話:成功体験はどのように脳に働くのか?
あおり運転をくらって、緊張について考えた話
情動脳と理性脳
相手に意識を向けて話すことの困難さ
扁桃体にとっての嫌悪刺激を考える
30秒でわかる:うまく話そうとしてはいけない理由



脳の最大のミッションは、
人を危険から遠ざけ、生き延びさせることです。


そのミッションの遂行のために、
身に迫った脅威を「扁桃体」が察知し、
身体を緊張させるというわけです。


ちなみに、この扁桃体は、
意識してなくても、常に働いています。


どういうことかというと、たとえば、
あなたが道を歩いているとしましょう。


その時、突然、自分に向かって
車が突っ込んできたとする。


そんな時は、勝手に体が動いて
全力で避けようとすると思います。



簡単にいうと、これが扁桃体の役割です。

エモーショナル・ブレイン P195
(ジョセフ・ルドゥ)
図6-13を参考に作成


緊張をコントロールしようとしてはいけない



あがり症の方が人前で話す時には、
無意識レベルで、身体が緊張してしまいます。


そうなった時には、ついつい、
思考の力で緊張をコントロールしたくなる。



しかし、
緊張は思考の力でコントロールできません。


どういうことか、
分かりやすく説明するために、
健康診断での血圧測定を例にします。


病院等で血圧を測るとき、 

緊張により、自宅で測るよりも、
高めの数値になる人はいると思います。

(ちなみに、このことを、
 白衣高血圧とか言ったりしますね)


そんな時に、
「落ち着け!」と思考の力を働かせたところで、
血圧が下がることはまずないと思います。

(むしろ、上がってしまうことが多いだろう)


ひらたくいうと、そういうことです。


そんな、思考の力でコントロールできない緊張。


それを、コントロールしようとした時に、
「扁桃体」はこう反応します。


“緊張を思考の力で
コントロールしないといけない
危険な状況に置かれている!!!”


その結果、
緊張がさらに強くなってしまうんです。

われわれは(扁桃体を不活性化することによって)情動を故意に消すことをそれほど効率よくは行えない。自分自身に対して不安を抱いたり、落ち込まなくてもいいのだと言い聞かせてもほとんど役に立たない。

エモーショナル・ブレイン(P360)
/ジョセフ・ルドゥ


上の引用文にある通り、

思考の力でコントロールしようとしても
役に立ちません。


このことは、知っておいた方がいいと思います。


まとめ


緊張する場面では、ついつい思考の力で
緊張をコントロールしたくなります。


しかし、それをやれば、
前述したように、逆効果になってしまう。


ですから、
緊張のコントロールを手放しましょう。


今回は以上です。


私の体験談が
皆さんのあがり症改善の
お役に立てれば幸いです。

(関連リンク)
なぜ緊張を受け入れるべきなのか?

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