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書物忘却の備忘録

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読書歴65年、いろんな本を読んで、いろんな本を書いて、作ってきたけど、それらの本についての思い出を、書いておきます。それは自分探しだったり、人との出会いだったり、本当に雑然とした…
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2020年11月の記事一覧

本の記憶。横光利一の『旅愁』

わたしは五冊というか、五種類の『旅愁』を持っている。 まず、横光の死後、改造社が作った全…

塩澤幸登
4年前
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本の記憶。『ドリトル先生航海記』

自分のなかの読書体験の原初の記憶をたどろうとすると、わたしの場合、この本にたどり着く。小…

塩澤幸登
4年前
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本の記憶。鴨長明『方丈記』

2008年6月15日の朝日新聞、「天声人語」である。三年後に日本を見舞う大震災を予言したようなコ…

塩澤幸登
4年前
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本の記憶。『魔の山』を読み終わる。

2年半前の話。2017年の11月の初めから2018年5月にかけて、読みつづけていたトーマス・マンの…

塩澤幸登
4年前
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本の記憶。『新進傑作小説全集・横光利一集』

自分が文章修行で一番お世話になった本。      わたしが一番好きな作家は昭和の文豪・横…

塩澤幸登
4年前

本の記憶。 新書『丸山ワクチン』

1976年9月発行。著者は丸山千里。 KKベストセラーズから刊行された新書版、ペーパーバック…

塩澤幸登
4年前
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本の記憶。 川村喜一著『ファラオの階段』

第二沈黙博物館の第三展示室、ファイリング資料編である。 資料はすべてテーマに分類されてファイルされている。この部分は人間で分類、吉本隆明、斎藤茂、山際淳司、百瀬博教、榎本昌治、長沢延子、加藤文太郎などの名前が見える。そのなかでまず、ここで紹介したいのは、早大エジプト探検隊の初代隊長を務めた川村喜一先生である。わたしが学生だった頃は文学部西洋史学科の助教授だった。 ファイル・ケースの中には[要返却]と書かれた、クリップで留めた書類が一束入っている。これが、大学でクラスメイトだ

本の記憶。 『スローカーブをもう一球』

『スローカーブをもう一球』は山際淳司のノンフィクション作家としての第一作である。山際が胃…

塩澤幸登
4年前

本の記憶。 『共同体の基礎理論』

1966年のことだが、大学に入った。早稲田大学の第一文学部である。   当時の早稻田の文学部…

塩澤幸登
4年前
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