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炎上、私刑

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記事一覧

悪いのは人か?行為か?

悪いのは人?それとも行為?
という話はいろんなことに関係してくる。
徳倫理学、ヒューマニズム(基本的人権の話)、量刑判断の原因帰属。
稲葉先生が『宇宙倫理学入門』で言ってることとか(いや別の本だったかな)

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私刑とは何か・定義

私刑ってそもそも何だろうか。(加筆・修正中)
面白いものが書けたけど、ちゃんとどこかで発表したいから有料版にしておこう。

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炎上と身体刑:『監獄の誕生』から

以下は『監獄の誕生』からヒントを得たいくつかの考察。
自分のためのメモなので、内容の正確さは保証できません。
無断転載禁止です。

・身体刑の消滅:「見世物」の消滅
18世紀末、19世紀初頭には身体刑は消滅した。それは「処罰の見世物の消滅」である(監獄の誕生p.13)。1700年頃にはあったものが、数十年のうちに消滅したようだ。ただし一気になくなったのではなく、国によってスピードの差はあったようだ

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炎上、私刑、私人逮捕、合法的犯罪について:『暴力と聖なるもの』から

ルネ・ジラール『暴力と聖なるもの』を参考に、炎上、私刑、私的逮捕、合法的犯罪について考察した。無断転載は禁止です。

ちょっと公開する前に手直ししたいんで、有料版にしてみられないようにしておくか。(5000円とか誰も買わないだろうしね

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炎上との相違点から見るいじめの仕組み

・炎上に参加する人の割合
田中・山口(2016)によると、炎上に参加する人はネットユーザーの1%に満たない。ほかに文化庁(2017)の「国語に関する調査」でも、拡散・投稿をすると思うと答えた人は数パーセント。吉野ヒロ子氏の研究でも同程度の割合を示している。

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『暴力と聖なるもの』要約・考察・疑問点

ルネ・ジラール『暴力と聖なるもの』
とりあえず1回読んだので、備忘録として、要約と考察と疑問点。
自分のためのメモなので、内容の正確性は保証できません。
無断転載は禁止です。

※具体例をメモしておけばよかった。忘れてた(2023年12月1日)

▼要約
・第1章 供犠は復讐の連鎖を止める機能を持つ。現代社会では、法体系が直接復讐する権利を国民から奪っている(と同時に、国民の代りに復讐をしてあげる

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伊藤昌亮『炎上社会を考える』

要約・メモ
第1章
弱者―強者、被害者―加害者の軸で、コロナ禍や生活保護バッシング、反移民的態度などを考えてみると面白い。

震災は被災者が分かりやすく弱者として認定されるが、コロナ禍では誰が弱者か分からなくなったと著者は言う。感染者は被害者であるが、同時に加害者にもなってしまうし、とか。

そこで安易な解決方法に飛びつこうとする人々が、「私こそ真の弱者だ」と言って、生活保護受給者や移民を攻撃し始

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