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オモウマすぎて、大丈夫?客が心配しちゃうお店

 かつて「渡り陶工」と呼ばれる陶工たちがいた
 彼らは焼き物の産地で渡りをくり返すことで
 修行し技術を磨き新しい技法を生み出したのだ
 彼らは時代に革新をもたらしたのである…

そんな渡り陶工へのリスペクトからスキマバイトで渡りをくり返す中年女のバイトエッセイです

渡りのバイター#13

TVで放送されてるオモウマイ店が好きです。
食べるって幸せですよね。それを応援してるのって後方支援だと思うんです。いっぱいご飯食べて元気でいて欲しいって。
大昔から対岸に兵糧攻めがあったんですから。
あ、理屈っぽいね。ごめんなさい。

だって念のためにオモウマ、ググったら
やらせって検索ワードが上位で。
ヒューマングルメンタリーって造語でしょ。はじめからドキュメンタリーじゃなくてエンタメだって申告してるのに。演出だってわかるでしょ。
面倒くさい人が多いな。って。

さてさて、本題へ。笑
居酒屋さんのお昼のお弁当詰めの助っ人に行ってきました。
当日の朝に通知機能で募集を見つけてしまい。仕事部屋から近いし、お昼の3時間だけ…すぐに
行け!とバイト脳に指令を出されたのです。笑

お店はそんなに広くはないコの字型のカウンターにみっしりと御膳型弁当箱が並んでいます。人あたりの良さそうなマスターがお弁当の発注が急に増えて、今朝募集したのに来てくれて本当にありがとうと言って下さいました。

これぞスキママッチングの醍醐味
ささ着替えてお仕事開始です

オモウマと書いたのは本当におかずが全て手作りで、とても美味しそうでボリューミーです。

程なく、調理の男性が買物から戻られ、レギュラーバイトの女の子も来られて4人で作業を開始。

もう11時。お弁当箱はまだ空っぽです。即座に仕切りを確認しますが、おかずが9品も入るではありませんか!間に合うの??とりあえず出来ているおかずからマスターが見本を作ってくれて、盛り付けていきますがオモウマ店は量がアバウト。

テキトーに。足りなかったら、作るから。

との事。さすがオモウママスター。しかも途中で閃くのか、おかずを追加して1つの仕切りに2品入っていたりします。
調理の男性は鉄板で肉を炒め、イカを炒め。
バイトの物静かな女子は黙々とどんどんご飯を専用のお弁当箱に詰めていきます。私も必死です。

なんとか間に合い、即座にマスターがバイクで配達。少し遅めの納品先へは調理の男性が台車に乗せて近所に配達です。

聞けば平日は同じ客先に毎回60個程、おかずは毎回変えるそうです。それに今日は追加が30個。
お弁当の値段聞きそびれましたが、毎日ならそんなに高くはないのかも知れません。
すごいボリュームで1,000円はしそうに思いますが、なんせオモウママスター(仮称)ですから…

高く見積っても800円?いや700円くらいかも?

90個×700円だと63,000円
あれだけ手作りしてたら原価率高いはず。
人件費払って…儲けはあるの?とそんな人の商売の金勘定する必要ないんのですが…勝手におばさんは心配です。このお弁当事業だってコロナで大変で始めたのかもしれませんし。

前世は神か!仏か!
それとも餓死した?笑

帰りに私の分のお弁当まで頂いてしまいました。
美味しかったです!

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