漫画『性別「モナリザ」の君へ。』無性から男女どちらかに確定するということ
子どものときには男でも女でもなく、12歳から14歳頃までに、男女どちらかの性に傾いていき、身体に性別が生じる、という架空の設定の物語。
しかし、主人公は18歳になっても、男にも女にもなっていないまま。同い年の幼なじみ2人は、1人は男性になり、もう1人は女性になった。その2人に、同じ日に告白された主人公は――。
無性(むせい)のまま20歳まで生きられた事例は世界にない、という話も登場し――。
試し読みで少し読んだだけなので、どういう展開になるのかわからないが、最近こういう男女二元論を当たり前としない漫画を立て続けに目にして、漫画の世界はドラマや映画よりも進んでいる(という言い方も変だが)のかなと思った。
現実の方がもっといろいろ複雑だと思うが、トランスジェンダーの存在を頭で理解する人は増えているかもしれないものの、ジェンダーはグラデーションであるとか、揺れ動く場合もあるとか、恋愛感情や人間関係において性別を本当の意味で二の次にしたり、そもそも性別とかジェンダーって要らないのではなどと考えたりする人は、まだまだそれこそ少数派かもしれない。
そんな区別はない方が楽になれる気もするのだが、同じ意見の人にはまだ(直接には)出会ったことがない。
この漫画の中の世界も、大多数が男女どちらかであるなら、結局、どちらでもなくどちらでもあるような存在のままでは生きづらい、という結論になるのだろうか?少なくとも物語が始まる時点ではそうだったから、無性の人は20歳の前に死んでしまうという話が出てきたのか?
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