児童・生徒指導㉛自己肯定感はなぜ大切なのか
「自己肯定感」に関する書籍を読んでいると、その定義の仕方は様々になされている場合があります。「自己〇〇感」という類似する言葉は他にもありますが、「ありのままの自分を認めること」が目指すべき状態であると言われている場合が多いと感じます。「条件をつけない自分」「ありのままの状態」を肯定的に捉え、愛することが目指されているように感じます。そして、自己肯定感を高めることのメリットについても、いろいろな効果が述べられています。
昨今、「自己肯定感を高めよう」「自己肯定感は大切!」とよく言われるようになりましたが、そもそもなぜ「ありのままの自分を認める」ことが大切なのか?という疑問が出てきました。自己肯定感が高い状態のメリットはいろいろなことがあると思いますが、それはあくまでも付随して表れる効果であると考え、そもそも自己肯定感の高さが個人にどんな状態をもたらすのかについて考えをまとめてみました。
自分の考えとしては、「ありのままの自分を認める」ことの大切さは、人生に対して前向きに取り組んでいくことにあるのではないかと考えました。
「ありのままの自分を認める」というと、よいところも悪いところも、長所も短所も受け入れ、「これも自分という人間だよね」と愛することができる状態になります。また、言うならば、現在の「自己肯定感が低い自分」さえも、受け入れることになるのかもしれません。「私はやっぱり自己肯定感が高いとは思えないけれど、でもそれも私。」、「いつだって、ポジティブでいられるわけはないよね。」、「なんか暗い思考でいっぱい。でも、そんな日もあるよね。」というように。このように、自分という人間を認めてあげることは心にとって必要なことであると思います。
しかし、自分の課題や短所を改善しようとすることは悪いことではないとも思うのです。学校現場では、特に、「苦手を克服しよう」「よいところは伸ばそう」などと言われます。(「苦手を克服する必要があるのか」という議論も聞いたことがありますが、ここでは触れません)自分の課題を認識し、どうすれば改善できるのか考え、試行錯誤し、乗り越える…。このプロセスによって、自分の望むものを達成できた人びともいます。課題に向き合う態度は、自己を向上させるためには必要な気持ちであるとも言えます。
つまり、「ありのままの自分を認める」というのは、課題や短所があることもそれでいいと何もかもに対して目を背けるということとは違うのだと思います。もちろん、自分の全ての課題や短所を乗り越えようとする必要はなく、現実的でもありません。
「自己肯定感」において語られる「ありのままの自分を認める」ということは、自分の「できなさ」を受け入れた上で、自分を愛しながら、前向きに自分の課題に向き合っていくための気持ちなのではないかと考えました。
もしこれが、「ありのままの自分を受け入れられていない」状態であると、自分に課題があることを後ろ向きに捉え、自己否定し、卑屈になり、乗り越えようという気持ちが起こらないかもしれません。起こったとしても、それを乗り越える過程というものは、ただただ辛いものになるのではないでしょうか。自己肯定感の大切さは、乗り越えられるか分からない課題にも、目を背けたくなってしまうような短所にも、自分を愛しながら前向きに向き合っていくためのものなのではないでしょうか。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
自己肯定感について浮かんだことをまとめてみましたが、アウトプットする中で、考えが浅かった部分や論理が破綻している部分などが出てきたため、筋の通っている文章とは言えないかもしれません。これも今現在の自分の思考ということで残しておきたいと思います。また、考えをアップデートできたときには、同じテーマで更新してみたいと思います。
みなさんは、自己肯定感はなぜ大切だと考えていますか?ぜひ教えてください。それでは。