食事療法と薬の併用でてんかん発作を軽減できる?
高脂肪・低炭水化物の修正アトキンス ダイエットに加えて投薬を受けることで、治療が難しいてんかん患者の発作が軽減される可能性があるようだ、という全インド医科学研究所からの研究報告。
修正アトキンス ダイエットは、アトキンス ダイエットとケトジェニック ダイエットを組み合わせたもので、大豆製品、生クリーム、バター、油、葉物野菜、卵、鶏肉、魚、ベーコンなどの動物性たんぱく質などの食品が含まれる。ケトジェニックダイエットは、発作を減らすのに効果的であることが示されているが、その厳しい要件と制限により、従うのが難しくなる可能性がある。
本研究には、最大耐用量で平均4つの抗てんかん薬を試したにもかかわらず、平均して10年以上てんかんを患い、月に少なくとも27回の発作を起こした160人の成人および青年が参加した。彼らは、標準的な薬物療法のみ、または薬物と修正アトキンス食のいずれかを 6 か月にわたって受けるようにランダムに割り当てられた。
参加者は、発作と食事を記録した。食事リスト、サンプルメニュー、レシピが渡された。炭水化物の摂取量は、1 日あたり 20 グラムに制限された。米国の食事ガイドラインでは、1 日あたり 225 ~ 325 グラムの炭水化物を推奨している。
6か月後、研究者らは、薬物療法と修正アトキンスダイエットの両方を受けた人の26%で、発作が50%以上減少したことを発見した。薬物療法のみを受けた人ではわずか3%だった。ダイエット群のうち4 人は研究の終わりまでに発作がなくなったが、投薬のみ群では発作がなくなった人はいなかった。
研究では、生後 6 か月の生活の質、行動、副作用についても調べた。ダイエット群では、薬物療法のみ群と比較して、すべての領域で改善が示されたという。
「修正アトキンスダイエットは発作を抑えるのに効果的な治療法である可能性がありますが、この食事への反応に関連する遺伝子バイオマーカーやその他の要因を特定するには、さらなる研究が必要です」と研究者はコメントしている。
出典は『神経学』