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148. 自分にとってはゴミでも、他の人にとってはギフトかもしれない
Bonsoir!🇫🇷 毎週金曜日に更新のフランス滞在記をお届けします。
片付けをしていて、自分はもう使わないけれど、状態が良いなどの理由でまだ現役で使えそうなものを手放すかどうか迷うことがあります。
今日は、そのような物を「譲る」ためにわたしがやったことのお話。
*
2020年5月某日。
フランスから帰国後、引っ越しをきっかけに大断捨離祭り。不要なものはどんどん手放す、新しい家に持っていくものを吟味する、という段階を終え、「新しい家には持っていけないがまだ状態が良いなどの理由で捨てるかどうか迷うもの」がいくつか残った。
誰かに必要な人へお譲りできたらと考えつつ、人にゴミを押し付けても、という気持ちもあり悶々と悩んだ。
けれど、
「ゴミかどうかを判断するのは受け取り手の問題で、こちらができることはどんな物を循環させたいか決めることだけではないか」
という結論に至って、気持ちよく他者に譲る方法を考えようということになった。
まだまだ現役で使えそうなものたち。
これは、いついつ買ったものだったな。
これは、随分お世話になったな。
これは、〇〇さんのお家に行ったら役に立ちそうだな。
などと考えながら、ホコリをはらって、綺麗に磨いた。
そうだ、どうせなら楽しくやろう!と思い、招待制のFacebookグループを作って、我が家に取りに来れる人限定でお譲りしますと友人知人に募集をかけてみた。
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きちんと採寸をして、説明書をつけて、前・横・後ろと写真をとってFacebookグループに投稿していく。アップするとすぐに「わたし欲しいです!」とコメントがついて、取りにきてもらう日を決めて、その日までに縁側に出しておくのだ。
・・た、たのしい!
なんだこれは。
なんて楽しいんだ!
まるで通販サイトでも作っているようなワクワク感。
一人また一人と我が家を訪れ、みんな軽トラから降りてくると縁側に出した荷物をとても嬉しそうに荷台に積んでいってくれた。時折、縁側に座って里山での思い出話に花を咲かせたりなんかして、一人一人とご挨拶もでき、旅立っていく家具たちに「幸せになるんだぞー」と手を振った。
そんな日が一週間ほど続いただろうか。
とりあえず貰い手を募集してみて、見つからなかったものはゴミとして捨てようなんて思っていたが、結局全て新しいお家に旅立っていった。あっぱれ。
なんと気持ち良いことか。
今、思い出すだけでも気持ちよい。
そういえば、昔からこういうの、好きだったなぁ。
お店やさんがやりたくなってきた。
今自分が描いている絵や、作っているあれこれの、販売ページでも作ってみようかな、などと妄想していたら、最近娘が「わたし、レジン屋さんになる!」とものすごく楽しそうにレジン制作に励み出した。
いいね。
母さんも、お店やさん、やってみようかな・・。
*
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今日のバナーに使った写真は、最近娘がお姉さんのお友達に「大好きだったんだけど、もう卒業してしまったんです」といただいて来たビーズ。
すごく大事にされてきたんだな、というのが手にとってすぐにわかる。
大好きだったんだけど、卒業したもの。
って、すごくいいなぁ。
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