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運動は座りがちな糖尿病患者の死亡リスクを相殺する

推奨される身体活動ガイドラインを満たす成人の糖尿病患者は、長時間の座位に関連する死亡リスクを相殺できる可能性があるようだ、という研究報告。これは、糖尿病患者であっても、毎日長時間座位で高まる死亡リスクを、適切な運動で相殺できることを示す初の研究であるという。

研究者らは、米国糖尿病協会の定義による糖尿病患者20歳以上の2007-18年国民健康栄養調査(NHANES)のデータを分析した。糖尿病患者は2019年まで追跡調査され、死亡率を判定した。座っている時間と中程度から激しい身体活動(MVPA)のデータは自己申告であった。社会人口統計、生活習慣因子、健康状態に関するデータは、コンピューター支援による個人面接を通じて収集された。

身体活動は、不活発(MVPAが10 分/週未満)、不十分な活動(MVPAが10~149 分/週)、活発(MVPAが150 分/週以上)に分類された。回答者の半数は、糖尿病の罹患期間が 5 年以下で、34%は 10 年以上糖尿病を患っていた。

解析の結果、糖尿病を患い、不活発(MVPAが10 分未満/週)および不十分な活動(10-149分/週)の人は、座位時間が長いほどあらゆる原因による死亡リスクが高いことが示されたが、活発な人では関連がみられなかった。

「私たちの研究結果は、特に運転手やオフィスワーカーなど、生活環境上長時間座り続ける必要がある人に対して、ガイドラインで推奨されている身体活動レベルを患者が遵守するよう奨励し、支援することに重点を置くことを裏付けています」と研究者はコメントしている。

出典は『Diabetes Care


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