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営業の極意 YESを引き出すより、NOの理由をなくせ!

1.なぜ「NOの理由をなくす」ことが重要なのか?

あなたの営業、こんな悩みはありませんか?

「お客様にうまく提案しているのに、なぜか断られてしまう…」
「競合と比較されて、最終的に選ばれない…」
「クロージングの際に押しが弱く、YESを引き出せない…」

もし、あなたが営業活動の中でこうした悩みを感じているなら、
原因は単純です。
それは、「お客様のNOの理由を解消できていない」からです。

「YESを引き出す営業」はもう古い?

多くの営業マンは「どうすればお客様を説得できるか?」を考えます。
魅力的なプレゼンを用意し、商品のメリットを強調し、クロージングで
「これなら買います!」と言わせようとするでしょう。

でも、実際はどうでしょうか?
お客様は簡単には首を縦に振ってくれません。
それもそのはず。
人は「納得できないこと」には決してYESを言わないからです。

だからこそ大切なのが、
👉「相手にNOと言わせる理由をなくす」こと!

この考え方を身につければ、押し売りをしなくても、自然と成約率が上がります。

次の章では、顧客が断る具体的な理由と、それをどう解消すればいいのかを詳しく解説していきます。
これを読めば、無理に説得しなくても「買いたい!」と思ってもらえる営業スタイルが身につくはずです。


2.顧客が断る主な理由とその解決策

営業の場面でお客様が「NO」と言うのには、必ず理由があります。
逆に言えば、その理由を一つずつ解消していけば、「NOと言う理由がなくなり、自然とYESにつながる」ということです。

ここでは、顧客が断る主な理由と、それをどう解決すればいいのかを詳しく解説します。


①価格が高い

お客様の心理
「予算オーバーだし、もっと安いものもある。これはコスパが悪いのでは?」

解決策 価格ではなく“価値”を伝える
価格の問題は、多くの場合「価値を正しく理解していない」
ことが原因です。
💡価格ではなく、得られるリターン(ROI)を強調しましょう。

「この価格で、これだけのメリットが得られます」と伝える
「他の安価な商品と何が違うのか?」を具体的に説明する
長期的なコスト削減や利益増加につながることを示す

例)
「このソフトは月額5万円です」
「このソフトを導入すれば、年間で100時間の作業時間を削減でき、
  コスト削減額は100万円以上になります」


②必要性を感じない

お客様の心理
「別に今困っていないし、なくても問題ないのでは?」

解決策「課題を顕在化させる」
💡お客様自身が気づいていない課題を掘り起こし、
  今後のリスクを示しましょう。

「現状を続けると、どんなデメリットがあるのか?」を具体的に話す
「すでに同じ状況だった企業が、導入後に成功した事例」を紹介する
「今導入しないことで、どれだけの機会損失があるのか」を伝える

例)
「今、特に困っていません」
「実は、同じ業界のA社さんも1年前は同じことをおっしゃって
  いました。でも、競合が先に導入したことで大きな差がついてしまい、
  今では導入せざるを得ない状況になっています。
  今のうちに始めることで、優位性を持てます」


③急いでいない/タイミングが合わない

お客様の心理
「今すぐ決める必要がないし、しばらく様子を見よう」

解決策「今決めるメリット」を提示する
💡「今決断することで得られるメリット」を強調しましょう。

期間限定の特典やキャンペーンを活用する
「早く導入することで、競合と差をつけられる」と伝える
「今のうちに始めておかないと、後で損をする」シナリオを描く

例)
「また後で考えます」
「実は、今なら導入費用が20%オフになります。
  この機会を逃すと通常価格に戻るので、早めに決断したほうが
  メリットがありますよ」


④決裁権がない

お客様の心理
「決めるのは私じゃないから、どうしようもない」

解決策「決裁者に届く提案」を用意する
💡決裁者が興味を持つような資料や情報を提供しましょう。

「上司の方が気にしそうなポイント」を質問し、
  それに合わせた資料を作る

「決裁者向けの提案書」や「ROI計算シート」を渡す
可能なら、決裁者と直接話せる機会を作る

例)
「上司に聞いてみないと分かりません」
「上司の方は、特にどの点を気にされていますか?
  その部分を重点的にまとめた資料をご用意しますので、
  お渡ししていただけますか?」


⑤競合他社のほうが魅力的

お客様の心理
「他社のほうが安いし、サービス内容もよさそう」

解決策「独自の強み」を明確にする
💡価格やスペック以外の強みを伝えましょう。

「競合と比較して、優れているポイント」を具体的に伝える
「競合にはない付加価値(サポート、導入のしやすさ、実績など)」
  を強調する

価格だけでなく、長期的なコストや成果を比較する

例)
「他社のほうが安いですね」
「確かに価格は他社のほうが安いかもしれません。
  ただ、私たちのサービスでは、導入後の無料サポートが充実しており、
  長期的にはコストパフォーマンスが高くなります」


⑥過去に似た商品・サービスで失敗した

お客様の心理
「以前、同じような商品を使ったけど、期待通りの効果がなかった。
 今回も失敗するのでは?」

解決策「成功事例+リスク回避策」を提示する
💡過去の失敗と今回の提案がどう違うのかを明確にし、
  不安を解消しましょう。

「同じような不安を抱えていた他社が成功した事例」を紹介する
「今回のサービスなら、どのように違うのか?」を具体的に説明する
「導入後のサポートや改善策」を提示し、成功確率を高めることを伝える

例)
「今回は違うので大丈夫です!」(根拠なしの説得)
「確かに、過去に似た商品でうまくいかなかった経験があると
  不安になりますよね。ただ、A社さんも同じ状況でしたが、
  今回のサービスでは〇〇の仕組みがあるため、同じ失敗を防ぐことが
  できました。さらに、〇〇というサポート体制もあるので、安心して
  導入いただけます」


⑦信頼できない/実績が不安

お客様の心理
「本当にこの会社(営業担当者)を信用していいのか分からない。
 実績はあるの?」

解決策「実績・口コミ・第三者の評価」を提示する
💡「自分たちでいくら良いと言っても信用されにくい」ので、
  客観的な証拠を示しましょう。

「導入実績のある企業名や、導入数」を提示する
「お客様の声」や「口コミ」を活用する
「第三者からの評価(受賞歴、メディア掲載)」を紹介する

例)
「うちは実績ありますよ!」(具体性がなく説得力に欠ける)
「これまでに〇〇業界の企業様100社以上に導入いただいており、
  特に〇〇の分野では高評価をいただいています。
  また、△△という専門誌にも掲載された実績がございます」


⑧手続きが面倒/工数がかかる

お客様の心理
「導入に手間がかかりそうだし、社内調整も大変そう。面倒くさいな…」

解決策「簡単な導入フロー+サポート体制」を示す
💡「手間をかけずに導入できる」と分かれば、ハードルが下がります。

「導入までのステップをシンプルに整理」し、簡単に説明する
「営業担当やサポートチームがどこまで手伝えるか」を明確にする
「既存の業務フローにどのように組み込めるか」を示す

例)
「そんなに手間はかかりませんよ!」(説得力がない)
「導入はたったの3ステップで完了します!
  また、弊社の専任サポートがすべての設定を代行するので、
  お客様の作業負担はほとんどありません」


⑨契約リスクがある(長期契約の不安など)

お客様の心理
「長期契約してしまって、もし期待通りの成果が出なかったら
 どうしよう…」

解決策「お試しプラン+解約リスクの低減策」を提示する
💡お客様が安心してスタートできる仕組みを用意しましょう。

「トライアルプラン」や「短期契約プラン」を提案する
「途中解約が可能な仕組み」を用意し、不安を軽減する
「契約前に、実際の成果がイメージできる方法」を提供する
 
(デモ、無料診断など)

例)
「大丈夫ですよ!契約してみてください!」(不安を無視)
「まずは1ヶ月の無料トライアルでお試しいただき、
  納得いただいてから本契約に進めます。
  また、万が一合わなかった場合は、〇〇の条件で解約可能ですので、
  安心して導入できます」


まとめ 「NOの理由」を先回りして解消する!

お客様が断る理由には、「価格」「必要性の欠如」「手間」「リスク」など、さまざまなものがあります。
しかし、それらはあらかじめ対策を考えておけば、事前に解消することが可能です。

次の章では、具体的な実践テクニックとして、
👉 「質問力」を活かしてNOの理由を探る方法
👉 「価値提供」を通じて障壁を取り除く方法
👉 「成功事例」を活用した説得術
などを詳しく解説していきます!


3.実践テクニック 顧客のNOを解消する方法

これまでに、顧客が断る理由とその解決策を紹介しました。
では、実際の営業現場で、どうすればスムーズにNOの理由を引き出し、
解消できるのか?
ここでは、「質問力」「価値提供」「成功事例」 の3つのテクニックを紹介します。


①「質問力」を活かしてNOの理由を探る

お客様が「NO」と言うとき、その理由をすべて正直に話してくれるとは限りません。営業の役割は、お客様の本音を引き出すことです。

効果的な質問の例
「今回ご提案した内容について、ご不安な点はありますか?」
 → ストレートに不安を尋ねることで、隠れた障害を発見できる。

「現在の課題はどのような点にありますか?」
 → そもそも課題を認識していない場合は、会話を深掘りできる。

「導入するとしたら、どのような条件が揃えば前向きに検討できますか?」
 → 決断に必要な条件を明確にし、解決策を提示できる。

【ポイント】
「なぜ買わないのか?」ではなく、「どうすれば買うか?」を質問する
「はい・いいえ」で終わらないオープンクエスチョンを使う
相手の発言を繰り返しながら、深掘りしていく
 
(例「なるほど、それは具体的にどういうことでしょうか?」)


②「価値提供」を通じて障壁を取り除く

価格や競合の問題で断られる場合、多くの営業は「値引き」や「特典」で
対応しようとします。
しかし、重要なのは「価格ではなく、価値を伝えること」です。

価値を伝える3つのステップ
1.お客様が抱える課題を明確にする
 → 例「現在の業務では〇〇の部分で課題があるとおっしゃって
    いましたよね?」

2.サービスの価値が課題解決につながることを伝える
 → 例「この商品を使えば、その〇〇の作業時間が50%削減できます」

3.数値や具体的な事例で裏付ける
 → 例「実際にA社では、導入後に年間200万円のコスト削減ができました」

【ポイント】
価格ではなく、「お客様にとってのリターン(ROI)」を強調する
具体的な数値や事例を交えて説明する
「この商品が欲しい」ではなく、「これがないと困る」と思わせる


③「成功事例」を活用した説得術

顧客が「本当に効果があるの?」と疑問に感じている場合、
実際の成功事例を示すことで信頼感が高まります。

成功事例の伝え方(PREP法)
1.Point(結論):導入したお客様が成功している
 →「実は、〇〇業界のA社さんも、最初は同じ悩みを抱えていましたが…」

2.Reason(理由):なぜ成功したのか
 →「この商品を導入することで、〇〇の課題が解決できたんです」

3.Example(具体例):実際の成果
 →「例えば、A社では導入後6ヶ月で売上が30%アップしました」

4.Point(再結論):お客様にも同じ成功が期待できる
 →「同じような課題を抱える御社でも、同じ効果が見込めます」

【ポイント】
実際の企業名や数値データを使う(可能な範囲で)
お客様が共感しやすい、業界が近い事例を選ぶ
話を短く簡潔にまとめる(長いと響かない)


まとめ 「押し売り」ではなく「納得営業」へ

営業の仕事は「説得すること」ではなく、「納得してもらうこと」です。
お客様が「NO」と言う理由をしっかり引き出し、適切な情報を提供することで、自然とYESにつながります。

実践テクニックのポイントまとめ

「質問力」でお客様の本音を引き出す
「価値提供」で価格のハードルを超える
「成功事例」で信頼を獲得する


4.総まとめ 自然にYESが生まれる営業へ

営業の現場では、「どうすればお客様にYESと言わせられるか?」を考えがちですが、本当に大切なのは「NOと言わせる理由をなくすこと」です。
これまでの内容を振り返りながら、営業で意識すべきポイントを整理
しました。


1.営業の成功は「NOをなくすこと」から始まる

多くの営業マンは、クロージングの段階で「どう説得するか?」を考えます。しかし、お客様が断る理由を取り除けば、自然とYESにつながるのです。

主な断る理由と解決策は以下の通りでした。

💡顧客が断る理由と解決策まとめ

① 価格が高い価格ではなく「価値(ROI)」を伝える
② 必要性を感じないお客様が気づいていない課題を顕在化させる
③ 急いでいない / タイミングが合わない今決めるメリットを強調する
④ 決裁権がない決裁者向けの提案を準備する
⑤ 競合他社のほうが魅力的独自の強みを明確に伝える
⑥ 過去に似た商品で失敗した成功事例とリスク回避策を提示する
⑦ 信頼できない / 実績が不安口コミや導入事例を示す
⑧ 手続きが面倒 / 工数がかかる簡単な導入プロセスとサポート体制を説明する
⑨ 契約リスクがあるトライアルや短期プランを提案する


2.「NOの理由」を解消する実践テクニック

✅質問力でお客様の本音を引き出す

「どんな条件なら導入を検討できますか?」
「現在の課題はどこにありますか?」
→ オープンな質問で、お客様が抱える本当の問題を聞き出す

✅価値提供で価格の壁を超える

「このサービスは〇〇の作業時間を50%削減し、年間100万円の
 コスト削減につながります」
→ 価格ではなく、導入後のリターン(ROI)を具体的に説明

✅成功事例で信頼を得る

「同じ業界のA社さんも導入前は同じ悩みを抱えていましたが、
 導入後6ヶ月で売上が30%アップしました」
→ 類似事例を紹介し、お客様が導入後のイメージを持てるようにする


3.今日から実践できる3つの行動

最後に、すぐに実践できる具体的な行動を紹介します。

営業前に「断られる理由」を想定し、事前に解決策を用意する
商談では「なぜ買わないのか?」ではなく、
 「どうすれば買うのか?」を質問する

価格や機能ではなく、顧客にとっての「価値と成果」を伝える


4.「売る」ではなく「助ける」営業へ

営業の本質は、お客様の課題を解決することです。
「売ろう」とするのではなく、「お客様を助けよう」と考えるだけで、
商談のスタンスが大きく変わります。

「どうやって売るか?」 → ❌
「どうやってお客様を助けるか?」 → ✅

この考え方を身につけることで、無理なクロージングをしなくても、
自然と成約率が上がる営業スタイルを確立できます。


おわりに

営業は「説得する仕事」ではなく、「納得してもらう仕事」です。
お客様の不安や疑問を解消し、「NOの理由をなくす」ことができれば、強引にクロージングしなくても、お客様から「ぜひお願いします!」と言ってもらえるようになります。

明日からの営業活動に、ぜひこの考え方を取り入れてみてください!


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