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別れ話を3回した結果:その3

同棲を解消して1ヶ月経ったくらいのとき
夜に恋人と長電話をした。

同棲をしていないからできる長電話がまた復活して
それはそれで楽しいなと思ってた。

仕事の悩みは恋人には言わないようにしていた。
私が相談事をすると恋人はいつも困ってしまうようだったから。
自分と似たことで悩んでいて聞いていてモヤモヤする
ただ共感だけして励ますことがどうしてもできない。と。

ただその日は離れて暮らす寂しさにも慣れなくて、
お互いの都合であまり会えていなかったから
声が聞けるのが嬉しくて、
相談をしてしまった。
恋人はちゃんと聞いてくれて、理解してくれて
自分だったらこうするよとアドバイスもくれて
私はありがたいなあと思ってその日は電話を切った。

会う約束があって、久々に会った恋人は
いつもよりどこか上の空で
あまり楽しそうではなかった。
何かあるんだなと思った。
このまま楽しかったと帰れば、別に何事もなかったみたいに段々収まったのかもしれない。
けれどふとした時に、このような事がまた起きるんじゃないか、なら、今話し合った方がいい。

切り出してみると、やはり電話のことで
恋人はずっとモヤモヤしていて、
モヤモヤしながら私の言葉に応えていたらしい。
言葉はかけても、全部が全部本心というわけでもなくて
あまり良い気分ではなかったのだと思う。

どうしても辛く当たってしまいそうになるから
もうやっぱり別れた方がいいと思う。
とのことで。
真っ直ぐ目をみて言われた。

一緒に成長したいとは言ってくれないのね

そうだよね、ごめんね

と。
お互いわかっていて、それでも離れられなかった。
何度も同じ事で繰り返し繰り返し。
それでも、どうしても一緒にいたいと思ってしまった。

恋人の申し出は受け入れて、
どうすればよかったんだろうね、と二人でぼんやりした。
恋人にとって私たちのことはあっという間に過去になってしまうんだと思うと泣けた。
私があんまりにも泣くもんだから
恋人もすごく泣いた。
この人が泣くところを私は初めて見たから
本当に驚いて、驚いて。

楽しかったな、すごい寂しいなって思う。
と泣いていた。

別れる日になって、
私は恋人にとても愛されていたと気づいた。
別れる日になってようやく。

言葉や態度で示すような人ではなかったけれど
本当に愛情深い人だったと気づけたのが
最後になってからなんて。


今も私が元恋人をずっと好きでいるのに変わりはない。

でもきっと元恋人の私に対する思いは
いつか過去になって思い出になって消えていく。
あの頃の君が好きだった。と。

私もいつか、あの頃の君が好きだったと言えるんだろうか。
今のあなたを思っているつもりが、
あの頃のあなたを好きだったんだと思う時が来てしまうのだろうか。
現に、今見るあなたは写真の中だけ、声も動画の中だけ。
今のあなたには会えていない。
それでもまだ気持ちの変わり目がまだ来ないでほしいと思う。あなたにも私にも。


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