アジアで働く私の日常 ~シンガポール出張記
シンガポールへの短期出張から、昨日の深夜香港着のフライトで戻ってきました。今回は残念ながら、ヨーロッパから来ている上司への滅私奉公で終わり(涙)、個人的に会いたかった方々とお会いする時間が取れませんでした。
到着初日夜に、仲のいい元同僚がサプライズでセントーサ観光を企画してくれましたが、それも正味2時間。
夜は会員制クラブで、仕事関係者とシャンペンを嗜む機会もありましたが、正直なところ、ローカルのホーカー・センターでハイナン・チキンライスを楽しむ方が、私の心をより癒してくれたことでしょう。
それにしても、シンガポールの人々の温かさに触れる場面が印象的でした。
特にタクシードライバーの方は、「ハイナン・チキンライスならティエン・ティエン(T-I-A-N T-I-A-N)がおすすめ!」と、地元ならではの情報を親切に教えてくださいました。香港の、めちゃくちゃ不愛想で、「東京ドリフト」さながらの荒々しいタクシー運転に慣れた身には、この親切な対応が新鮮でした。
多様な人種が共生し、東南アジアならではの活気に満ちたシンガポール。機会があれば住んでみたい国の一つです。
ただし、現地で働く友人から「就労ビザ保有者がレイオフされると1ヶ月しか滞在できない」という話を聞き、厳しい現実も垣間見えました。
フランスと香港で通算15年働く私に、よく「日本に戻らないの?」と聞かれます。多様な文化の中で常に自己の能力を証明し続けることに疲れを感じる時もあります。しかし、日本語を話さない夫、海外で生まれ育った子供との生活を考えると、必然的に海外で働くことになります。
かといって、現在の求人市場が厳しいフランスへの帰国も躊躇われます。子どもの教育を考えるとアジアが適していそうですが、次のキャリアステップをどの国で踏むべきか。海外でキャリアを歩む者の永遠の課題かもしれません。
今回叶わなかった待ち合わせや、まだ訪れていない名物店も多く、商談の機会を作って、またシンガポールへ行きたいです!