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正義感と完璧主義と

厄介だ。

人それぞれの基準で正義感と完璧具合が違うものだ。

例えば、私の職場にはやっておいてほしいリストというのがある。

必ず全てしなければいけないわけではなく、ただ全てすると事務所内がスムーズに回る、というリスト。

日常業務とは別にあるので巡回して番が回ってくる。

チェック欄もあるので私にはものすごくやりやすい。
一応優先順位というのはあるが、何をいつやるかは任されている。

私は性格的にその全てを完璧にやり遂げたいタイプだ。

上から順番にしなくてもいいから、全てにチェックを入れ全てを完璧にやり終えたい。
それも終業時間の1時間ぐらい前には。

あとは余裕を見て、助けのいる同僚がいれば手伝う。

これが私の考える完璧と正義感。

でも、同僚の働き方を見ていると私とは違う。

例えばLさん

彼は常にリスト上にある、みんながめんどくさいなあと思っているある項目をまず初めに行う。

そしてそれを漏らさずきっちりと行う。
これが彼の完璧感
そして、皆がしたがらないから自分がしようという正義感。

終業時間になっても全ての項目にチェックはついていない。

でも彼も我々も満足。

例えばBさん

彼女の優先順位は自分の休憩時間。(と喫煙時間)

リスト上で彼女がするのは3割ほど。
でも彼女の中で、これだけは整ってないと気持ちが悪いし仕事がしづらいというものがある。

コピー用紙を多めに補充しておく。
(自分はコーヒーは飲まないけど)休憩室のコーヒーマシンに豆や砂糖などを補充しておく。
(リストにはないけど)手指消毒液の減り具合に目を光らせる。
などなど

自分の喫煙も大事な分、コーヒー愛好者の気持ちもわかっているから、これが彼女の正義感。

紙も消毒液も充分にないと気持ちが悪いという完璧感。

その他、同僚の働き方を見ていて、私のように全ての項目にチェックをつけることが完璧だと思っている人はゼロ。

でも事務所内は回っている。

私のように、仕事なんだから、全てすることが事務所のためになるからしているんだ、という正義感で仕事をしている人もおそらくゼロ。

こんな職場だ。各々の価値観で仕事をしている。
時々お互いの仕事のやり方を揶揄うことはあるけど、全体で補足しあって回しているのだからこれでいいんだと心地よい。

おのれの正義を人に押し付けたり、人にも自分の「完璧な」仕事ぶりを強制するのは傲慢でしかない。

「でも、まあ別の誰かがするから私じゃなくてもいいじゃない」
という同僚もいる。

正確に言うと、そういう同僚もいた。
彼女は解雇された。
働きぶりはしっかりと見てくれている人がいる。

(見出し画像  美しいと思う人が多い花もあるし、人からは見向きもされないけどしっかり咲いている花もある)

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