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発問をつくろう産業革命編

公民科の授業実践について発信しています。公民の授業で扱う内容は、抽象的で理解しにくい。生徒たちに嫌われがちだ。

産業革命のインパクト

現代は産業革命後の世界だ。産業革命という大きな変化の後の世界だ。産業革命以前の世界と大きく異なる。今では当たり前のことは、いつから始まったのか?

はじまりは産業革命から

働き方改革?
土地を持たない人が賃金労働者になった。
簡単に言うと、サラリーマンという働き方が普通になった。職人や農民といった専門職がそれまでの主流だったが、雇用されて給料をもらう労働者が増える。激増だ。このインパクトは大きい。
エンクロージャーにより土地を持たない者が、賃金労働者に、土地を持つ者が資本家となった。
この知識と一緒に伝えたい。やがて工場労働者には、職人のような専門性は求められなくなる。作業工程の一部を担うだけで、機械化の進展とともに誰がやってもできる仕事をすることになる。文句を言わず時間通りに仕事をこなす労働者が求められるようになった。

産業革命でサラリーマンの時代がやってきた

手作りの時代は終わった
あなたの身の回りに手作りの物はありますか?

クラスで順番に答えてもらう。
お弁当、絵画、手編みのニット、工芸品、DIY

なかなかないです。手作りの物は見当たらない。
お弁当も冷凍食品なら機械が作ってくれている。
人が描いた絵を飾っていますか?
手編みのマフラーやニット帽って、持っていたら素敵ですが、趣味で作る人は少ないでしょう。

すべて機械が製造する時代を生きている。
こんな時代の幕開けが産業革命です。
職人から機械へ

職人は製品を最初から最後まで作って仕上げる。材料選びから携わることも多い。機械生産では、分業が進められ、部品に分けて作業工程も分ける。誰が作ったかは気にならない、ということが当たり前になった。

蒸気機関はすごい

産業革命を進展させた新しい技術は蒸気機関です。蒸気機関という動力を人類は手に入れた。電気じゃない。蒸気機関の何がすごいか?生徒たちに質問すると、珍回答が出るが、歴史嫌いの生徒も考えてくれる。

風力や水力、牛馬より便利です。
工場での利用に限らず、移動させて使える動力として、交通機関を発達させた。最大の長所は、重い物を運べることだ。陸上での大量輸送が、鉄道の登場で可能になる。それまでは、運河や水運に頼っていた。もちろん蒸気船も登場する。だから、大量生産が可能になる。原材料、生産物や商品も鉄道で運べる。

産業革命によって、今が始まる。
利潤の追求が、技術的に可能になった。
今でも大量生産がしやすい商品の利潤は大きい。


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