使える不動産英単語 #19ー「S」は「ソーシャル・セキュリティ番号」 S for “ Social Security Number (SSN)”
楽しい不動産英単語のVol.1~Vol.26で、ざっと不動産英単語と、その背景となる状況を見てきました。
ここでは、グルメ英単語のシリーズと同じく、「使える不動産英単語」シリーズとしてA~Zを見ていきます。毎週木曜日にアップ予定です。よろしくお願いします。
それでは、「S」
Nurse : Here is the application of the birth certificate for your newborn.
David : Thanks. Is it better to get the Social Security number, too?
Nurse : You’d better. But you can also get an SSN on-line anytime.
David : Good to know because we haven’t decided his name yet.
看護師 : こちらが新生児用の出生証明書の申請書類です。
デヴィット : ありがとう。ソーシャル·セキュリティ番号も取った方がいいですか?
看護師 : その方がいいですね。でも、SSNはオンラインでいつでも取得できます。
デヴィット : ならよかった、まだ息子の名前を決めてないから。
ということで、
S for ”Sosial Security Number ” 略して “SSN”
ソーシャル·セキュリティ番号/SSN /社会保障番号
にしてみました。
上の会話でのソーシャル·セキュリティとは、
アメリカの社会保障のことです。
日本語の訳では、
ソーシャル·セキュリティ(SS) とそのままいうこともあれば、
社会保障と呼ぶこともあります。
そして、社会保険 Social Insurance である公的年金も、
ここから出ます。
この公的年金を、年金 pension と呼ぶ人はいません。
ソーシャル·セキュリティと呼びます。
いわゆる pension と訳される年金とは、
勤めた企業や団体が用意するものです。
それに対して、
ソーシャル·セキュリティの年金は
社会保障老齢給付金、ということになります。
ソーシャル·セキュリティは、
老齢年金、遺族年金、障害年金、これらに、
メディケア Medicare/Medicaid と呼ばれる医療給付金、
を加えたものを指します。
さらにここに紐づけて、
日本なら失業保険にあたる一時的就労不能保険や、
日本で生活保護と呼ばれる所得扶助 income support も
ソーシャル·セキュリティから出ます。
また、ソーシャル·セキュリティの番号で、
納税/確定申告 tax return も行います。
例えば、子供が生まれて扶養家族が増えたら、
そのソーシャル·セキュリティ番号を
自分の確定申告に載せますので、
生まれたらほぼすぐに、
ソーシャル·セキュリティ番号は必要になってくるわけです。
ここでは、
アメリカ政府のWhat is Social Security というウェブを
参照したいと思います。
https://www.ssa.gov/people/materials/pdfs/EN-05-10230.pdf
最近では、日本でも銀行口座を作るのに、
マイナンバーカードが必要ですね。
でも、
マイナンバーカードによるSIMカードスワップ詐欺が横行している現在、
マイナンバーカードって信用できるのかなあ、
って、不安です。
SIMカードスワップ詐欺は、スマホの乗っ取りですが、
スマホ会社も、
紛失による機種変更には、
警察への紛失届が必要とか、
あるいは、
最低でも3回、
前の電話番号に掛けてからでなければ新機種を渡さない、など、
対策をしてくれないと、
詐欺の片棒を担いでいるのではないか、
と疑いの目を向けたくなります。
アメリカなどでは出生したら出生証明書が作られ、
この Birth Certificate が、
その後の人生の手続でとても重要です。
出産に立ち会った病院や医師には
これを提出する義務があります。
日本には戸籍 family register というものがあります。
世界でも珍しい正確な記録が
何世代にも渡って行われてきた、
驚きの手続きです。
世界中の人が日本人みたいに、
どこかに記録されていると思ったら大間違いです。
もちろん、
どんなシステムにも、プロとコンがあり
戸籍に載っていない人を日本人と認めたがらない日本の気質も、
戸籍制度の影響かもしれません。
人口が減少しているのに、
なかなか移民国家に移行できないのも、
こんなところに理由の一端があるかもしれません。
最近では、
日本は出生地主義 jus soli / birthright citizenship
ではないということが広く知れ渡り、
日本で出産をして、子供を日本国籍にしよう、
などという行動は減りました。
日本は親の血統で決まる、
血統主義 jus sanguines / nationality is determined by the nationality of one or both parents です。
対して、
アメリカなどのように、
子供が産まれた場所で国籍が決まるのは
出生地主義です。
なんとかアメリカに入ってしまえば、
そこで産まれた子供はアメリカ人になれるのです。
私が若い頃、フィリピンなど東南アジアの人たちが、
日本で産まれた子供を日本人にして欲しい、
という訴えを起こすケースが多発しました。
今では考えられないと思いますが、
(今でも健在かだったらどうしよう)
当時の日本人男性は悪名高き買春ツアーなるものを、
営業成績トップのご褒美として、
与えられたりしていたのです。
つまり、企業ぐるみの会社文化です。
とんでもないです。
その結果、
日本人男性の子供を妊娠する東南アジアの女性は大量にいたわけです。
今でも、お偉いさんと呼ばれるような
年配の政治家や企業人が、
どう見てもセクハラだろうと思われる行為を、
軽々しくやってしまうのは、
その当時の頭の構造からアップデートされてないからだと推測。
そういう嫌がらせに対して、
声をあげて抗議する人が増えているのは、
頼もしいことです。
話がずれました。
ところで、血統主義の日本ですが、
実は、父系血統主義とは言えないのです。
少なくとも以前は、
日本人の母親から生まれた子は、
スムーズに日本人の子として登録されました。
一方、父親が日本人の場合、(つまり母親が外国人)
父親が認知をしないと日本人になれませんでした。
DNA鑑定が進んだ現在、法律は変わったかもしれませんが。
その頃親しかった、
イギリス人とマレーシア人のご夫婦の話では、
イギリスでは、父親がイギリス人なら、
すぐにイギリス人の子供として登録されるけれど、
イギリス人女性が外国人との間に設けた子供は、
特別な申請手続きなどを取らなければ、
そのままではイギリス人として登録されないとのことでした。
ふーむ。
各国いろいろですね。
といっても、これは30年も前の話です。
その後、法律はどんどん変わってきているようですし、
イギリスの場合は、
植民地の人に与えられた
BOC (British Overseas Citizenship) という、
国籍 Nationality とは違う
英国海外市民権というものも出しているので、
発想が元々違いますね。
再三話がずれて恐縮です。
でも、子供が激減していく未来。
もう、血統なんかどうでもよくて、
子供の争奪戦、
とかになっていくんじゃないか、と心配です。
*Photo bykuni_kuni_nisan様、
写真を使わせていただきます。
ありがとうございます。
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