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ノベル学園祭
2024年6月23日 14:31
「私、怖かったんだ」 まっすぐな言い方をしたくても、出来なかった。傷つけるんじゃなくて謝りたかったけど、なんだか緊張していた。 「うん、分かってるよ」 「いや、違くて」 何が違うんだ、間違ってるのは自分だって分かってる筈なのに。 「私ね、ゆいには何言われる覚悟あるよ」 「うん……」 やっぱり、難しいな。もどかしくて、むつかしい、この感覚。クロノスタシスに飲み込まれた様な具合の悪さ。
2024年6月23日 13:27
「……なに?」 私は素っ気ない態度で、音の方を向く。「あの時は、ほんとごめんっ!」 あれほど自由奔放な音が、こんな真剣に謝るなんて。でも、音が厄介ごとに首を突っ込むのが多いのを反省するまで、私は他人行儀な接し方を続けようと思う。「赤羽、糸井。授業資料持ってくるの遅くなった」 職員室から先生が授業資料を持って出てきた。先生から渡された授業資料を、それぞれ抱え持つ。「‘’糸井さん‘’、教室
2024年6月23日 11:17
主人公 赤羽 結衣(あかばね ゆい)友達 糸井 音(いとい おと)「ゆい~」私を呼ぶ大親友、音の声。そっちに振り向くと猛スピードで音が私のもとに駆け寄ってくる。「わっ……そんな急がなくても私は逃げないってば」あわや正面衝突するんじゃないかと思った音は、何とか私の目の前で止まった。「えへへ~ゆいと帰りたかったんだもん」そう言いながら私の腕を取って帰路を辿る。「またゆいと一緒に帰れるな