本の記憶。 川村喜一著『ファラオの階段』
第二沈黙博物館の第三展示室、ファイリング資料編である。
資料はすべてテーマに分類されてファイルされている。この部分は人間で分類、吉本隆明、斎藤茂、山際淳司、百瀬博教、榎本昌治、長沢延子、加藤文太郎などの名前が見える。そのなかでまず、ここで紹介したいのは、早大エジプト探検隊の初代隊長を務めた川村喜一先生である。わたしが学生だった頃は文学部西洋史学科の助教授だった。
ファイル・ケースの中には[要返却]と書かれた、クリップで留めた書類が一束入っている。これが、大学でクラスメイトだ