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さくっとケルン|Gaffelの「ケルシュ」

ドイツにはそれぞれの町に地ビールがある。

逆に全国区のビールは少ないため、「地ビール」という概念も薄いくらいだ。

ケルンのビールは「ケルシュ」と呼ばれる。
協定を結んだ24の醸造所で作られるものしか「ケルシュ」を名乗れない。

ケルシュは上面発酵で作られるエールビールの仲間。
通常、エールは20℃前後の比較的高めの温度で、下面発酵ビール(ラガー)は一桁台の低い温度で醸造されるといわれるが、このケルシュは上面発酵でありながら低い温度で作られる。

そんなケルシュを「Gaffel Am Dom」で遅めの昼ごはんをかねて飲んできた。
Gaffelは14世紀の初めにはビールの醸造を始めていたと古い文献にあるらしい。

Am Dom=大聖堂で、というように、この店は大聖堂のすぐそばにある。

大聖堂を眺めながら


さ、改めましてこちらがGaffelのケルシュでございます。

シュタンゲ(棒)と呼ばれる細長いグラスもケルシュの特徴
アルコール度は5%弱で、すっきり飲みやすい


ドイツビールというと大きなジョッキでどーんと出てくるイメージだが、このシュタンゲは200mlと小ぶりにできている。
ビールのひと口めが好きな私にとってはとてもうれしい。

これが、いわば「わんこそば」的に出てくるシステムだ。
クランツ(王冠)と呼ばれる持ち手つきのトレイを持つサーバーさんたちがホールを巡回していて、客席に空いたグラスを見つけると注ぎたての一杯とさっと交換してくれる。

コースターをグラスの上に乗せるのがストップのサインになる。

Gaffelのクランツ
gaffel.de より引用



14時半過ぎという時間のおかげか、店内は人も少なく和んだ雰囲気がいい。

飲んだグラスの数はコースターに記される。

夫と2杯ずつ


カラッとした夏日、青い空と大聖堂とおいしいビール。
この上ない幸せな時間だった。あー。

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