Claudeが作った商談のトークスクリプト
ほとんどの中小企業は、商談のトークスクリプトがありません。
そんなものなくても、見様見真似で商談はできると言えばそれまでですが、若手営業マンが定着しない原因のひとつがこの発想です。
つまり「俺(上司)の商談を見て覚えて!」といういう昭和時代では当たり前だった部下の育成放棄の上司です。
この辺の事情は、中小企業では昔も今もさして変わりありません。
そこで今日は、生成AI「Claude 3.5 Sonnet」を使って、トークスクリプトを作ってみました。
一切、修正は加えていませんので、Claudeの出力そのままです。
トークスクリプトをゼロから考えるのは、慣れていないと大変です。生成AI(ChatGPT、Gemini、Claudeなど)を活用すれば、7割程度の完成度で出力してくれるので、これをベースにして修正をすれば大幅にトークスクリプト作成時間を削減することが可能です。
このようなトークスクリプトがあれば、若手営業マンも安心します。
また、自力で練習できるので、ある程度できるようになったら、ロープレをやることをおすすめします。
弊社がでは、営業活動にAIを導入する『営業×AI』を推奨しています。これは、営業活動を効率的かつ効果的にするもので、このようなトークスクリプトの生成も含まれます。
コスパ重視の新規見込客とのトークスクリプト
まずは、コストパフォーマンスを重視する新規見込客をシミュレーションしたトークスクリプトを作成しまっした。深いヒアリングと投資対効果の明確化に重点を置きました。
営業:本日はお時間をいただき、ありがとうございます。私どもは製造業のDXコンサルティングを提供している○○と申します。早速ですが、御社の事業についてお伺いできればと思います。
顧客:はい、当社は創業50年、産業機械の開発・製造・販売を行っています。特に食品包装機械では25%の国内シェアを持っています。
営業:ありがとうございます。その中で、現在の売上高や利益率について、経営目標との差異は生じていますでしょうか?
顧客:はい。昨年度の売上高は80億円で、営業利益率は3%です。5年前は5%あったのですが、人件費や原材料費の上昇で利益が圧迫されています。経営目標では5%まで回復させたいのですが...
営業:なるほど。利益率の低下について、どの工程でのコスト増が特に課題とお考えでしょうか?
顧客:設計変更の対応工数が大きいですね。1件あたり平均24時間かかっていて、年間200件ほどあるので、人件費だけでも相当なコストになっています。
営業:具体的な数字をお示しいただき、ありがとうございます。その24時間の内訳として、どの作業に最も時間がかかっているのでしょうか?
顧客:そうですね...設計変更の内容確認に6時間、関連部署との調整に8時間、システムへの再入力に6時間、品質チェックに4時間といった感じです。特に各部署とのやり取りに時間がかかっています。
営業:システムへの再入力とのことですが、現在お使いのシステムの年間保守費用はどの程度でしょうか?
顧客:基幹システムが年間2,000万円、CADライセンスが500万円ほどです。ただ、20年前のシステムなので、保守費用の割に機能面での不満が大きいんです。
営業:なるほど。例えば御社の年間売上80億円のうち、設計変更が発生する案件の売上比率はどの程度でしょうか?
顧客:全体の約6割、つまり48億円ほどの案件で設計変更が発生しています。そのため、対応の遅れが売上機会の損失に直結するんです。
営業:具体的に、設計変更の遅れによって失注した案件はありますでしょうか?
顧客:はい。昨年は大手食品メーカーの2億円の案件を、対応の遅さを理由に競合に取られました。同様の理由で、今年も既に1億円の案件を2件失注しています。
営業:承知しました。そうしますと、現状のシステムによる機会損失は年間で最低4〜5億円規模となりますね。一方で、当社のDXソリューションを導入した場合、以下のような効果が期待できます。
直接的なコスト削減効果(初年度)
・設計変更工数:24時間→4時間(年間4,000時間の工数削減)
・人件費換算:約2,000万円の削減
・システム保守費用:年間1,000万円の削減売上改善効果(2年目以降)
・設計変更対応の迅速化による失注防止:年間4億円
・新規顧客からの引き合い増加:年間2億円の売上増加可能性
投資対効果についてシミュレーションをさせていただきますと…
・初期投資:1億円
・ランニングコスト:年間1,500万円
・投資回収期間:1.2年
・5年間のROI:380%
顧客:具体的な数字があると分かりやすいですね。ただ、投資額が大きいので、段階的な導入は可能でしょうか?
営業:はい、もちろんです。まずは御社の売上の80%を占める食品機械事業の設計部門から始めることで、初期投資を3,000万円に抑えることが可能です。この場合…
・投資回収期間:8ヶ月
・1年目のROI:150% が期待できます。
パイロット導入の成果を確認した上で、段階的に展開するプランをご提案させていただきたいのですが、いかがでしょうか?
顧客:その方が現実的ですね。具体的な進め方についてもう少し詳しく聞かせていただけますか?
営業:承知いたしました。それでは来週、以下の資料をご用意して改めてご説明させていただきたく存じます。
パイロット導入の詳細スケジュール
御社類似の導入事例における投資対効果の詳細
段階的展開のロードマップ
補助金活用を含めた投資計画の選択肢
来週の木曜日か金曜日でお時間いただけますでしょうか?
顧客:分かりました。まずは社内で関係者と相談し、来週の予定も確認した上で、明日中にご連絡させていただきます。
営業:ありがとうございます。では明日、ご連絡お待ちしております。
相見積もりの新規見込客とのトークスクリプト
次は、相見積もりを取得している新規見込客とのトークスクリプトを作成します。競合との差別化と独自の価値提案に重点を置いたシミュレーションを行います。
営業:本日はお時間をいただき、ありがとうございます。早速ですが、御社のDX推進について、現在どのような観点で検討を進められているのでしょうか?
顧客:はい。当社の基幹システムが老朽化しており、設計変更対応の遅れが課題となっています。現在、複数のベンダーにヒアリングを行っている段階です。
営業:承知いたしました。差し支えなければ、どのような点を重視して各社の比較検討をされているのでしょうか?
顧客:主に3点ですね。導入期間の短さ、現場への負担の少なさ、そして当然ですがコストパフォーマンスです。
営業:なるほど。具体的な数字をお伺いできればと思うのですが、年間の設計変更件数や、1件あたりの対応工数はどの程度でしょうか?
顧客:年間約200件の設計変更があり、1件あたり平均24時間かかっています。これを半分以下に削減したいというのが現場からの要望です。
営業:その24時間の内訳について、もう少し詳しくお聞かせいただけますでしょうか?
顧客:設計変更の内容確認に6時間、部門間の調整に8時間、システム再入力に6時間、品質チェックに4時間といった感じです。他社からは、一律50%削減という提案を受けています。
営業:なるほど。他社様からの提案に関して、どのような点に不安や疑問を感じていらっしゃいますか?
顧客:現場への負担が気になります。一度に全社展開という提案が多いのですが、業務を止めることはできませんから。また、投資対効果を検証する方法も曖昧だと感じています。
営業:ご懸念の点、よく分かります。当社のアプローチについて、他社との違いをご説明させていただいてよろしいでしょうか?
顧客:はい、お願いします。
営業:当社の特徴は、以下の3点です。
段階的な導入アプローチ
・パイロット部門を選定し、3ヶ月間の試験導入
・効果測定と課題抽出を行い、ROIを明確化
・成功事例を基に、他部門へ展開工程別の最適化提案
・内容確認:6時間→1時間(AI活用による類似案件の自動検索)
・部門間調整:8時間→2時間(ワークフロー自動化)
・システム再入力:6時間→30分(システム連携による自動化)
・品質チェック:4時間→30分(AIによるチェック支援独自のサポート体制
・現場のキーマン育成プログラムの提供
・24時間365日のテクニカルサポート
・四半期ごとの効果測定レポート
他社との最大の違いは、「一律の削減目標」ではなく、工程別の具体的な改善提案ができる点です。
顧客:他社との具体的な違いが分かりやすいですね。ただ、コスト面ではいかがでしょう?
営業:はい、価格については以下の特徴があります。
初期投資を抑えた段階的投資
・パイロット導入:2,000万円
・全社展開:追加8,000万円(成果に応じて判断)成果連動型の料金体系
・基本利用料:月額100万円
・成果報酬:工数削減率に応じたキャッシュバック 例)削減率60%達成で利用料の20%還元補助金活用支援
・DX推進補助金の申請サポート(最大50%補助)
・人材育成補助金の活用(研修費用の80%補助)
顧客:他社に比べると初期投資が若干高いように感じますが...
営業:ご指摘の通りです。一方で、総保有コスト(TCO)で比較すると、3年間での投資対効果は以下のようになります。
コスト削減効果
・工数削減による人件費削減:年間2,000万円
・既存システム保守費用削減:年間1,000万円収益改善効果
・納期短縮による受注増:年間2億円
・不良率低減:年間500万円投資回収期間
・パイロット導入:8ヶ月
・全社展開:1.5年
補助金を活用した場合、実質的な投資額は他社提案と同等レベルとなります。
顧客:なるほど。他社との比較検討材料として、今の説明内容を資料としていただくことは可能でしょうか?
営業:はい、もちろんです。以下の資料を準備させていただきます。
他社との機能比較表
工程別の改善施策の詳細
コスト比較(TCOベース)
導入スケジュール案
補助金活用シミュレーション
来週早々にご提出させていただきたいのですが、よろしいでしょうか?
顧客:はい、お願いします。社内でも他社提案と比較検討したいので、できるだけ早めにいただけると助かります。
営業:承知いたしました。それでは資料を月曜日までにお送りさせていただきます。検討状況について、来週金曜日にお打合せのお時間をいただくことは可能でしょうか?
顧客:はい、金曜日の午後であれば大丈夫です。
営業:ありがとうございます。では金曜日の14時でお願いできますでしょうか?
顧客:はい、承知しました。
コストダウン重視の新規見込客とのトークスクリプト
コストダウンに強い関心を持つ顧客向けのトークスクリプトを作成します。コスト構造の詳細な分析と具体的な削減効果に焦点を当てたシミュレーションを行います。
営業:本日はお時間をいただき、ありがとうございます。早速ですが、御社で現在取り組まれているコストダウン施策について、お聞かせいただけますでしょうか?
顧客:はい。実は今期の営業利益率が3%まで落ち込んでおり、本社から「来期までに5%まで回復させろ」という厳しいノルマが課されています。
営業:なるほど。利益率の低下について、主にどの工程でのコスト増が影響しているとお考えでしょうか?
顧客:製造工程と設計工程の両方ですね。製造では原材料費の高騰が、設計では人件費が大きな課題です。特に設計変更対応の工数が深刻です。
営業:設計変更の工数について、もう少し具体的な数字をお聞かせいただけますでしょうか?
顧客:はい。年間の設計変更件数が約200件。1件あたり平均24時間かかっています。設計担当者の時給が平均5,000円として、年間で約2,400万円のコストです。
営業:その24時間の内訳と、各工程での具体的な課題を教えていただけますでしょうか?
顧客:
・設計変更の内容確認:6時間(過去の類似案件の検索に時間がかかる)
・部門間調整:8時間(メールのやり取りが多く、返信待ち時間が長い)
・システム再入力:6時間(手作業での入力が多く、ミスも発生)
・品質チェック:4時間(確認項目が多く、属人的な判断が必要)
営業:なるほど。これらの課題により、具体的にどのようなコストが発生していますか?
顧客:直接的なコストとしては…
設計担当者の残業代:月平均30時間×20人=600時間、約150万円
修正・やり直しの工数:月平均40時間、約20万円
品質不良による手戻り:月2-3件、約100万円
間接的なコストとしては…
納期遅延によるペナルティ:年間約500万円
機会損失:急ぎの案件を断るケースが年間10件程度
過剰在庫:設計変更による部品の使用不可が年間約1,000万円
営業:具体的な数字をお示しいただき、ありがとうございます。他のコストダウン施策はご検討されていますか?
顧客:いくつか検討はしています。
外注化の拡大:ただし品質面での不安あり
人員削減:ただし残った社員の負担増が懸念
システム更新:ただし投資対効果が不透明
営業:承知いたしました。当社のDXソリューションを導入した場合、以下のようなコスト削減が期待できます。
直接コストの削減(初年度)
・設計変更工数:24時間→4時間(年間4,000時間削減、約2,000万円)
・残業時間:80%削減(年間約1,800万円)
・品質不良:90%削減(年間約1,200万円)間接コストの削減(2年目以降)
・納期遅延ペナルティ:ゼロ化(年間500万円)
・在庫削減:70%改善(年間700万円)
・新規受注増:年間15件(約3億円の売上増)投資対効果
・初期投資:5,000万円
・ランニングコスト:年間800万円
・初年度コスト削減額:5,700万円
・投資回収期間:11ヶ月
・3年間のROI:320%
顧客:具体的な数字は魅力的ですが、初期投資が大きいですね。もう少し小さく始める方法はありませんか?
営業:はい、段階的な導入プランをご用意しています。
フェーズ1(3ヶ月):設計部門パイロット導入
・投資額:1,500万円
・削減効果:年間1,800万円
・投資回収期間:10ヶ月
フェーズ2(6ヶ月):製造部門への展開
・追加投資:2,000万円
・追加削減効果:年間2,400万円
フェーズ3(3ヶ月):全社展開
・追加投資:1,500万円
・追加削減効果:年間1,500万円
さらに、補助金を活用することで…
・DX補助金:最大2,500万円
・人材育成補助金:年間400万円 が活用可能です。
顧客:具体的で分かりやすいですね。実際の導入手順について、もう少し詳しく聞かせていただけますか?
営業:承知いたしました。まずは御社の主力製品である食品機械の設計部門で2週間の無償トライアルを実施し、実際の削減効果を確認いただくことをご提案します。その上で、投資判断をいただければと思いますが、いかがでしょうか?
顧客:その方が現実的ですね。トライアルの詳細を詰めたいので、再度打ち合わせをお願いできますか?
営業:ありがとうございます。では、トライアルの詳細計画案と、補助金申請に必要な書類を準備の上、来週ご説明させていただきたく存じます。火曜日か水曜日でお時間いただけますでしょうか?
顧客:水曜日の午後であれば大丈夫です。
営業:ありがとうございます。では水曜日の14時でお願いできますでしょうか?
顧客:はい、承知しました。