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☆学級経営52☆学級の心理的安全性③「協力」

学級経営㊾の記事で、学級の心理的安全性を満たす4つの要素について、自分の考えをまとめました。今回はその中の一つである「協力」について、整理してまとめていきたいと思います。

「協力」が満たされた学級

「協力」が満たされている学級では、気兼ねなく互いに必要な協力をし合うことができます

子どもたちにとって「協力することは大切」ということはよく聞いていることなので、頭では理解していますが、実際には必要な協力を求めることに心理的な壁を感じてしまうことがあります。

「協力」の意識が満たされることによって、一人一人が、「協力することでよい結果に近づける」と知っているので、協力を求めることにも応じることにも、遠慮や厭う気持ちなく行動することができます。

また、協力をして課題を乗り越えることが当たり前の状態になっているとも言えます。協力を求めることも応じることも、課題解決のためには必要不可欠なものとして認識されている状態です。

「協力」を満たすために

「協力」を満たすためにできることは、「協力する」ことに対する心理的な壁を取り払うことです。大きく三つのことが大切ではないかと考えています。

一つ目は、協力することで乗り越えられたという経験をすることです。

「受容」や「話しやすさ」のときと同様ですが、教師がただ「協力しよう」とか「協力には親切に応じるようにしよう」などと伝えるだけでは、まだ不十分な場合が多いと思います。

「話しやすさ」同様に、一人では解決できないような課題に取り組む中で、他者と考えや意見をもちよったり、物理的に力を合わせて作業したりするなど、「協働」することによって、よりよい結果にたどり着けるような経験をして、実感を伴うことで仲間と協力することの重要性が感じられます。

二つ目は、協力してつくり上げた成果を目や耳で実感できることです。

協力した成果を、ものであれば目で見たり、イベントや行事であれば他の人からの感想などを耳で聞いたりすることで、過程の中では落ち着いて感じることのできなかった成果を実感することができます。

「協力することによって、こんなものがつくり出せた」「協力することで、こんな気持ちになってもらえた」などと、教師や子どもたち同士で、価値づけをすることによって、協力の大切さを実感できるようになります。

三つめは、感謝を述べ合うことです。

互いに気兼ねなく協力できるようにするためには、「協力してもらっちゃって、ごめんね。」というマインドではなく、「協力してくれて、ありがとう。」というマインドである必要があると思います。

「これくらいなら、一人でできるか。」とか「こんなことで協力を求めるのは、悪いかな。」という遠慮する気持ちでは、学級に「協力」の雰囲気を満たしていくことはできません。

協力には遠慮はいらないけれど、その協力に感謝をし合うというマインドになることで、「感謝」の糸によって、一人一人の「協力しよう」という心がつながっているような状態になれると思います。

このような過程を通して、「協力」することに対する心理的な壁を取り払っていくことができるのではないでしょうか。



「協力」が満たされることで、仲間といっしょに乗り越えていくという気持ちを強くもてるようになると思います。みなさんは、「協力」が満たされるとはどのような状態だと考えていますか?また、子どもたちが互いに「協力協力できる状態にするために行っていることはありますか?ぜひ教えてください。

ここまでお読みいただきありがとうございました。それでは。